臼蓋形成不全とは?原因や症状・整体でのアプローチについて解説
2025年07月13日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、股関節の痛みでお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
足の付け根が痛くて整形外科に行ったら「臼蓋形成不全」という診断を受けた方は少なくありません。特に女性に多く、若い頃には症状が軽くても、年齢を重ねるにつれて股関節に痛みや違和感が強くなり、日常生活に支障をきたすケースもあります。
この記事では、臼蓋形成不全の基礎知識から、痛みが出る理由、整体でのアプローチ方法について解説していきます。
臼蓋形成不全とは?
臼蓋形成不全とは、股関節の受け皿である「臼蓋」が正常に形成されていない状態を指します。正常な臼蓋は大腿骨の骨頭をしっかりと覆い、安定した股関節の動きを可能にしていますが、形成不全があるとその支えが不十分になり、関節が不安定になります。
1. 生まれつきの骨の形状異常が多い
臼蓋形成不全は、その多くが先天性の股関節の発育異常として発症します。胎児の頃や出生直後の骨盤や股関節の成長に何らかの問題があると、大腿骨の骨頭を覆う「臼蓋」が十分に発達せず、関節が浅く・不安定な状態になります。
このような状態では関節の接触面積が狭いため、体重や動作によってかかる圧力が一点に集中しやすくなり、将来的に関節軟骨の摩耗や股関節の変形(変形性股関節症)へと進行するリスクが高くなります。
2. 女性に多く見られる
臼蓋形成不全は男女比で見ると圧倒的に女性に多く見られるのが特徴です。これは骨盤の構造や出産に適した骨格の違い、関節の柔らかさ、ホルモンバランスなどが関係していると考えられています。
また、乳児期の抱っこの仕方やおむつの当て方などの育児習慣も影響しているという研究もあります。
臼蓋形成不全に気づかずに中高年になって痛みを訴えるケースが多く見られます。
3. 若い頃は無症状でも、更年期以降に痛みや変形が出やすい
臼蓋形成不全は、若い頃にはほとんど自覚症状がないことです。関節が浅くても、筋肉や靭帯がしっかりしているうちは、痛みや違和感を感じないまま生活できてしまうことが多く、診断されないまま時間が過ぎてしまいます。
しかし、年齢による筋力低下やホルモンの変化(特に女性の更年期)によって股関節の安定性が低下し、次第に痛みや可動域制限、骨の変形が進行していきます。
これにより「歩きにくい」「階段がつらい」「長時間立っていられない」といった日常生活への支障が現れるようになります。
主な症状
臼蓋形成不全の初期症状は、日常のちょっとした動きの中に隠れています。特に以下のような違和感や不快感がある場合は注意が必要です。
歩くと股関節の前側や鼠径部(そけいぶ)に痛みが出る
→ 特に長距離歩いた後や、坂道・階段を上った後にズキッとした痛みやだるさを感じる方が多いです。
長時間立っていると股関節が疲れやすい
→ 股関節の構造が不安定なため、周囲の筋肉が無理に支えようと緊張し、疲労が蓄積します。
正座やあぐらがしづらい
→ 股関節の可動域が狭くなり、深く曲げたり開いたりする動作が制限されます。床に座る動作や和式トイレが辛くなることも。
股関節が硬く、開きづらい・閉じづらい
→ 開脚運動や、脚を組む・内またにするなどの動きに制限や痛みを感じるようになります。
階段の昇り降りが辛い
→ 股関節に荷重がかかる瞬間に痛みや違和感が出やすく、片足をかばうような動作が増えていきます。
症状の進行具合は人によって異なりますが、片側だけでなく両側に症状が出るケースもあり、長期的には姿勢や歩き方にも悪影響を及ぼすことがあります。
放っておくとどうなる?|変形性股関節症への進行リスク
臼蓋形成不全をそのまま放置してしまうと、最初は軽い違和感や疲労感だった痛みが、やがて慢性的な痛みや機能制限へと進行していきます。
軟骨がすり減り、股関節のクッション機能が低下
→ 骨同士がぶつかりやすくなり、関節の炎症や変形が起きる
「変形性股関節症」に移行するリスク
→ 歩行が困難になる、股関節が固まって靴下が履けない、しゃがめないといった日常生活の制限が増えます
最終的には手術(人工股関節置換術)を検討するケースも
→ 保存療法での改善が難しい場合、痛みの軽減と機能回復のために手術が必要になることもあります
また、股関節の不安定さをかばうために、腰痛や膝痛、反対側の脚への負担増加といった二次的な不調が現れることもあります。
こうしたリスクを避けるためにも、早期のケアが極めて重要です。
整体でのアプローチ方法
① 骨盤と股関節のアライメント調整
臼蓋形成不全では、股関節だけでなく、骨盤の歪みや姿勢の悪さが痛みを悪化させる大きな要因になります。当院では、レントゲン分析などを基に骨盤の傾きやねじれを評価し、左右バランスを整えていきます。
② 筋肉バランスの調整
股関節周囲の筋肉(中臀筋・大腿筋膜張筋・腸腰筋など)が過緊張または萎縮していると、関節に過度な負担がかかります。
筋膜リリースやストレッチ、関節モビリゼーションによって筋肉の柔軟性と安定性を回復させます。
③ 関節可動域の拡大
制限された股関節の動きは、他の部位への負担を生みます。股関節の動きを改善し、無理のない範囲で可動域を拡げていきます。
まとめ|臼蓋形成不全は“予防と早期対処”がカギ
臼蓋形成不全は、放っておくと将来的に変形性股関節症へと進行するリスクがある疾患です。しかし、早い段階で予防を行うことで、進行や痛みのコントロールの予防は可能です。
「歳のせいだから仕方ない」「手術しかないのかな…」と悩む前に、まずは身体の状態をしっかり知り、適切なケアを始めてみましょう。
投稿者:松尾洋信
資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
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