五十肩になりやすい人の特徴は?五十肩の原因や症状・予防方法について詳しく解説!!

2024年05月3日

まつお鍼灸整骨院では、五十肩でお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

 

五十肩とは、肩関節の動きが制限されて痛みを感じる症状です。50代に多く見られることからこの名前がつきましたが、実際には年齢に関係なく発症する可能性があります。

この記事では、五十肩の原因、症状、治療法について詳しく解説します。

五十肩の原因について

五十肩の原因は、肩関節を構成する筋肉や関節包の炎症が主なものです。肩関節は、上腕骨と肩甲骨で構成されていて、関節包と呼ばれる膜に包まれています。

関節包は、関節液を分泌して関節を滑らかに動かす役割を果たしていますが、何らかの刺激によって炎症を起こすと、関節包が肥厚したり癒着したりして、関節の動きが制限されます。

また、肩関節の周囲の筋肉も炎症や損傷によって肩の痛みや可動域の低下を引き起こします。

五十肩の具体的な原因ははっきりしていませんが、以下の要因が引き金となり発症することがあります

年齢

年齢を重ねると筋肉、靭帯が硬くなり、柔軟性が失われて炎症を起こしやすくなります。

 

肩関節を構成する組織の炎症

肩を構成する組織の中で、腱板や関節包が炎症を起こし、五十肩を引き起こします。関節内の組織が癒着して肩を動かしにくくなることもあります。

 

肩に負担がかかるスポーツ

肩を酷使するスポーツ(野球、バレーボールなど)をしている方は、五十肩になる可能性があります。

 

運動不足

運動不足によって筋肉や関節の柔軟性が低下し、炎症が起こりやすくなります。

 

血流の低下

血流が悪くなると関節や筋肉が硬くなり、肩関節に炎症を起こしやすくなります。その他にも糖尿病やホルモンバランスの乱れなども五十肩の発症に影響することがあります。

 

五十肩の症状について

五十肩の症状には

肩の痛み:肩を動かしたときや夜間に痛みを感じます。痛みは肩関節の周囲に広がり、腕や首にも及ぶことがあります。

 

肩の可動域の制限:肩を上げたり後ろに回したりするときに、動きがスムーズにできなくなります。特に、背中に手を回す動作や頭を洗う動作が困難になります。

 

肩の力の低下:肩の筋力が低下し、物を持ち上げたり投げたりするときに力が入りにくくなります。

 

特に結髪・結帯の動作が制限されることが多いです。ます。早めの対策をおこない、日常ケアや施術を行うことが大切です

 

五十肩の分類について

五十肩の症状は、急性期、拘縮期、回復期の3つの段階に分けられます。

急性期:関節包や腱板に炎症が起こり、肩が痛みます。痛みは動かしたときや夜間に強くなります。この期間は数週間から数ヶ月続きます。

 

拘縮期:関節包や腱板が肥厚したり癒着したりして、肩の動きが制限されます。痛みは徐々に減少しますが、肩関節の拘縮がでてきます。この期間は数ヶ月続きます。

 

回復期:関節包や腱板が徐々に柔らかくなり、肩の動きが回復します。痛みはほとんどなくなりますが、完全に元通りになるまでには時間がかかります。この期間は数ヶ月から1年程度続くことがあります。

 

五十肩の予防法について

まずは五十肩にならないために日頃から予防することが大切です。五十肩の予防法は、以下のようなものがあります。

①適度に肩を動かすようにする

肩関節は、全ての方向に動かせる反面、腱や筋肉に負担がかかりやすい構造になっています。長年の使用や加齢によって、腱や筋肉が弱く硬くなり、炎症を起こしやすくなります。

そのため、肩関節の可動域を維持するためには、適度に肩を動かすことが大切です。肩を動かすことで、血流やリンパの流れが良くなり、腱や筋肉に栄養や酸素が届きやすくなります。

 

