ふくらはぎの痛み放置して大丈夫?片足・外側だけ痛む理由とは?
2025年06月12日
茨木市のまつお鍼灸整骨院では、足の痛みでお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
「ふくらはぎが片足だけ痛い…」
「筋肉痛のようだけど、左右差が気になる」
「外側がズキッとするけど原因がわからない」
こんな悩みを抱えている方は意外と多いのではないでしょうか。
ふくらはぎの痛みは、単なる筋肉痛と思って放置すると、思わぬケガに発展することもあります。
この記事では、ふくらはぎが「片足だけ」「外側だけ」痛むときに考えられる原因と、その見分け方について詳しく解説します。
片足だけふくらはぎが痛む主な原因
1. 筋肉の使い方のクセ・偏り
日常生活やスポーツの動きで、知らず知らずのうちに片足だけに負担がかかっているケースがあります。
✔歩き方や立ち方のバランスが悪い
✔いつも同じ足を軸にして立っている
✔階段や坂道の昇り降りで左右差がある
こういった習慣が続くと、片方のふくらはぎだけ筋疲労が蓄積し、筋膜の張りや筋肉痛のような痛みが出てきます。
2. 肉離れによるふくらはぎ外側の痛み
スポーツ中のダッシュやジャンプ、あるいは急な方向転換などで、ふくらはぎの外側に鋭い痛みが走った場合、最も疑われるのが肉離れです。
肉離れとは、筋肉が急激に引き伸ばされた際に、一部の筋繊維が断裂する状態を指します。ふくらはぎでは、特に腓腹筋(外側頭)やヒラメ筋の外側部に多く発生します。
■ 肉離れの主な原因
✔スポーツ中の急な加速・ストップ動作
✔準備運動不足で筋肉が硬いまま動いた
✔疲労が蓄積して筋肉の反応が鈍っていた
✔冬場など、筋肉が冷えて柔軟性が落ちていた
等が原因で肉離れを起こすことがあります。
3. 外側(腓骨筋)へのストレスやねんざ後遺症
ふくらはぎの「外側」に限って痛みがある場合、
✔足首のねんざの後遺症
✔足首の不安定性
足の外側の筋肉(長腓骨筋・短腓骨筋)の疲労 などが原因になっていることも。
外側の筋肉は歩行時や片足立ちの安定性を担う筋肉なので、バランスの悪さや足部のアライメント異常(外反・内反)によって過剰に働いてしまうことがあります。
4. 坐骨神経の影響(関連痛)
腰やお尻から走る**坐骨神経が圧迫されると、ふくらはぎに「放散痛」**が現れることがあります。
✔腰痛やお尻の痛みを併発している
✔痛みが足先にまで走る・しびれる
✔片足だけつっぱる感じが強い
このような場合、神経の圧迫やヘルニア・狭窄症の初期症状である可能性もあり、注意が必要です。
5. 血流障害や静脈瘤の初期症状
片足だけに感じるふくらはぎの痛みは、
✔血栓性静脈炎
✔深部静脈血栓症(DVT)
などの血流系のトラブルが隠れている場合も。
✔足が赤く腫れている
✔押すと硬く感じる
✔熱感や倦怠感がある
これらの症状を伴う場合は、早めに医療機関を受診してください。
放置するとどうなる?
片足だけ、しかも外側のふくらはぎにだけ痛みが出る状態は、身体からの重要なサインです。
「そのうち治るだろう」と軽視して放置すると、単なる筋肉の張りでは済まない二次的なトラブルを引き起こす可能性があります。
① 歩き方のクセが強くなり、膝・股関節・腰への負担が拡大
ふくらはぎの外側に痛みがあると、人は無意識のうちに**かばうような歩き方(体重のかけ方)**をするようになります。この偏った動きが続くことで、
✅膝のねじれや関節のズレ
✅股関節の可動域の低下
✅腰への負荷増大による腰痛や骨盤の傾き
といった連鎖的なトラブルを引き起こします。さらに、片側だけのバランス異常は、長期的には全身の姿勢にも悪影響を及ぼします。
② 筋膜の癒着・硬化が進み、慢性的な柔軟性低下に
筋肉や筋膜は、日常的な動作の中で柔軟性を保ちながら機能することで、正常に動けます。
しかし痛みがある部位をかばい、動かさなくなると、
✅筋膜同士が癒着しやすくなる
✅血流やリンパの循環が悪くなる
✅筋肉が硬直し、柔軟性や反応速度が著しく低下する
その結果、階段の昇降、ちょっとした走行、踏ん張り動作などで痛みや違和感が慢性化し、運動パフォーマンス全体が下がってしまいます。
③ 神経圧迫や血流障害の進行により、しびれ・むくみを招く恐れ
ふくらはぎの外側には、腓骨神経(総腓骨神経)や浅腓骨神経といった末梢神経が通っており、坐骨神経の走行にも近いエリアです。痛みや筋緊張を放置していると、
✅神経が圧迫されてしびれが出る
✅血流が滞り、むくみや冷えが慢性化する
などの症状がでてくることがあります
まとめ|「片足だけ痛い」は体のゆがみのサインかも
ふくらはぎの痛みが片足だけ、あるいは外側だけに出る場合、
✅筋肉の使い方のクセ
✅姿勢の崩れ
✅神経や血流の問題といった“見えない原因”が背景にある可能性があります。
「筋肉痛かな?」と思っても、長引く場合は一度原因を調べることも大切です。
症状が続く場合や、気になる場合は、早めにご相談ください。 それが、痛みの早期改善と、再発予防への第一歩になります。