ストレートネックになると睡眠の質が低下する?正しい寝具の選び方について解説
2024年10月6日
まつお鍼灸整骨院では、ストレートネックでお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
ストレートネックと睡眠の関係について
スマートフォンやパソコンの長時間使用、姿勢の悪化により、ストレートネックに悩む方が急増しています。ストレートネックは肩こりや頭痛などを引き起こすだけでなく、睡眠の質を低下させる原因にもなり得ます。
睡眠は体をリセットし、健康を維持するために非常に重要な時間です。そのため、ストレートネックによって睡眠に支障が出ると、日常生活のパフォーマンスや健康にも大きな影響を与えてしまいます。
この記事では、ストレートネックがどのように睡眠に悪影響を与えるのか、そして睡眠の質を向上させるための正しい寝具の選び方について詳しく解説します。
ストレートネックが睡眠に与える影響
首の緊張と不自然な姿勢
ストレートネックは、首の前弯カーブが失われ、首がまっすぐな状態になることを指します。この状態では、首や肩周りの筋肉に余計な負担がかかり、日中はもちろん、夜間の睡眠時にもその影響が続きます。
例えば、ストレートネックの人が仰向けで寝ると、首のカーブが不自然になりやすく、首や肩に圧力が集中しやすくなります。
これにより、筋肉が緊張し、夜間に何度も目が覚めてしまったり、朝起きた時に首や肩が痛むということが起こりやすくなります。
また、ストレートネックの人は、首のサポートが不十分な枕や寝具を使うと、さらに姿勢が悪化し、快適な睡眠を得ることが難しくなります。
このため、ストレートネックに対応した正しい寝具を選ぶことが、睡眠の質向上のために非常に重要です。
睡眠中の呼吸の影響
ストレートネックによる姿勢の崩れは、首や肩だけでなく、呼吸にも影響を与えることがあります。
特に、仰向けで寝る際に首が十分にサポートされていない場合、気道が圧迫されやすくなり、いびきや無呼吸症候群を引き起こす可能性があります。
呼吸が妨げられると、体が十分な酸素を取り込むことができず、結果的に浅い眠りや途中で目が覚めるなどの問題が生じます。
呼吸がスムーズに行われないことで、深い眠りに入ることができず、朝になっても疲れが取れないと感じることが多くなります。このような睡眠障害を避けるためにも、正しい寝具の選び方が重要です。
疲労回復が遅れる
良質な睡眠は、体と心をリフレッシュし、日中の活動で溜まった疲労を回復するために不可欠です。
ですが、ストレートネックにより睡眠の質が低下すると、疲労が十分に回復せず、慢性的な疲れや倦怠感が残ることがあります。
さらに、睡眠の質が悪いと、自律神経のバランスが崩れ、ストレスが増大し、さらに首や肩の緊張を助長するという悪循環に陥る可能性もあります。
ストレートネックに適した寝具の選び方
ストレートネックによる睡眠トラブルを改善するためには、寝具、特に枕やマットレスの選び方がポイントです。以下では、ストレートネックに適した寝具の選び方について詳しく説明します。
枕の選び方
ストレートネックの人にとって、枕の選び方は睡眠の質を左右する最も重要な要素です。適切な枕を選ぶことで、首を正しい位置にサポートし、首や肩の緊張を軽減できます。
1. 高さが調節できる枕
ストレートネックの方には、高さを調整できる枕が特におすすめです。首の前弯が少ないため、通常の高い枕では首が過度に曲がり、負担がかかってしまいます。
そのため、低めの枕や、自分に合った高さに調整できるタイプを選ぶことがポイントです。
自宅で試す際には、仰向けに寝た時に頭が自然な位置に収まり、首が無理に曲がらない状態を確認してください。また、横向きで寝る場合も、首と肩のラインが水平になるような高さを選ぶことが大切です。
2. 形状記憶枕
形状記憶枕は、頭や首の形に合わせてフィットするため、ストレートネックの人にとって非常に効果的です。頭を適切に支えながら、首の自然なカーブをサポートしてくれるため、首や肩にかかる負担が軽減され、睡眠中の姿勢が安定します。
3. 頚椎サポート枕
頚椎サポート枕は、特に首の部分をしっかりと支える形状になっているため、ストレートネックの方には非常に効果的です。
首の下にフィットし、頭から首、肩にかけてバランスよく体を支えることで、首や肩の筋肉がリラックスし、筋肉の緊張を和らげることができます。
マットレスの選び方
次に、マットレスの選び方についても重要なポイントを押さえましょう。マットレスが体全体を支える役割を果たしているため、ストレートネックの方が適切なマットレスを選ぶことで、首の状態だけでなく、全身の疲れを軽減することが可能です。
1. 適度な硬さ
ストレートネックの方には、適度な硬さのマットレスがおすすめです。あまりに柔らかいマットレスでは体が沈み込んでしまい、首や背骨が不自然な角度で曲がってしまいます。
逆に、硬すぎるマットレスは体のカーブにフィットせず、腰や肩に負担がかかります。
体圧分散性に優れた、適度な硬さのマットレスを選ぶことで、体全体が均等にサポートされ、首や背骨に負担がかからない寝姿勢を保つことができます。
2. 高反発マットレス
高反発マットレスは、寝返りがしやすく、体全体をバランスよく支えてくれるため、ストレートネックの方にもおすすめです。
寝返りを打つことで、体全体の血流が良くなり、筋肉の緊張が緩和されるため、朝起きた時の首や肩の痛みを軽減できます。
寝るときの姿勢の工夫
寝具を選んだ後も、正しい寝姿勢を意識することが重要です。ストレートネックの方には、特に仰向けや横向きの姿勢がおすすめです。
仰向け:首の下に適度なサポートがある枕を使用し、首が自然なカーブを保つようにします。また、膝の下にクッションを入れると、腰への負担が軽減され、全身のリラックス効果が高まります。
横向き:横向きで寝る際には、肩幅に合わせて枕の高さを調整し、首と背骨が一直線になるようにします。また、膝の間にクッションを挟むことで、骨盤や腰への負担が軽減され、リラックスした状態で眠ることができます。
まとめ
ストレートネックによる睡眠の質低下は、首や肩の緊張や姿勢の乱れが主な原因です。これを改善するためには、適切な枕やマットレスを選ぶことが重要です。特に、自分に合った寝具を見つけることで、首の負担を軽減し、質の高い睡眠を手に入れることができます。
もし寝具を変えてもなかなか身体がスッキリしないという方はストレートネックの施術が必要な場合もありますので一度ご相談ください。
投稿者:松尾洋信
資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校
茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。