恥骨が痛いのはなぜ?原因と対処法についてわかりやすく解説

2026年03月11日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、恥骨の痛みでお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

恥骨のあたりがズキッと痛む、歩くと違和感がある、立ち上がると前側が痛い…。このような症状があると「骨に異常があるのでは?」「何か病気では?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。恥骨は骨盤の前側にある骨で、左右の骨盤をつなぐ重要な部分です。

歩く、立つ、座るといった日常の動作に関わる場所でもあるため、痛みが出ると生活に支障を感じやすい特徴があります。

しかし、恥骨の痛みといっても原因は一つではありません。骨盤周囲の関節や筋肉の負担、スポーツによる炎症、妊娠や産後の骨盤の変化、さらには膀胱やヘルニアなど別の原因によって痛みを感じることもあります。つまり「恥骨が痛い=骨の病気」とは限らないのです。

この記事では、恥骨が痛くなる主な原因、どのようなときに痛みが出やすいのか、そして自宅でできる対処法についてわかりやすく解説していきます。

恥骨とはどこにある骨なのか

恥骨は骨盤の前側にある骨で、左右の骨盤をつなぐ「恥骨結合」という部分にあります。骨盤は左右の寛骨と仙骨で構成されていますが、その前側をつないでいるのが恥骨結合です。恥骨結合は完全に固定された骨ではなく、軟骨や靭帯によってつながっている関節のような構造になっています。

この構造のおかげで、歩行や体の動きに合わせてわずかに動くことができます。しかし、その分負担が集中しやすい場所でもあります。特に内ももの筋肉や下腹部の筋肉は恥骨付近に付着しているため、筋肉の緊張や負荷によって恥骨周囲に痛みが出ることがあります。

恥骨が痛くなる主な原因

恥骨の痛みにはいくつかの原因があります。ここでは特に多い原因について紹介します。

恥骨結合の炎症

恥骨の痛みで比較的多いのが「恥骨結合炎」と呼ばれる状態です。恥骨結合に繰り返し負担がかかることで炎症が起こり、痛みが出ることがあります。

この痛みは、歩くとき、階段の昇り降り、寝返り、脚を開く動作などで強くなることがあります。特にスポーツをしている人や、急に運動量が増えた場合に起こりやすいとされています。サッカーやランニング、ダンスなど股関節をよく使うスポーツでは恥骨結合への負担が大きくなるため注意が必要です。

妊娠中や産後の骨盤の変化

妊娠中や産後に恥骨の痛みを感じる方も少なくありません。妊娠すると骨盤周囲の靭帯が緩むホルモンが分泌され、出産に備えて骨盤が動きやすい状態になります。その影響で恥骨結合が広がり、痛みを感じることがあります。

特に妊娠後期になると、お腹が大きくなることで骨盤への負担が増え、恥骨周囲に違和感や痛みが出ることがあります。寝返りを打つときや、片足で立つ動作で痛みが強くなるのが特徴です。

筋肉の使いすぎ

恥骨の周囲には内転筋と呼ばれる内ももの筋肉や、腹筋の一部が付着しています。これらの筋肉を使いすぎると、筋肉が引っ張られることで恥骨周辺に痛みが出ることがあります。

例えば急に運動を始めたときや、長時間歩いた後、脚を大きく開く動作を繰り返した場合などです。スポーツだけでなく、重い荷物を持ったり、長時間同じ姿勢を続けたりすることでも負担がかかることがあります。

膀胱や尿路のトラブル

恥骨の奥のあたりに痛みを感じる場合、膀胱炎や尿道炎など泌尿器系のトラブルが関係していることもあります。排尿時に痛みがある、頻繁にトイレに行きたくなる、下腹部が重いといった症状がある場合は、泌尿器系の炎症が原因の可能性もあります。

この場合、恥骨の表面というよりも、恥骨の奥の方に鈍い痛みを感じることが多いです。

鼠径ヘルニア

鼠径ヘルニアと呼ばれる状態でも、恥骨周辺に痛みや違和感を感じることがあります。これはお腹の中の組織が鼠径部に飛び出してしまう状態で、立ったときや力を入れたときに痛みが出ることがあります。鼠径部に膨らみが見られる場合は注意が必要です。

 

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どんなときに痛むかで原因が見えてくる

恥骨の痛みは、痛みが出るタイミングによって原因をある程度推測することができます。

例えば、寝返りや歩行、脚を開く動作で痛む場合は恥骨結合や骨盤周囲の負担が関係していることが多いです。運動中や運動後に痛みが出る場合は、筋肉の使いすぎや炎症が疑われます。

一方、排尿時の痛みや下腹部の違和感がある場合は膀胱炎などの可能性もあります。また、鼠径部の膨らみや強い違和感がある場合はヘルニアが関係している可能性もあります。

このように「いつ痛むのか」「どんな動作で痛むのか」を確認することで、原因をある程度絞ることができます。

恥骨が痛いときの対処法

恥骨に痛みがある場合、まず大切なのは無理をしないことです。痛みが強いときは運動を控え、できるだけ安静にすることが必要です。

痛みが炎症によるものの場合は、患部を冷やすことで症状が落ち着くことがあります。逆に慢性的な筋肉の緊張による痛みの場合は、温めることで血流が改善し、痛みが和らぐこともあります。

また、骨盤ベルトを使用することで骨盤を安定させ、恥骨への負担を軽減できる場合もあります。特に妊娠中や産後の恥骨痛では、骨盤の安定が重要になります。

日常生活では、脚を大きく開く動作を避ける、急な方向転換を控える、片足に体重をかけ続けないといった工夫も大切です。寝返りをするときは脚を揃えて動くようにすると、恥骨への負担を減らすことができます。

病院を受診した方がよい場合

恥骨の痛みの多くは、筋肉や関節の負担によるものですが、次のような症状がある場合は医療機関の受診を検討した方がよいでしょう。

痛みが強く歩くことが難しい場合、痛みが長期間続く場合、発熱や排尿時痛がある場合、鼠径部に膨らみがある場合などです。このような場合は整形外科や泌尿器科などで検査を受けることで原因がはっきりすることがあります。

特に、安静にしていても痛みが続く場合や、日常生活に支障が出るほど痛みが強い場合は注意が必要です。恥骨周辺には多くの筋肉や靱帯が付着しているため、スポーツによる炎症や恥骨結合炎などが起こっている可能性もあります。

また、発熱や排尿時の痛みを伴う場合は、尿路感染症や前立腺の炎症などが関係していることもあります。さらに、鼠径部の膨らみが見られる場合は鼠径ヘルニアの可能性も考えられます。痛みが続く場合や症状が悪化している場合は、自己判断で放置せず、早めに専門医の診察を受けることが大切です。

まとめ

恥骨の痛みは、骨盤の関節や筋肉の負担、スポーツによる炎症、妊娠や産後の骨盤の変化、泌尿器系のトラブルなどさまざまな原因で起こることがあります。恥骨周辺は多くの筋肉や臓器が関係する場所のため、痛みの原因を一つに決めつけることはできません。

大切なのは、どんな動きで痛むのか、いつ痛みが出るのかを確認することです。それによって原因の見当をつけることができます。

もし痛みが続く場合や日常生活に支障が出ている場合は、無理をせず専門家に相談することが大切です。原因を正しく理解することが、恥骨の痛みを改善するための第一歩になります。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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参考文献
日本整形外科学会

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