また、肩関節の周囲にある滑液や軟骨の生成も促されます。肩を動かす方法としては、日常生活の中で肩を回したり、肩甲骨を動かしたり、腕を上げたりするなど、肩の筋肉や腱をほぐす動作が効果的です。

肩を動かすときには、無理をしないように注意しましょう。

 

②長時間同じ姿勢をとらないようにする

長時間同じ姿勢をとると、肩関節に圧力がかかり、腱や筋肉に緊張が生じます。特に、パソコンやスマホなどを使うときには、肩が前に出たり、首が曲がったりすることが多いです。

このような姿勢は、肩関節の可動域を低下させ、炎症を引き起こしやすくなります。そのため、長時間同じ姿勢をとらないようにすることが大切です。

 

同じ姿勢をとるときには、できるだけ背筋を伸ばし、肩を下げ、首をまっすぐに保つようにしましょう。

また、30分から1時間に一度は、立ち上がって肩や首をほぐしたり、歩いたりするなど、姿勢を変えることが重要です。

 

③定期的にストレッチする

肩関節の可動域を維持するためには、肩のストレッチが効果的です。肩のストレッチは、肩関節の周囲の筋肉や腱を伸ばし、柔軟性を高めます。

また、肩のストレッチは、緊張やコリをほぐし、痛みや違和感を和らげます。肩のストレッチは、朝起きたときや入浴後など、肩が温まっているときに行うと良いでしょう。

 

肩のストレッチの方法としては、以下のようなものがあります 。

– 肩を回す:両手を肩に当てて、肩を前後に大きく回します。10回ずつ、時計回りと反時計回りに行いましょう。

 

– 腕を上げる:両手を上に伸ばして、手のひらを合わせます。そのまま、背中や肩が伸びるように、腕を後ろに倒します。10秒ほどキープして、元に戻します。これを5回繰り返しましょう。

 

– 腕を横に伸ばす:片手を横に伸ばして、もう片方の手で肘を押さえます。そのまま、胸や肩が伸びるように、腕を体の前に持ってきます。10秒ほどキープして、反対側も同じように行います。これを各5回繰り返しましょう。

 

– 腕を後ろに組む:両手を後ろに組んで、手のひらを合わせます。そのまま、腕を上に引き上げます。10秒ほどキープして、元に戻します。これを5回繰り返しましょう。

 

五十肩は、普段から予防をすることでなりにくくすることはできます。もし五十肩の方の痛みでお困りの方はお気軽にご相談ください。

 

投稿者:松尾洋信
資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校 茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

五十肩でお悩みの方はこちら

 

参考文献

 

五十肩はこの筋肉を狙え!!五十肩を改善するためにアプローチする筋肉について解説!!

2024年04月27日

まつお鍼灸整骨院では、五十肩でお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

 

五十肩は、肩関節の可動域が減少し、痛みやこわばり夜間痛が生じる症状です。原因は明確ではありませんが、加齢や肩の使い過ぎ、姿勢の悪さなどが関係していると考えられています。

肩関節は、筋肉と靭帯に依存している関節で上腕骨を囲むように筋肉と靭帯が組み合わさり、その安定性を保っています。

 

ですので五十肩の施術ではまず筋肉へのアプローチが必要不可欠になってきます。

ではどこの筋肉へアプローチしていけばよいのか解説していきます。

棘下筋

棘下筋は、肩甲骨から上腕骨につながる筋肉で、肩関節の外旋や水平伸展の動きを担っています。この筋肉は、肩の関節を安定させる腱板の一部でもあります。

✅棘下筋が疲労や炎症で硬くなり、トリガーポイントができると、肩の前面や側面に痛みが放散することがあります。

✅棘下筋が損傷を受けると、肩関節の安定性が低下し、炎症を引き起こすことがあります。

✅棘下筋が緊張して硬くなると、肩関節の可動域が制限され、肩の上げ下げや回す動きが困難になることがあります 。

棘下筋は五十肩の痛みや可動域の低下に大きく関係している筋肉です。そのため、五十肩の改善に棘下筋のアプローチは効果的とされています 。

ただし、棘下筋の施術やストレッチは、やり方や強度によっては逆効果になることもありますので、注意が必要です。痛みが強い場合や可動域が極端に制限されている場合は、無理に動かさないようにしましょう。

