膝の靱帯損傷とは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説
2026年03月17日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、足首の痛みでお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
膝の靱帯損傷とは、膝関節を安定させている靱帯が伸びたり、部分的に切れたり、完全に断裂した状態を指します。
スポーツ中のケガとしてよく知られていますが、実は転倒や日常生活の動作でも起こることがあります。
膝には主に4つの重要な靱帯があります。
- 前十字靱帯
- 後十字靱帯
- 内側側副靱帯
- 外側側副靱帯
これらの靱帯は膝の前後や左右の安定性を保つ役割をしています。そのため、靱帯を損傷すると膝の痛みや腫れだけでなく、膝が不安定になる症状が現れることがあります。
特にスポーツ中に「膝が抜けた感じがする」「ブチッと音がした」「急に膝が腫れてきた」といった症状がある場合、靱帯損傷の可能性があります。
この記事では、
- 膝の靱帯損傷とはどんなケガか
- 膝の靱帯損傷の症状
- 膝の靱帯損傷の原因
- 治療方法
- 放置した場合のリスク
について、わかりやすく解説していきます。
膝の靱帯の役割とは

膝関節は太ももの骨とすねの骨、そして膝のお皿で構成されています。
しかし骨だけでは膝は安定しません。そこで重要な役割を果たすのが靱帯です。
靱帯は骨と骨をつなぐ強い組織で、膝関節がぐらつかないように支えています。
膝には主に4つの靱帯があります。
- 前十字靱帯(ACL)
- 後十字靱帯(PCL)
- 内側側副靱帯(MCL)
- 外側側副靱帯(LCL)
それぞれ役割が異なります。
前十字靱帯は、脛骨が前にずれるのを防ぐ役割があります。
後十字靱帯は、脛骨が後ろにずれるのを防ぎます。
内側側副靱帯は、膝の内側を安定させます。
外側側副靱帯は、膝の外側の安定性を保ちます。
これらの靱帯が正常に働くことで、膝はスムーズに曲げ伸ばしができ、スポーツや歩行が可能になります。
膝の靱帯損傷の主な症状
膝の靱帯を損傷すると、さまざまな症状が現れます。症状の程度は損傷の強さによって異なります。
代表的な症状を紹介します。
膝の痛み
靱帯損傷では膝の痛みが出ます。特に膝をひねった瞬間や転倒した直後に強い痛みを感じることがあります。
痛みの場所は損傷した靱帯によって異なります。
膝の内側が痛い場合は内側側副靱帯
膝の外側が痛い場合は外側側副靱帯
が関係している可能性があります。
膝の腫れ
靱帯損傷では膝の中に出血が起こることがあり、膝が急に腫れることがあります。
特に前十字靱帯を損傷した場合は、受傷から数時間以内に膝が大きく腫れることが多いです。
膝の不安定感
靱帯が損傷すると膝の安定性が低下します。
そのため、
- 膝がぐらぐらする
- 階段で膝が不安定になる
- 方向転換すると膝が抜ける感じがする
といった症状が出ることがあります。
膝の可動域制限
膝の腫れや痛みによって、膝を曲げたり伸ばしたりする動きが制限されることがあります。
- 膝を完全に伸ばせない
- 深く曲げられない
といった状態になる場合もあります。
膝の靱帯損傷の原因
膝の靱帯損傷は、膝に強い力が加わることで起こります。
特に次のような状況で発生することが多いです。
スポーツ中の急な方向転換
サッカーやバスケットボール、ラグビーなどのスポーツでは、急な方向転換が多くあります。
このとき足が地面に固定された状態で膝をひねると、前十字靱帯が損傷することがあります。
ジャンプの着地
ジャンプの着地も膝の靱帯損傷の原因になります。
特に膝が内側に入った状態で着地すると、前十字靱帯に大きな負担がかかります。
バスケットボールやバレーボールでよく見られるケガです。
接触プレー
スポーツ中に相手選手と接触し、膝の横から強い力が加わると靱帯損傷が起こることがあります。
膝の外側から力が加わると内側側副靱帯が損傷することが多いです。
転倒や事故
靱帯損傷はスポーツだけでなく、日常生活でも起こります。
例えば、
- 階段で転倒した
- 自転車事故
- 交通事故
などで膝に強い衝撃が加わると靱帯を痛めることがあります。
さらに、これらの動作に共通しているのは「膝にねじれや不安定な力が加わること」です。特に筋力が低下している状態や疲労が溜まっていると、膝を支える筋肉の働きが弱くなり、関節に直接負担がかかりやすくなります。
