脊柱管狭窄症は歩くと足がしびれてくる。腰椎ヘルニアや腰椎すべり症の人はなりやすい?

2024年03月27日

まつお鍼灸整骨院では、腰痛でお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

 

今回は脊柱管狭窄症について

特に中高年以降の方に多いのが脊柱管狭窄症で、加齢や腰椎の変性などがおきて腰の痛みやしびれを伴うのが特徴です。ある程度、進行してくるとなかなかよくならないので痛みやしびれがひどくなってこないうちに早期の施術が大事です。

 

こんな症状がでていたら脊柱管狭窄症かも?

 

脚の痛みやしびれ

脊柱管狭窄症では、脊柱管が狭窄することで神経の通り道が狭くなり、脚の痛みやしびれが生じることがあります。特に歩行時や立ち上がる際に痛みが増すことがあります。

 

神経症状

脊柱管狭窄症は腰から足にかけてに放射痛を感じることがあります。さらに、足の筋力低下や感覚の低下が見られることもあります。

 

脊椎可動性の低下

脊柱管狭窄症により、腰の可動性が制限されることがあります。身体の動きが制限されたり、痛みが増すことがあります。

 

前かがみの姿勢が楽になる

前かがみの姿勢をとると痛みや不快感が軽減することがあります。これは、脊柱管が圧迫されることで、姿勢を変えることで圧迫が和らぐためです。

 

腰を後ろに反るのが辛い

脊柱管狭窄症では、脊柱管ストレスがかかることで、腰を後ろに反ることが困難になる場合があります。これは、圧迫された神経がさらに刺激されるために痛みや不快感が増すためです。

 

仰向けで寝ることができない

仰向けで寝ることができなくなることがあります。これは、仰向けに寝ることによって背骨や神経が圧迫されるためです。

 

脊柱管狭窄症になりやすい年齢や痛みの特徴は?

脊柱管狭窄症は50代以上の方に多く見られて、どちらかといえば女性よりも男性に多く見られます。慢性的な腰痛をずっと抱えている方、腰のヘルニアのある人、腰椎すべり症のある人はなりやすい傾向にあります。

 

脊柱管とは脊柱の後ろにあって脊髄や神経が通っている管のことをいいますがこの脊柱の管が狭くなることによって神経が圧迫されて腰が痛くなったり足がしびれたりします。

脊柱管が狭くなる原因としては、加齢などによって腰椎や椎間板が変性したり、レントゲンでみるとすべり症のある人が多いですね。

 

一番の特徴は腰痛と足のしびれが強くみられて歩き始めると足が痺れて歩けなくなってしまいます。ですが座ったり腰をかがめたりして少し休憩するとまた歩けるようになります。

そして歩き出すとまたしびれや痛みが出てくる、といった『間欠性跛行』と呼ばれる症状がでてくるのが特徴です。

 

歩ける距離は狭窄の状態によっても違ってきますが100メートルほど歩けるという人から、50メートルも歩けないという方もいます。

 

また腰を伸ばすと脊柱管が狭くなるので痛みがでやすい傾向にあって、腰を少し前かがみの姿勢にして丸めるようにして歩けば比較的に楽になります。

 

なので杖を突いて歩いたり、手押し車を押して歩いたりすると比較的楽に歩けて、自転車に乗るときは少し前傾姿勢になって脊柱管が少し広がるのでほぼ問題なく乗れるという人がほとんどだと思います。

 

症状がひどくなると、仰向けなどで腰を伸ばすと足がしびれてきたりするようになって、そうすると横向きになって体を丸めないと寝れないような状態になってしまいますし、時間帯や天候によっても痛みが左右されることもあります。

 

たとえば、朝方よりも夕方以降の方が痛みやしびれが強く出たり、雨が降りそうなときに症状が強く出たり気圧の変化などによっても影響されることもあります。

 

慢性的に腰痛に悩んでる人は脊柱管狭窄症になりやすい

脊柱管狭窄症は若い頃からずっと腰痛持ちの人になりやすい傾向にあります。腰椎椎間板ヘルニアや腰椎すべり症など腰に問題を抱えている人もなりやすいです。

 

結局は腰にずっと負担を積み重ねていくことで腰椎や椎間板の変性は少しずつ進んでくるわけなので姿勢の悪い人や腰椎の弯曲がなくなってきている人や腰椎が左右どちらか凸に歪んでしまっている人が多いですね。

 

ゴルフ好きな人も脊柱管狭窄症になりやすい?

脊柱管狭窄症はゴルフ好きの中高年の人にも多い傾向にあります。ゴルフのスイングの時はフフォロースルーの時に腰を大きく反る状態になりますが、この腰を反る状態というのはあまり腰にはよくありませんし、同じ捻りの動作を繰り返し行うことも腰にはストレスになってしまいます。

 

でもゴルフが好きな人は腰が痛くても無理してやってしまう人が多いですよね。痛み止めの薬を飲んでゴルフをしたりとか、コルセットをしながらしたりとか・・・

 

腰の痛みやしびれを我慢しながらゴルフをしている人もとても多いと思いますが左右のバランスを保つためにも反対側のスイングも行うようにしましょう。

 

脊柱管狭窄症の手術は必要なのか?

脊柱管狭窄症は基本的には保存療法になりますが、間欠性跛行がひどくなって歩行距離が短くなるような場合や、日常生活に支障をきたす場合、また、筋力低下が出てくるような場合、排泄機能の障害がある場合は手術も考えないといけません。

 

手術では神経の圧迫を取りのぞくということが重要になってきますが手術をしても痛みやしびれが完全に取れきれなかったりすることもありますし脊椎の神経はリスクも伴います。なのでよほどのことがない限り手術はしないほうが良いです。

 

脊柱管狭窄症は冷えたりすると症状が悪化することもありますので、基本的にはお風呂で温まったりカイロを貼ったりするだけでも緩和することもあります。

血流が悪くならないように普段から気をつけることも大事です。またじっと安静にしていても良くなりませんしかえって筋力が低下してしまうのでよくありません。

生活の質を落とさないためにも無理のない範囲で体を動かしていくことは大事です。

 

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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参考文献
日本整形外科学会