大胸筋

大胸筋は、胸骨から始まり、上腕骨に付くことで腕を上げたり、反対の腕を触るような動作に使われる筋肉です。この筋肉が硬くなると、肩関節の位置がずれて炎症や痛みを引き起こすことがあります。

五十肩では、大胸筋が関係する症状として、以下のようなものがあります。

✅肩の前面や側面に痛みが出る

✅腕を横に上げるのが困難になる

✅背中に手が回せなくなる

✅姿勢が悪くなり、巻き肩になる

大胸筋は五十肩の痛みや可動域の低下に影響を与える筋肉です。そのため、大胸筋へのアプローチは五十肩の改善に効果的とされています。

三角筋

三角筋は、肩を動かす際に最も強く機能する筋肉であり、腕を動かす多くの動作に関与しています。

✅三角筋は肩甲骨と上腕骨の位置を調整し、肩関節の安定性を保ちます。

✅三角筋の下の組織に炎症が起きることがあり、その結果、腕を上げる際に三角筋の辺りに痛みが生じることがあります。

✅猫背などの姿勢の崩れによって、三角筋が硬くなり、滑液包(筋肉の滑りを良くする役割を持つ組織)に炎症が起こることもあります。

 

小胸筋

小胸筋は、胸の前にある筋肉で、肋骨の3〜5番から肩甲骨の烏口突起につながっています。

この筋肉は肩甲骨の前傾や下方回旋、外転などの動作に関係します。肩甲骨の安定性を維持します。

✅小胸筋の下の組織に炎症が起きることがあり、その結果、腕を上げる際に小胸筋周辺に痛みが生じることがあります。

✅デスクワークなどで腕を前に狭めた状態で長時間過ごすと、小胸筋が硬くなり、肩甲骨動きが崩れて痛みが生じることがあります。

✅小胸筋の付着部は烏口突起を超えて関節包にも付くことが報告されており、肩関節運動の制限にも影響を及ぼすことがあります。

 

前鋸筋

前鋸筋は、肩甲骨と鎖骨の間をつなぐ筋肉で、肩甲骨の動きに欠かせない役割を果たしています。具体的には、以下のような作用があります

上部線維: 肩甲骨の上端を胸郭(体幹)に固定し、中部線維と下部線維が働く際に肩甲骨の回旋運動を補助します。

中部線維: 肩甲骨を外転させる作用があります。

下部線維: 肩甲骨を上方回旋させ、外転させる作用があります。

また、前鋸筋は呼吸時に肋骨の牽引を行ったり、肩甲挙筋や菱形筋と連動して肩甲骨を外転・上方回旋させることで、腕の挙上に付随して肩甲骨が回旋する連動現象(肩甲上腕リズム)の形成をサポートしています。

前鋸筋が硬くなると、肩甲骨が胸郭(体幹)に押しつけられ、肩甲骨に指が入らなくなることがあります。この硬直が肩甲骨の動きを制限し、五十肩の症状を悪化させる可能性があります。

前鋸筋を効果的に伸ばす肩甲骨ストレッチを行うことで、肩甲骨の動きを改善し、五十肩の予防や改善に役立ちます。

広背筋

広背筋は、腕から肩甲骨のすぐ外、そして腰を包む筋膜までと、とても広く大きな筋肉です。この筋肉は腕を内側にひねったり、後ろに引いたりといった様々な動きに関与しています。