また、ウォーミングアップ不足や柔軟性の低下もケガのリスクを高める要因となります。特に太ももや股関節周囲の筋肉が硬いと、膝の動きが制限され無理な力が加わりやすくなるため注意が必要です。このように、靱帯損傷は単なる衝撃だけでなく、体の状態や動作のクセも大きく関係しています。
膝の靱帯損傷の治療方法

膝の靱帯損傷の治療方法は、損傷の程度によって異なります。
保存療法
軽度から中等度の損傷では、手術を行わず保存療法で治療することがあります。
主な方法は次の通りです。
- 安静
- アイシング
- 装具による固定
- リハビリ
膝周囲の筋肉を鍛えることで、膝の安定性を回復させることを目指します。特に受傷直後は炎症や腫れを抑えることが重要で、無理に動かさず安静を保ちながら適切な処置を行います。その後、痛みや腫れが落ち着いてきた段階でリハビリを開始し、可動域の改善や筋力の回復を図っていきます。太ももやお尻の筋肉をしっかり使えるようになることで、膝関節への負担を軽減し、再発予防にもつながります。
手術
靱帯が完全に断裂している場合や、スポーツ復帰を希望する場合は手術が検討されることがあります。
特に前十字靱帯断裂では、再建手術が行われるケースが多いです。
手術後は数か月にわたるリハビリが必要になります。
手術では損傷した靱帯を修復するのではなく、自分の腱を用いて新しく靱帯を作る「再建術」が一般的です。術後はすぐに回復するわけではなく、段階的にリハビリを進めながら膝の機能を取り戻していきます。
初期は可動域の回復や腫れの管理を行い、中期以降は筋力トレーニングやバランス訓練を取り入れます。最終的にはジャンプや方向転換といった動作の練習を行い、スポーツ復帰を目指します。適切なリハビリを行うことが、再発を防ぐうえで非常に重要です。
膝の靱帯損傷を放置するとどうなる?
膝の靱帯損傷を放置すると、膝の不安定性が残ることがあります。
膝が不安定な状態が続くと、
- 半月板損傷
- 軟骨損傷
- 変形性膝関節症
などの二次的な問題を引き起こす可能性があります。
そのため、膝に強い痛みや腫れがある場合は、早めに医療機関を受診することが重要です。
早めに受診したほうがよい症状
次のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
- 膝が大きく腫れている
- 膝が不安定で歩きにくい
- 膝が曲げ伸ばしできない
- 痛みが強く続く
- 膝から音がした
これらの症状がある場合、靱帯損傷の可能性があります。特にスポーツ中や転倒時に「ブチッ」という音とともに痛みが出た場合は、前十字靱帯などの損傷が起きていることも考えられます。
また、膝に力が入らずガクッと抜けるような感覚がある場合や、時間が経つにつれて腫れが強くなる場合も注意が必要です。膝の内部で炎症や出血が起きている可能性があり、放置すると関節の不安定性が残ることもあります。違和感がある段階でも早めに検査を受けることで、回復までの期間を短くすることにつながります。
膝の靱帯損傷を予防するために
膝の靱帯損傷を防ぐためには、日頃から膝周囲の筋肉を鍛えることが大切です。
特に太ももの筋肉(大腿四頭筋)やハムストリングスを強化することで、膝の安定性が高まります。
また、スポーツ前のウォーミングアップやストレッチも重要です。
急に激しい運動をすると、膝に大きな負担がかかります。
日頃から体を整え、膝への負担を減らすことがケガの予防につながります。
さらに、ジャンプや方向転換の多いスポーツでは、正しいフォームを身につけることも重要です。膝が内側に入る動きは靱帯に負担がかかりやすいため、着地時の姿勢や体の使い方を意識することでケガのリスクを減らすことができます。
また、疲労が溜まった状態での運動は筋肉の反応が遅れ、関節を守る力が低下するため注意が必要です。日頃から十分な休養とコンディション管理を行うことも、膝のケガを防ぐうえで非常に重要です。
まとめ
膝の靱帯損傷とは、膝関節を安定させている靱帯が損傷した状態です。
主な靱帯には、
- 前十字靱帯
- 後十字靱帯
- 内側側副靱帯
- 外側側副靱帯
があります。
靱帯損傷では、
- 膝の痛み
- 膝の腫れ
- 膝の不安定感
- 可動域制限
といった症状が現れます。
スポーツや転倒などで膝をひねった場合は、靱帯損傷の可能性があります。
膝の痛みや腫れが続く場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
膝の健康を守るためにも、日頃から膝への負担を減らし、予防を心がけましょう。
投稿者:松尾洋信
資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
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