若年性ヘルニアとは?若い年代にも増えている?原因や特徴について!!
2025年05月23日
茨木市のまつお鍼灸整骨院では、ヘルニアでお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
「ヘルニアって年配の人がなるものじゃないの?」
そう思っていませんか?
実は近年、**10代後半〜30代の若い世代でも椎間板ヘルニアを発症するケースが急増しています。**これは「若年性ヘルニア」と呼ばれ、これまで中高年に多かった疾患のイメージを覆す新たな健康問題となっています。
この記事では、若年性ヘルニアの特徴・原因・症状・見逃しやすいサイン・早期対応の重要性を徹底解説。スマホ世代・座り仕事が多い若年層こそ知っておきたい内容を、プロの視点からわかりやすくお届けします。
若年性ヘルニアとは?
若年性ヘルニアとは、10代〜30代の若年層に発症する椎間板ヘルニアの総称です。
椎間板ヘルニアとは、背骨の間にある“クッション”の役割をしている椎間板の中心にある髄核が外に飛び出し、神経を圧迫する状態を指します。特に腰部(腰椎椎間板ヘルニア)や頚部(頚椎椎間板ヘルニア)に発症するケースが多く、神経の圧迫によって痛み・しびれ・筋力低下などの症状が現れます。
若年層にヘルニアが増えている理由とは?
以下のようなライフスタイルの変化が、若年性ヘルニア増加の背景にあると考えられています:
1. スマホやゲームによる長時間の前傾姿勢
- ストレートネックや猫背が定着し、首〜腰への負担が慢性的に増大
2. 運動不足
- 背骨や骨盤を支える筋肉(体幹)が弱く、椎間板への負荷がかかる
3. 長時間の座位(デスクワーク・オンライン授業)
- 腰部の血流が悪化し、椎間板が変性しやすくなる
4. 急激な運動・無理なトレーニング
- スポーツ中の過負荷やフォームの崩れによる発症も多い
若年性ヘルニアの特徴と注意すべき症状
若年性の場合、「ヘルニアかも」と疑われにくく、発見が遅れるケースもあります。
以下のような症状がある場合は、早めのチェック・受診が重要です:
✔首や腰が常に重だるい
✔手足にしびれがある(左右どちらかに偏っている)
✔お尻〜太もも、ふくらはぎ〜足先にかけて電気が走るような痛み
✔朝起きた時に腰や首が固まって動かしづらい
✔長時間同じ姿勢を続けると痛みやしびれが強まる
✔筋力が落ちた感じがする(物が持ちづらい・踏ん張れない)
「肩こりだと思っていたら頚椎ヘルニアだった」
「筋肉痛かと思っていたら腰椎ヘルニアだった」
といった見落としは少なくありません。
放置するとどうなる?
若いからといって「そのうち治るだろう」と痛みや違和感を放置していると、実は以下のような深刻な問題へと発展する可能性があります。
✔ 痛みやしびれが慢性化し、集中力が低下
初期は疲れや筋肉の張りに思えても、神経や筋肉への圧迫が続くことで、痛みやしびれが慢性化します。勉強や仕事に集中できなくなり、メンタル面にも悪影響が出ることもあります。
✔ 姿勢が崩れ、自律神経や内臓機能にも影響
痛みをかばって姿勢が歪むと、背骨や骨盤がゆがみ、自律神経が乱れます。これにより、胃腸の不調・冷え・ホルモンバランスの乱れなど、全身の機能低下が起きるリスクも。
✔ 筋力低下が進み、日常動作やスポーツにも支障が出る
動かすことを避けているうちに、筋力が低下していきます。すると、階段の上り下りや立ち座りなどの日常動作、またスポーツパフォーマンスにも悪影響が及びます。
✔ ヘルニアによる神経圧迫が続けば、症状悪化のリスクも
椎間板ヘルニアなどが関係している場合、神経への圧迫が長引くと、しびれや筋力低下が進行することも。手術を検討しなければならなくなるケースもあります。
「若いから大丈夫」と油断せず、早めのケアが大切です。不調を感じた時点で、正しい姿勢や生活習慣を見直し、必要に応じて専門機関でのチェックを受けるようにしましょう。
若年性ヘルニアを予防・改善するには?
● 姿勢の見直し
- スマホやPC使用時は、頭が前に出すぎないよう意識する
- 骨盤を立てて座る、椅子の高さ・モニター位置を調整
● 適度な運動と体幹トレーニング
- ウォーキング・プランク・ストレッチなどで柔軟性と筋力を養う
● 長時間同じ姿勢を避ける
- 1時間に1回は立ち上がる、軽く背伸びをする
● 正しいフォームで運動・筋トレを行う
- 無理な負荷よりも正しい動作が最優先
● 痛み・しびれがある場合は早めの専門受診
- まずは整形外科などで検査を受ける
まとめ|若年層こそ「ヘルニア予備軍」に要注意!
「若いから大丈夫」は非常に危険です。
姿勢の乱れ、運動不足、スマホ依存など、若年層ならではの生活習慣が、知らないうちに椎間板へ大きな負担をかけています。
だからこそ、
「なんか腰がだるい」
「手足がしびれる」
「姿勢が崩れている気がする」 といった小さなサインを見逃さず、体の声に耳を傾けることが何より大切です。
若年性ヘルニアは、正しい知識と早めの対処で十分に改善が期待できます。少しずつでも今日からできるケアを始めてみましょう。