✅広背筋が固くなることが多く、五十肩だけでなく、そうでなくても固くなっている人がいたり、腰痛の原因にもなったりすることがあります。

✅五十肩になることで、腕を挙げる際に強い痛みを伴うようになります。

✅広背筋は、腕を下げる動作や内側にひねる動作の際に最も強く働きます。

✅五十肩の痛みに対する防御反応として、広背筋が過剰に緊張することがあります。

五十肩の治療をしていく際、腕を挙げようとしてもそれを邪魔するのも広背筋だということになります。

まとめ

五十肩にならないためにも普段からいろいろな筋肉の柔軟性を高めつつ、筋力を落とさないように心がけていく必要があります。

肩関節は多くの筋肉で支えられているので五十肩の改善には筋肉へのアプローチがとても重要になってきます。

 

投稿者:松尾洋信
資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校 茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

五十肩でお悩みの方はこちら

 

参考文献

 

肩が痛くて挙がらないのは肩関節周囲炎?期間はどのくらいで治る?痛くても動かした方がいい!?

2024年03月30日

まつお鍼灸整骨院では、五十肩でお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の治療経験に基づいて、記事にまとめています。

 

肩関節周囲炎は、肩関節周辺の組織が炎症を起こす疾患であり、肩の痛みや可動域制限、肩のこわばりなどの症状が現れます。

肩関節周囲炎は、肩を支える筋肉、腱、靭帯、軟骨、滑液包など、肩周囲のさまざまな組織に起こることがあります。  

どんな人が五十肩になる?

五十肩は、50歳以上の人に多く見られる肩の病気で、女性に発症しやすいと言われています。以下は、五十肩になりやすい人の特徴です。

①加齢

五十肩は、加齢に伴い起こることが多く、50歳以上の人に多く見られます。年齢を重ねることで、肩周囲の組織が劣化して柔軟性が低下するため、炎症が起こりやすくなります。

②女性

女性に五十肩が多く見られる理由は、女性ホルモンの影響が考えられます。女性ホルモンは、関節の軟骨や靭帯を保護する働きがありますが、更年期になると女性ホルモンの分泌が減少するため、五十肩にかかりやすくなると考えられています。

③糖尿病

糖尿病を患っている人は、五十肩にかかるリスクが高くなるとされています。糖尿病によって、血糖値が高くなり、糖化が進行することで、組織の硬化が促進されるためです。

④長期間の無理な姿勢や運動

長期間同じ姿勢を取る、または過剰な運動を行うことで、肩の筋肉や腱に過度の負荷がかかり、五十肩にかかりやすくなります。

⑤肩のケガ

肩を怪我したことがある人は、再度の肩のケガや五十肩にかかるリスクが高くなるとされています。

ただし、五十肩は以上のような人に限らず、誰にでも発症する可能性があるので、定期的な運動やストレッチ、姿勢の改善など、予防に努めることが重要です。

肩関節周囲炎の整形外科での施術方法は?

一般的には整形外科では、湿布や痛み止めの薬を処方され、肩関節にステロイドの注射をすることがありますが、主に対症療法になることが多いです。

 

肩が痛ければ肩関節周囲炎?

肩が痛くなったらすべてが肩関節周囲炎というわけではありません。 他にも腱板損傷、石灰沈着性腱炎などがあり肩関節周囲炎とは異なることもありますので注意が必要です。

痛い肩側の手が身体の後ろに回らない、頭を洗う動作が困難などの症状がある場合は肩関節周囲炎の可能性があると考えられます。

 

どんな症状がでると肩関節周囲炎なの?

肩関節周囲炎は次の3つの症状がでてくることが多いです。

①肩の痛み

肩関節周囲炎の主な症状は肩の痛みです。炎症が起こることで、肩の周りの組織が腫れて圧迫されるため、痛みが生じます。痛みの程度は様々で、軽度から激しいものまであります。

 

②肩の可動域制限

肩の可動域が制限されることがあります。これは、炎症が周囲の組織を圧迫しているためです。肩を動かすと痛みが生じるため、肩を動かすことを避ける傾向があるため、可動域が制限されることがあります。

 

③肩のこわばり

肩関節周囲炎では、肩の周囲の筋肉や腱が硬くなることがあります。このため、肩がこわばるようになります。肩を動かすことができなくなることもあります。

これらの症状があてはまる場合は肩関節周囲炎の可能性が高くなります。

 

痛みが続いてもそのまま放っておいて大丈夫?

