なぜ首の痛みや肩コリが起こるのか?首の痛みや肩がこる理由・メカニズムについて解説!!

2024年04月7日

まつお鍼灸整骨院では、肩こりでお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

多くの人が抱えている悩み、肩こりについて。なぜ肩がこるのでしょうか?首の痛みや肩がこる理由・メカニズムについて解説します。

 

肩こりについて

肩こりは、多くの人が日常生活で経験するものです。これは肩や首周りの筋肉が持続的に緊張し続けることで発生します。この筋肉の持続的な緊張は、筋肉の疲労や循環不良を引き起こし、それによって痛みや不快感を感じる状態になります。

 

一般的には、筋肉疲労は激しい運動後に起こると思われがちですが、実際には長時間同じ姿勢を保ち続けることで、特定の筋肉群に対して過度な負担がかかり、疲労が蓄積することもあります。これは、特に長時間座り続ける仕事や運転といったことで起こってきます。

 

この持続的な筋肉の緊張は、筋肉内の血流を悪化させる主な原因となります。血流が悪化すると、筋肉への酸素や栄養の供給が不十分になり、さらには代謝も滞ります。これにより、肩や首の筋肉が硬くなり、こりや疲労感が生じます。こうした状態が長期にわたって続くと、筋肉内の緊張が慢性化し、肩こりが悪化してきます。

 

長時間の悪い姿勢は背骨の歪みも引き起こす

さらに、長時間にわたる不適切な姿勢は、背骨の歪みを引き起こすこともあります。背骨が歪むと、その影響で筋肉にも不自然な負担がかかり、肩こりや首の痛みが悪化する恐れがあります。

このような背骨の歪みは、単に姿勢の悪化だけでなく、身体全体のバランスを崩し、さまざまな身体的不調の根源となることも少なくありません。

 

肩こりを予防するためには、日々の生活で正しい姿勢を保つことが欠かせません。また、長時間同じ姿勢で過ごすことを避け、定期的にストレッチや適度な運動を取り入れることで、筋肉の柔軟性を維持することが大切です。

仕事中にも短い休憩を設け、簡単なストレッチを行ったり、姿勢を変えたりすることで、筋肉の緊張を解放し、血流を促進することができます。これらのことに普段からも気をつけて、肩こりの予防もしていくことが必要です。

 

『肩こり』が発生するメカニズムについて

肩や首の筋肉が緊張し続けて疲労すると血管が圧迫されそれによって血行不良が起こります。血行が悪くなると、当然その部分への酸素や栄養を運ぶことが不十分になってきます。

この血行不良が肩こりの原因となってくるのです。血行が悪くなって酸素が十分に行きわたっていないと、乳酸などの疲労物質がたまってしまいます。

 

この疲労物質が筋肉や神経を刺激して、『こり』や『痛み』としてでてくるのです。さらにそのままじっと体を動かさずにいると血液の流れはさらに滞ってしまい、筋肉に老廃物がどんどんたまってしまいます。

筋肉は動かしてポンプの動きをすることで血液の流れが施されるので、その筋肉のポンプの動きがない限り『こり』はなくなることはありません。

 

肩こりや首コリを放っておくと、『こりから痛みにかわる』という悪循環のサイクルができてしまうのです。その悪循環を日々積み重ねることによって、肩や首の筋肉がガチガチになって凝り固まりよりひどい症状へとつながっていってしまうのです。

 

頭の重さがどのくらいあるか知っていますか?

多くの人は日常生活の中であまり意識することがないかもしれませんが、私たちの頭の重さは、実は結構なものです。一般的に成人の頭の平均重量は約6.35キログラムとされています。

これは、一般的なボーリングのボール1個分の重さに相当します。想像するだけでも、その重さは決して軽いものではありません。

 

この重さを支えているのは、首と肩の筋肉です。日常生活で感じる肩こりや首の痛みは、この重い頭を常に支え続けることからくる負担が原因であることが多いです。

特に、長時間にわたってデスクワークを行う人や、スマートフォンの使用が多い人は、不自然な姿勢で頭を支え続けることが多く、筋肉への負担がさらに増大します。

 

頭の重さが6.35キロという事実を踏まえると、首や肩への負担を軽減するためには、姿勢を正しく保つことが非常に重要になります。正しい姿勢を意識することで、頭の重さを効率的に体全体で支えることが可能となり、筋肉への負担を減らすことができます。

 

この頭を首が常に支えていることになります。想像してみただけでも結構しんどいのがわかると思います。

 

ですが、いつもきちんと首の上でバランスよく支えてくれていたら良いですが、そんなことはありません。前かがみやうつむきの姿勢をとったりすると、首の筋肉にかかる負担は通常より約3倍になると言われています。

 

みなさんは一日のうち、前かがみやうつむきの姿勢をとっている時間がどのくらいありますか?

 

一日中パソコンの前に座って仕事をしている人も多いでしょうし、仕事が終わってもスマホやゲームなどをしている人も多いと思います。

普段の生活において前かがみやうつむきの姿勢をとっている時間が長くなったせいで首や肩のトラブルで悩んでいる人がとても多くなっています。

 

6キロもある頭を支え続けているうえに、3倍もの負担がかかる姿勢を何時間も続けていたら首のそのうち悲鳴を上げてしまいます。

このように首に負担をかける習慣を続けていたら、だんだんと頚椎のカーブが失われ、ストレートネックと呼ばれる状態になってしまいます。

 

このストレートネックになるとコリや痛みもひどくなって、首や肩・肩甲骨周辺や関節にもいろんな影響がでてきやすくなります。

そして頚椎症・さらにひどくなると頚椎椎間板ヘルニアへと移行していってしまいます。

 

首には多くの神経や血管が集まっています。筋肉の緊張や関節の問題によって、血管や神経が圧迫されると、自律神経も乱れ、頭痛・めまい・吐き気・イライラなど不定愁訴が起き、場合によっては自律神経失調症となってしまうケースもあるのです。

 

首は頭と身体をつなぐ重要な部分です。首がよくなると体全体の調子が良くなることも多いです。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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参考文献
日本整形外科学会