胸郭出口症候群ってどんな症状が出る?首から肩にかけての痛みや腕がしびれる場合は要注意!?

2024年04月19日

 

まつお鍼灸整骨院では、胸郭出口症候群でお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

 

「胸郭出口症候群」という言葉を聞いたことはありますか?

 

この症候群は、首や肩がこって痛くなったり、腕や背中がだるく感じたりする症状が現れることがあります。

 

特に、肩こりや重いものを持ち運ぶことが多い方、腕を上げて作業することが多い方などは、胸郭出口症候群にかかりやすいと言われています。

 

胸郭出口症候群についてまとめてみましたので。胸郭出口症候群でお悩まされている方は、ぜひご一読ください。

胸郭出口症候群とは?

胸郭出口症候群は、上腕や肩の運動や感覚に深くかかわる神経や動脈が障害を受けることで、肩、腕、手のしびれや痛み、手が動かしにくいなどの症状がでてきます。

 

肩こりや首の痛みなどの症状が自覚されることもあります。この症候群はなで肩の女性に多く見られますが、筋肉を鍛えた男性にも発症するケースもあります。

 

また普段の日常生活での動作が発症に関与していることから、健康的な生活スタイルを確立することが重要です。この病気は自覚症状が強くでることもありますので適切な施術や周囲のサポートも大事になってきます。

 

胸郭出口症候群の病態と原因について

首には食道や気管・神経・血管・筋肉などの多くの組織が集まっています。腕へとつながっていく神経や血管は胸郭出口と呼ばれる所を通って腕へ向かって走行します。

 

腕神経叢は胸郭出口を通る重要な神経であり、鎖骨下動脈や鎖骨下静脈は主要な血管です。胸郭出口にはいくつかの狭い場所が存在して神経や血管が圧迫されることがあります。

 

このような状態になると胸郭出口症候群が発症します。胸郭出口症候群は3つの箇所のいずれかに起因する場合があります。

 

胸郭出口症候群は、首から腕の方へ向かって

斜角筋症候群

肋鎖症候群

小胸筋症候群

の3つの箇所で神経や血管が圧迫されることで生じます。

 

①斜角筋症候群

斜角筋症候群は、首の前にある斜角筋という筋肉による症状です。斜角筋は前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋に分かれており、前斜角筋と中斜角筋の間には間隙があります。

 

腕神経叢と呼ばれる神経がこの間隙を通っており、手を挙げる動作をする時にこの間が狭くなり神経が圧迫されることで症状がでてくるといわれています。

 

②肋鎖症候群

首から出た神経は前斜角筋と中斜角筋の間を通って鎖骨と第一肋骨の間を通る肋鎖間隙を通ります。

 

この肋鎖間隙は隙間が狭いため神経の通り道が狭くなります。なで肩の女性は肋骨と鎖骨が近く肋鎖間隙が狭くなって神経を圧迫されるリスクが高くなると言われています。

 

③小胸筋症候群

小胸筋症候群は過度な肩甲骨の上方向への回旋や肩甲骨の前方への過剰な引き込みなどが原因で、小胸筋が過緊張し神経が圧迫されることが原因と言われています。

 

そのため、つり革を持ち上げるような肩を上げる動作や、ベンチプレスのように重いものを持ち上げる動作、そして猫背の姿勢で長時間座るなどの姿勢が続くことでこの症状が起こると言われています。

 

この症状は、運動選手や肉体労働者だけでなく、デスクワークの多い人や、スマートフォンやタブレットを長時間使用する人などにも起こりやすいとされています。

 

胸郭出口症候群は長時間の不良姿勢・ストレスや睡眠不足、なで肩や重いものを持つ習慣などが重なっていくことで発症しやすくなります。

 

胸郭出口症候群の症状としては、首や肩、腕にしびれや痛みがでてくることがあります。

 

これらの神経症状は手先や体幹にも広がることがあり、持続すると筋力の低下や巧緻性の低下、握力の低下などの運動機能にも影響を及ぼすことがあります。

 

血管の症状としては、血行障害が引き起こされることもあります。血行障害が痛みや感覚障害を誘発することもあります。

 

胸郭出口症候群になるとどんな症状がでる?

・つり革につかまったり、ドライヤーで髪を乾かすときなど腕を同じ位置で長時間保持すると手がしびれる

・常に腕や手にだるさを感じ、手先が冷たく感じる

・腕や指先に疼痛があり、安静時でも腕や指に違和感がある

 

胸郭出口症候群は、手や腕のしびれ、冷感、違和感を引き起こす病気で、特に手を上にあげている状態が続く場合に発症しやすいとされています。

 

女性のなで肩の方や、重い荷物を運んだり、腕を上げて作業することが多い職業の方に発症しやすいとされています。

 

しかし、この症状は頚椎椎間板ヘルニアや手根管症候群と似た症状を引き起こすことがありますので鑑別が必要です。

 

姿勢不良・首の歪みが良くなることで胸郭出口症候群は解放へ向かう

まつお鍼灸整骨院では、胸郭出口症候群の原因は普段の姿勢の悪さや生活習慣、それによる頚椎のゆがみ背骨の歪みや関節の動きの悪さ、そして循環不良による筋肉の凝り固まりと考えています。

 

初めに、様々な側面からお身体の問題点を確認し、関節の動きや筋力の検査、姿勢分析などを行います。そこで、あなたの症状の原因を共有し、最適な施術方法を組み立てていきます。

 

背骨の矯正を行うことで、骨格・筋肉・神経機能・関節可動域などを正常化し、症状を緩和していきます。

 

もし、胸郭出口症候群でお悩みの方は、お気軽にまつお鍼灸整骨院にご相談ください。私たちは、あなたの身体の不調を取り除くだけでなく、根本的な原因を解消して、健康的な生活を取り戻すお手伝いをいたします。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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参考文献
日本整形外科学会