肩関節周囲炎の施術の方法は、痛み止めや湿布、リハビリテーションなどがありますが、症状によって違います。軽症の場合は自然治癒することが多く、数カ月で痛みが治まることがあります。 ですが施術をしていても1年以上痛みが続くことがあります。

肩関節周囲炎は、炎症期、拘縮期、回復期の3つの段階に分類されます。

炎症期

肩関節周囲炎の初期段階である炎症期は肩周囲の腱や粘液包などの組織に炎症が起こり強い痛みや腫れ、熱感や赤みを引き起こします。 この段階では肩を動かすことで痛みが強くなることが多く、肩関節の可動域が制限されることがあります。

 

拘縮期

炎症期が続くと周囲の組織がかたくなり、拘縮期に移行します。この段階では、炎症が引いているため痛みが軽減されますが、代わりに肩関節の可動域が制限されます。 肩を上げる、後ろに回したりすることができなくなり、日常生活に支障をきたすことがあります。

 

回復期

拘縮期が進行すると回復期に移行します。この段階では、周囲の組織の硬さが徐々に緩和され、肩関節の可動域が徐々に広がっていきます。 運動療法や理学療法などを行うことで、肩関節の可動域を回復することができます。

 

肩関節周囲炎は個人差があって症状や期間にも個人差があります。早期に適切な施術を受けることが、回復につながる重要なポイントです。

 

五十肩は痛くても動かしていったほうが良いの? 五十肩は痛みが強い時期は動かすことによって症状が悪化することがあります。ですが適度な運動は回復に役立つことがあります。

 

ただし、運動には程度があり、痛みを感じる場合には無理をして動かさない方が良いでしょう。

適切な指導を受けながら、運動やストレッチを行い、徐々に肩関節の可動域を広げることで、回復を促すことができます。ただし、自己判断で無理な運動を行うことは避けましょう。

 

マッサージやリハビリは受けたほうがいい?温める?冷やす?

五十肩の痛みが増している炎症期には、マッサージやリハビリは注意しなければいけません。特にグイグイと肩や腕を動かすような刺激を与えることは、炎症を悪化させる可能性がありますので気をつけましょう。

 

また、炎症期にはアイシングをして患部を冷やし、回復期になると患部を温めて血行を促進ししっかりと動かしていくことで可動域を広げて早期に回復することができます。

 

肩関節周囲炎は一度治っても再発する?反対の肩もなる? 肩関節周囲炎は一度治ってもまた痛みがでてくることもあります。特に肩を酷使したり無理な運動をしたりすると再発する可能性があります。

 

反対の肩も患側側をかばうことによって痛みがでてくることがあります。

肩関節周囲炎では以下のようなことに注意しましょう

①無理な力を入れて肩を動かすこと

②他人に無理に肩を動かされること

③肩を強く使うスポーツや運動を行うこと

④長時間同じ姿勢でいること

⑤重い荷物を持ち上げること

⑥患部に直接圧力をかけること

これらのことを避けることで、痛みや炎症を悪化させることなく、五十肩の回復を促すことができます。

肩関節周囲炎の状態は人それぞれ違う

肩関節周囲炎の痛みや症状は人それぞれで、痛みの程度や症状の出方も異なります。 肩関節が痛い、肩が動かしにくい、夜間痛で眠れない、肩周りの筋肉が固まっている感じがあるなどいろんな症状が現れることがあります。

 

そのため、五十肩の症状が出た場合は早めに専門家に適切な施術を受けることが大切です。 まつお鍼灸整骨院には、肩関節周囲炎でお悩みの方も多く来院されます。

 

肩関節の痛みや肩が挙がらないなどの症状でお悩みの方はお気軽にご相談ください。  

 

投稿者:松尾洋信
資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校 茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

五十肩でお悩みの方はこちら

 

参考文献

 

肩が痛くて挙がらない五十肩と四十肩・肩関節周囲炎は同じ?日常生活での注意点は?

