五十肩・肩関節周囲炎の夜間痛の原因はこの2つ!!対策についても詳しく解説!!

2024年11月4日

まつお鍼灸整骨院では、五十肩でお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

今回は五十肩の夜間痛の原因と対策についての記事です。五十肩の夜間痛でお悩みの方は参考にして頂けると嬉しいです。

 

五十肩とは?

五十肩(肩関節周囲炎)は、中高年に多く見られる肩の痛みで、特に初期の炎症期の段階では夜間に痛みが強くなり、睡眠を妨げることが特徴です。

夜間痛は、日中の活動量が少なくなる夜に現れることが多く、睡眠時に肩の痛みで目が覚めてしまうことが少なくありません。

この五十肩の夜間痛の原因として主に挙げられるのが、「筋肉の弱化」と「骨内圧のうっ血」です。

これらの原因について詳しく解説し、夜間痛に効果的な対策も合わせて紹介していきます。

 

原因1. 筋肉の弱化

五十肩は肩周辺の筋肉が徐々に衰えてしまうことで発症することも多く、特に加齢とともに筋肉の柔軟性や強度が低下しやすくなります。

肩の筋肉が弱化すると、肩関節の可動範囲が制限され、日常生活で負担が増加します。これにより、肩関節の周囲に炎症が生じやすく、夜間になると血流が悪くなり、炎症部分の痛みが増幅されることがあります。

筋肉の弱化によって生じる夜間痛には以下のような原因が関わっています。

 

血行不良

筋肉が弱ることで血流が低下し、肩関節周辺に老廃物が溜まりやすくなります。夜間は特に動きが少なくなるため、筋肉のポンプ作用も働かず、血行不良が進み、痛みが強くなります。

 

肩関節の拘縮

筋肉の衰えは肩関節の硬化を招き、関節の動きが制限されることで、夜間に痛みが発生しやすくなります。肩関節が拘縮すると、少しの動きでも痛みが生じるため、寝返りを打つときに痛みで目が覚めることが増えてしまいます。

 

原因2. 骨内圧のうっ血

五十肩の夜間痛には、肩関節周辺の骨内圧のうっ血も大きく影響しています。肩の骨の内部には血液が流れ込み、栄養を運ぶことで状態が保たれていますが、五十肩では骨内の圧力が上がり、血流が滞ることがあります。

このうっ血状態が痛みを引き起こし、特に横になっている間に肩に圧力がかかることで痛みが強まります。骨内圧のうっ血による痛みのメカニズムには以下の要素が関わっています。

 

肩関節の組織が圧迫される

うっ血により、骨内部の圧力が高まると、肩関節周囲の軟部組織が圧迫され、炎症が悪化しやすくなります。特に夜間は、横たわることによって肩に圧力がかかるため、痛みがさらに増します。

 

体温の低下

夜間は体温が下がりやすく、それに伴い血流も鈍くなります。冷えによって筋肉や血管が収縮し、骨内のうっ血が促進され、痛みが増幅されることがあります。

特に冬場は冷えが原因で夜間痛が悪化しやすく、うっ血が進むことで肩の痛みが増すことがあります。

 

夜間痛への対策

以上の原因を理解した上で、五十肩の夜間痛を軽減するための具体的な対策について解説します。

1. ソファで座って寝る

夜間痛が強い場合、横になって寝ることが痛みを増幅させる原因の一つです。横になると肩に直接圧力がかかり、うっ血が進行するため、痛みが増してしまいます。

そこで、夜間痛が特に強い場合は、ソファやリクライニングチェアに座って寝ることで、肩にかかる圧力を軽減することができます。

座って寝る姿勢を取ることで、血液の流れが妨げられにくくなり、痛みが和らぐ場合があります。

背もたれの角度を調整

ソファに座って寝る際には、背もたれの角度を少し倒して、体重が肩にかかりにくい姿勢に調整するとより効果的です。

クッションを使用

肩を支えるためのクッションを使用し、体の負担を分散させるとさらに効果が期待できます。肩や背中をサポートするようにクッションを配置することで、無理のない姿勢で休むことが可能です。

 

2. 冬場であれば肩全体を電気毛布で覆う

寒い季節において、肩を温めることで血行が促進され、痛みが和らぐことがあります。特に電気毛布を肩にかけて温めることで、筋肉が柔らかくなり、血流が改善されるため、夜間痛の予防に効果的です。

寒さによって筋肉や血管が収縮すると、血流が滞り、うっ血状態が悪化しやすくなりますが、電気毛布を使用することでこの状態を防ぎます。

肩全体をしっかりと覆う

電気毛布を肩全体にかけ、体が冷えないようにすることで、冷えによる痛みを軽減できます。特に、首から肩にかけての部分を温めることが重要です。

 

温度を適切に調整

電気毛布の温度が高すぎると逆効果になる場合があるため、適度な温度に調整することが大切です。心地よいと感じる温度で、肩の筋肉がリラックスできる範囲で温めましょう。

 

3. カイロはあまり効果がない理由

カイロは局所的な温めには効果がありますが、肩の奥深くまで熱が届きにくいため、五十肩の夜間痛を根本的に和らげる効果は期待できません。

カイロは一時的に温かさを感じることができるものの、持続的な血流改善には限界があります。

 

深部まで温める効果がない

五十肩の痛みの原因である筋肉の硬直やうっ血を解消するには、肩関節全体を温める必要がありますが、カイロではその範囲が限られるため、十分な効果が得られにくいです。

 

持続性がない

カイロは時間が経つと冷たくなってしまうため、長時間の効果を期待することが難しいです。そのため電気毛布などを使用する方が効果的です。

 

まとめ:五十肩の夜間痛には原因を理解し効果的な対策を行うことが重要

五十肩の夜間痛は、筋肉の弱化や骨内圧のうっ血が原因となることが多く、特に夜間に痛みが増幅する傾向があります。

日常的な対策としては、肩の負担を減らす姿勢や、血行促進を助ける温熱療法が有効です。

具体的には、ソファで座って寝る、肩全体を電気毛布で覆うといった方法が夜間痛に効果的になります。

また、カイロは効果が限定的であるため、より深部まで温める方法を意識することが大切です。

五十肩は一度発症すると治癒までに時間がかかることが多いため、初期の段階から定期的に施術を行っていくことが大事になってきます。

五十肩の夜間痛は、生活の質に大きな影響を与えることが多いため、早めに適切な対策を講じることが重要です。

適切なケアを行うことによって少しずつ痛みが和らぎ、快適な日常生活を取り戻すことができます。

五十肩の痛みでお悩みの方はお気軽にご相談くださいね。

 

投稿者:松尾洋信
資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校 茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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