ストレートネックの症状を悪化させないために!!デスクワーク時の正しい座り方について解説

2024年04月8日

まつお鍼灸整骨院では、ストレートネックでお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

ストレートネックの方からよく、普段のよい座り方について聞かれることがあります。

デスクワークが続くと、つい姿勢も悪くなりがちで正しい姿勢がわからず気がつけば猫背になっている人も多いと思います。

 

今回はストレートネックの症状を悪化させない正しい座り方について解説していきたいと思います。

少しでも参考になれば幸いです。

 

ストレートネックとは?

ストレートネックとは、首の骨が本来あるべき前弯がなくなり、まっすぐになってしまった状態のことです。

スマートフォンやパソコンの長時間使用が原因で起こりやすいと言われています。ストレートネックは、首の痛みや肩こり、頭痛などの症状を引き起こしてしまいます。

 

また、放っておくと頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症などになるリスクも高まります。

ストレートネックを予防・改善するためには、普段からできるだけ正しい姿勢を保つことが大切です。

 

デスクワーク時の姿勢のポイント

デスクワークは、ストレートネックの原因の一つです。長時間同じ姿勢でパソコンを操作すると、首に負担がかかり、筋肉が硬くなり、頚椎も変形してきます。

デスクワーク時の姿勢に注意することで、ストレートネックの予防にもなります。デスクワーク時の姿勢のポイントは次の通りです。

 

・パソコンの画面は目の高さに合わせる画面が低すぎると首を下げて見ることになり、首に負担がかかります。画面が高すぎると首を上げて見ることになり、首の後ろの筋肉が緊張します。画面は目の高さかやや下になるように調整しましょう。

 

・パソコンの画面は目から40~60cmの距離に置く。画面が近すぎると目が疲れやすくなり、画面が遠すぎると目がピントを合わせるのに苦労します。画面は目から40~60cmの距離に置くのが理想的です。また、画面の明るさやコントラストも調整して、目の疲れを軽減しましょう。

 

・イスの高さは自分の身長やデスクの高さに合わせて調整することが大切です。イスが高すぎると肩が上がり、首や肩に負担がかかります。イスが低すぎると背中が丸まり、姿勢が悪くなります。イスの高さは、座った時に足が床につき、膝と股関節が直角になるくらいが目安です。また、背もたれは自分の背中にフィットするように調整しましょう。

 

・机の高さも自分の身長やイスの高さに合わせて調整することが大切です。机が高すぎると腕が上がり、首や肩に負担がかかります。机が低すぎると前のめりになり、姿勢が悪くなります。机の高さは、座った時に肘が机につき、肘と肩が直角になるくらいが目安です。また、キーボードやマウスは自分の手の届く範囲に置きましょう。

 

・デスクワークは長時間同じ姿勢で作業をすることになりますが、それは首や肩にとって非常に負担が大きくなります。そのため、デスクワーク時には定期的に休憩を取ることが大切です。休憩時には、イスから立ち上がって体を動かしたり、首や肩のストレッチをしたりしましょう。休憩の頻度は個人差がありますが、一般的には1時間に10分程度が目安です。休憩を取ることで、首や肩の筋肉の緊張をほぐし、血流を改善することができます。

 

では、ストレートネックの人がデスクワーク時に注意したい楽な正しい座り方とはどのようなものでしょうか?実は、人によって楽な姿勢は異なります。大きく分けて、次の二つのタイプがあります。

座ったときに背中を軽く丸めて猫背のような姿勢で座るのが楽な人

座ったときに背筋をピンと伸ばした姿勢で座るのが楽な人

この二つのタイプに合わせて、椅子や机の高さ、パソコンの画面の位置などを調整することが大切です。それでは、それぞれのタイプにおすすめの座り方を見ていきましょう。

 

猫背の姿勢が楽な人の場合

猫背の姿勢が楽な人は、椅子は高めで机は低めに設置すると良いでしょう。これは、下を向く動作に関しては、猫背のように体を丸めた姿勢の方が首への負担が少ないからです。首だけを単独で下を向いてしまうと、過度な負担がかかってしまいます。

 

椅子の高さは、座ったときに足の裏がしっかりと床につく程度にします。机の高さは、座ったときに肘が机に乗るか乗らないかくらいの高さにします。パソコンの画面の位置は、目線より少し下になるようにします。画面との距離は、画面の対角線の長さの1.5倍から2倍くらいにします。

 

このようにすると、首の角度が自然に下がり、首の骨のカーブを保ちやすくなります。ただし、あまりにも下を向きすぎると、首の前側の筋肉が伸びすぎて痛くなる可能性がありますので、適度に休憩をとって首を動かすようにしましょう。

 

背筋をピンと伸ばした姿勢が楽な人の場合

背筋をピンと伸ばした姿勢が楽な人は、椅子は低めで机は高めに設置すると良いでしょう。これは、真正面を見る動作に関しては、背筋を伸ばした姿勢の方が首への負担が少ないからです。首だけを単独で上を向いてしまうと、過度な負担がかかってしまいます。

 

椅子の高さは、座ったときに足の裏が床につくかつかないかくらいの高さにします。机の高さは、座ったときに肘が机より少し上になるくらいの高さにします。パソコンの画面の位置は、目線と同じか少し上になるようにします。画面との距離は、画面の対角線の長さの1.5倍から2倍くらいにします。

 

このようにすると、首の角度が自然に上がり、首の骨のカーブを保ちやすくなります。ただし、あまりにも上を向きすぎると、首の後ろ側の筋肉が伸びすぎて痛くなる可能性がありますので、適度に休憩をとって首を動かすようにしましょう。

 

まとめ

ストレートネックの人がデスクワーク時に注意したい楽な正しい座り方は、自分が楽だと感じる姿勢に合わせて椅子や机の高さ、パソコンの画面の位置を調整することです。

猫背の姿勢が楽な人は椅子は高めで机は低め、背筋をピンと伸ばした姿勢が楽な人は椅子は低めで机は高めにすると良いでしょう。

 

首への負担を減らすことで、首や肩の痛みやコリ、頭痛などの症状を予防や改善につなげることができます。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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参考文献
日本整形外科学会