2024年03月29日

まつお鍼灸整骨院では、五十肩でお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の治療経験に基づいて、記事にまとめています。

 

肩が痛くて動かしにくくなる症状を、五十肩や四十肩と呼ぶことがありますが、これらは同じものなのでしょうか?

 

また、肩関節周囲炎という言葉はどのような意味なのでしょうか?この記事では、五十肩と四十肩、肩関節周囲炎の違いや関係について、詳しく解説します。

 

五十肩とは?

五十肩とは、肩関節の周囲にある組織が炎症を起こし、肩が痛くて動かしにくくなる疾患です。正式には肩関節周囲炎と呼ばれます。

中年以降に多く見られ、特に50歳代に発症することが多いため、五十肩と呼ばれています。原因は、肩関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などが炎症を起こして、関節包や滑液包などが癒着することによると考えられています。

 

五十肩は、自然に治ることもありますが、放置すると日常生活が不自由になるばかりでなく、関節が動かなくなることもあります。早期に正しい施術を受けることが大切です。

 

五十肩の症状について

五十肩の症状は、以下のようなものがあります。

✅運動痛:肩を動かすときに痛みがあります。髪を整えたり、服を着替えたりすることが不自由になることがあります。

✅夜間痛:夜中に肩がズキズキ痛んで、眠れないほどになることもあります。

✅運動制限:肩の動きが悪くなります。肩を上に上げたり、後ろに回したりすることができなくなります。

 

五十肩は次のように分類されます。

✅急性期:

肩の関節にある腱板が炎症を起こして関節包に広がります。関節包の炎症を放置すると次第に癒着が起こります。

この段階では、肩に強い痛みがあります。髪を整えたり、服を着替えたりすることが不自由になることがあります。夜中に肩がズキズキ痛んで、眠れないほどになることもあります。

✅慢性期:

関節包の癒着により、肩の動きが悪くなります。肩を上に上げたり、後ろに回したりすることができなくなります。

この段階では、痛みは少ないものの、肩の可動域が制限されます。日常生活に不便を感じることがあります。

✅回復期:

関節包の癒着が徐々に解けて、肩の動きが回復していきます。この段階では、痛みや可動域の制限が徐々に改善されます。

しかし、完全に元通りになるまでには、数ヶ月かかることがあります。

 

五十肩と四十肩・肩関節周囲炎の違いは?

実は、五十肩と四十肩・肩関節周囲炎は、言い方は違いますが全く同じものです。発症した年齢が50代であれば五十肩、40代であれば四十肩と呼ばれているだけのことです。

その名前が示すように、中年期によく見られる症状ですが、特に40歳や50歳になったからと発症するわけではありません。30代や60代になっても、同じような症状になる可能性があります。

 

五十肩の日常生活の注意点について

五十肩の日常生活で注意すべき点について説明していきます。

・肩を温め

急性期は患部を冷やしたほうが良いですが、慢性期になると、肩を温めると血行がよくなり、痛みが和らぐことがあります。入浴したときに温かいお湯を肩にかけたり、カイロなどで温めたりしましょう。

・肩に負担をかけない

肩に重いものをかけたり、無理な動きをしたりすると痛みが増すことがあります。カバンを肩にかけたり荷物を持ったりするときには、悪い方の肩を使わないようにしましょう。

買い物をするときも、かごを持つよりもカートを押す方が良いでしょう。物を上に持ち上げるときには、踏み台に乗るなどして肩が上がり過ぎないようにしましょう。

・寝るときの姿勢

寝るときには、体と脇の間にタオルや枕などをはさんで、腕を開いて肩を浮かせた姿勢をとると楽なケースが多いです。横向きに寝るときには、痛い方の肩を天井に向けるようにしましょう。

抱き枕などを抱えると腕が安定します。仰向けに寝るときには、痛い方の肩甲骨の下に平たく折りたたんだバスタオルを入れ、腕全体の下にもタオルを入れ、少し高さを作って安定させましょう。

