むち打ちにストレッチは逆効果?むち打ち直後にやってはいけないこととは?
2025年03月3日
まつお鍼灸整骨院では、交通事故のむち打ちでお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
交通事故やスポーツで首に強い衝撃を受けた際に発症する「むち打ち症」。痛みや違和感を早く取り除こうとストレッチを行う方もいますが、実はむち打ちの直後にストレッチをするのは逆効果になる可能性があります。
本記事では、むち打ち直後にやってはいけないことや、正しい対処法について詳しく解説します。
むち打ちとは?
むち打ち症(頸椎捻挫)は、交通事故などで首に急激な衝撃が加わることで起こる症状の総称です。衝撃によって首の筋肉や靭帯、関節、神経が損傷し、さまざまな不調を引き起こします。主な症状には以下のようなものがあります。
✅首の痛みやこわばり
✅肩や背中の張りや痛み
✅頭痛やめまい
✅手や腕のしびれ
✅集中力の低下や倦怠感
むち打ちの症状はすぐに出るとは限らず、数日後から数週間後に現れることもあります。そのため、事故直後に異常を感じなくても、後から症状が出た場合は適切な施術が必要になってきます。
むち打ち直後にストレッチをしてはいけない理由
むち打ちの症状が出た直後にストレッチをすると、症状が悪化する可能性があります。その理由を詳しく見ていきましょう。
1. 炎症を悪化させる可能性がある
むち打ちの初期段階では、筋肉や靭帯が炎症を起こしています。ストレッチを行うことで無理に筋肉を伸ばすと、炎症がひどくなり、痛みが長引く原因になります。
2. 神経への影響が大きい
むち打ちは首の神経にも影響を及ぼします。ストレッチで過度な刺激を与えると、しびれや痛みが増すリスクがあります。特に、首から腕にかけてのしびれがある場合は要注意です。
3. 関節の不安定性を悪化させる
むち打ちの衝撃によって首の関節が不安定になっていることがあります。この状態で無理に動かすと、さらに不安定になり、回復が遅れるだけでなく、状態が悪化する恐れがあります。
むち打ち直後にやってはいけないこと
むち打ち直後は、ストレッチ以外にも避けるべき行動がいくつかあります。
1. 自己判断でマッサージをする
首の痛みを和らげるために自己流でマッサージをする方がいますが、これは逆効果になることが多いです。筋肉や神経に負担をかけ、症状を悪化させる可能性があるため、自己流でマッサージをするのは避けましょう。
2. 温めすぎる
炎症がある状態で温めると、血流が過剰になり、腫れや痛みが増すことがあります。特に事故直後は、冷やすことが重要です。アイスパックや氷嚢を使い、1回15〜20分程度冷やすと効果的です。
3. 長時間同じ姿勢を続ける
むち打ち症の初期には、できるだけ首を安定させることが大切ですが、過度に動かさないことで筋肉が硬直し、回復が遅れることもあります。痛みのない範囲でゆっくりと首を動かすようにしましょう。
4. すぐに激しい運動をする
事故の直後はアドレナリンが分泌され、一時的に痛みを感じにくくなります。しかし、体は確実にダメージを受けています。痛みがないからといってすぐにスポーツや重い荷物を持つなどの行動をすると、後で症状が悪化することがあります。
むち打ち直後の正しい対処法
むち打ちを悪化させないためには、次のようなことが重要です。以下の方法を参考にしてください。
1. まずは、できるだけ早く医療機関へ
むち打ちは軽症に見えても、後から痛みが出ることもあります。まずは医療機関で検査をしてもらいましょう。問題がなければ整骨院などの筋肉、関節の専門家にみてもらいましょう。
2. 首を安静に保つ
痛みが強い場合は、頸椎カラー(頚椎固定具)を使用するのも有効です。ただし、長期間の固定は筋力低下を招くため注意が必要です。
3. 冷やす(アイシング)
炎症を抑えるため、最初の数日間は冷やすのが効果的です。氷をタオルに包んで患部に当て、15〜20分冷やすのを1日に数回繰り返します。
4. 痛みが落ち着いたら適度に動かす
炎症が治まり、痛みが軽減してきたら、少しずつ軽いストレッチや運動を取り入れていきましょう。急に動かさず、ゆっくりとした動作を心がけましょう。
まとめ
むち打ちの直後にストレッチをすると、症状を悪化させる可能性があります。炎症を悪化させたり、神経を刺激したりするリスクがあるため、自己判断でのストレッチは避けましょう。むち打ち直後は、早めに適切な施術を行うことも重要です。
当院では、むち打ちの症状に応じた適切な施術を行い、早期回復をサポートしています。交通事故後の首の違和感や痛みにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
投稿者:松尾洋信
資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校
茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。
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