 

五十肩の予防法について

五十肩の予防法としては、以下のようなことが効果的です。

・同じ姿勢の作業を長時間続けない

デスクワークや家事などで同じ姿勢を長く続けると、肩の筋肉や関節がこわばってしまいます。こまめに休憩をとって、肩を回したりほぐしたりしましょう。

 

・姿勢に気を付ける

ハイヒールや肩掛けバッグなどで姿勢が崩れると、肩に負担がかかります。背筋を伸ばして、肩甲骨を寄せるようにしましょう。猫背や反り腰などの姿勢矯正にも努めましょう。

 

・肩のストレッチをする

肩の可動域を広げるために、肩のストレッチを心がけましょう。例えば、両手を上に伸ばしてバンザイをしたり、両手を後ろで組んで上げ下げしたり、肩を前後に回したりするなどの運動がおすすめです。

五十肩は、症状によって回復するのに個人差がありますが早期に施術を始めることが重要です。五十肩でお悩みの方はお気軽にご相談くださいね。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校 茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

五十肩でお悩みの方はこちら

 

参考文献
日本整形外科学会

 

五十肩・肩関節周囲炎は温めるのか?冷やすのか?温シップと冷シップはどっちが良い?

2024年03月29日

まつお鍼灸整骨院では、五十肩でお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の治療経験に基づいて、記事にまとめています。

 

普段の患者さんとの会話でよく五十肩になったら「温めるのか?冷やすか?」という質問をよくされます。これは、今の五十肩の痛みがどの段階にあるかによって温めるのか?冷やすのか?が変わってきます。一般の人はなかなかこの判断はなかなか難しいかもしれません。

 

誤った判断をするとかえって痛みが悪化するケースもあります。五十肩は温めるのか?冷やすのか?について解説していきます。

五十肩は3つの周期に分けられる

五十肩は急性期、慢性期、回復期という三つの段階に分けることができます。それぞれの段階で適切な施術が必要です。

 

①炎症期

急性期は五十肩の初期段階で、痛みや可動域の制限が顕著に現れます。この段階では肩関節周囲の組織が炎症を起こし、患者は肩を動かすことが難しくなります。急性期の主な特徴は次の通りです

・強い痛み: 肩の動きに伴う強い痛みが現れます。特に夜間や休息時に痛みが増すことがあります。

・可動域の制限: 肩の可動域が著しく制限され、特定の動作が困難になります。

・炎症の徴候: 肩周囲に腫れや赤み、夜間痛などの炎症徴候が現れることがあります。

 

②慢性期

慢性期は症状が持続し、痛みや可動域の制限が続く段階です。急性期から継続して症状が出ている場合に該当します。慢性期の特徴は次の通りです:

・持続的な痛み: 痛みが継続し、日常生活に影響を与えることがあります。特に肩を使う動作や長時間の姿勢保持時に痛みが増すことがあります。

・可動域の持続的な制限: 肩の可動域が制限されたまま維持されます。痛みのために肩を動かすことを避ける傾向があります。

 

③回復期

回復期は症状が改善し、肩の機能が徐々に回復していく段階です。慢性期が終わると回復期に入ってきます。回復期の特徴は次の通りです:

痛みの緩和: 痛みが徐々に軽減し、日常生活に影響を与えることが少なくなります。

可動域の改善: 肩の可動域が徐々に改善され、機能が回復していきます。

 

肩の痛みが出始めた時期による対処法

急性期(炎症がある場合):急性期、すなわち痛みが強い初期段階では、肩を冷やす方が良いです。冷やすことによって炎症反応を抑え、痛みを和らげる効果が期待できます。また、アイシングは血流量を一時的に減少させて、腫れや炎症を抑える効果があります。

アイシングの効果:血流の低下によって痛みが緩和する、患部の腫れを抑える、炎症の軽減などの効果があります。ただし、アイシングは冷却によって局所的な体温を下げるため、過度な冷やし方は逆効果になる可能性があるので注意が必要です。

 

慢性期(炎症が落ち着いている場合): 炎症が落ち着いて痛みが和らいできた慢性期には、肩を温める方が良いです。温めることで血流が良くなり、柔軟性が向上し、痛みの軽減や運動範囲の改善の効果が期待できます。

温めるときの注意点:温める場合は、肩周りの血流を良くし、筋肉の柔軟性を高めます。慢性期になると積極的に温めていきましょう。

 

冷シップ?それとも温シップが良い?

五十肩で湿布薬を使用している人も多いと思います。湿布薬には、肌に貼ると冷たく感じる「冷湿布」と暖かさを感じさせる「温湿布」の二種類があります。患者さんからはよく、「冷シップと温シップどちらの方が良いの?」と聞かれることがあります。

どちらの湿布薬を貼るかはなかなかわからない人も多いと思います。

 

冷シップ

冷シップは主に、打撲や捻挫など局所の腫れが生じる急性疾患に使われます。冷湿布にはハッカやメントール成分が配合されているため冷たく感じます。

冷やすことにより局所の血管が収縮し、炎症を抑え、痛みをおさえます。しかし、若干の冷却効果があるとはいえ、冷たく感じるだけで、冷却効果はそれほどありません。

したがって消炎鎮痛効果は期待できますが、局所の冷却には患部を氷嚢や氷枕で冷やしたほうが効果的です。

 

温シップ

一般的に、肩こりや腰痛、関節痛などの慢性疾患に使用されることがあります。温湿布には、トウガラシ成分のカプサイシンが含まれており、肌に貼ると温かさを感じます。

これにより、消炎鎮痛薬の効果が得られるだけでなく、温めることで血管が拡張し、血液の循環が改善されます。

ただし、温湿布は筋肉や関節の温度を急激に上げる作用はありませんので、局所を温めるにはカイロなどを使用すると効果的です。

 

急性疾患には冷やす、慢性疾患には温めると言われていますが、基本的に湿布はどちらも消炎鎮痛剤を含んでいるため、薬としての効果は同じです。

湿布自体にはあまり冷やすまたは温める効果はありません。一般的には、「どちらの方が気持ちが良いか」で好みで使い分けて良いと言われています。

 

五十肩は温める?冷やす?温シップと冷シップはどっち?まとめ

五十肩の痛みは人によって感じ方が異なりますし、症状の進行段階によっても温めるのか?冷やすのか?異なってきます。

炎症を伴う急性期では冷やすこと、炎症期が終わり慢性期に入ると温めることが良いです。

ですがなかなか自己判断するのは難しいと思いますので、当院では患者さんの状態によってアドバイスをしています。

そして、慢性期に入ると予防として日々のストレッチや適度な運動を続けることも重要だと心がけましょう。

五十肩も症状によってすぐに良くなる人、拘縮が強いと時間がかかる人もいるので、かなり個人差があります。

温めたほうが良いのか?冷やした方が良いのか?五十肩についてわからないことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校 茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

五十肩でお悩みの方はこちら

 

参考文献
日本整形外科学会

 

肩が痛くて挙がらないのは五十肩ではなく腱板損傷かも?腱板損傷の痛みの特徴や原因について解説

2024年03月28日

まつお鍼灸整骨院では、五十肩でお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。  

腱板損傷と五十肩は違うのか?

肩が痛くて挙がらなくなったから五十肩だと思っていたら実際には腱板損傷だった・・ そんなケースもよくあります。

五十肩と腱板損傷はなかなか鑑別が難しいケースもあります。

腱板損傷と五十肩(肩関節周囲炎)は、共に日常生活に支障をきたすほどの肩の痛みや動作に制限が出てきます。

症状がよく似ていますが全く違う疾患です。  

腱板損傷について

腱板は肩関節の安定性と動きを支える、4つの主要な筋肉、棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋4つの筋肉があります。

これらの筋肉に生じる損傷が腱板損傷であり、主に過度な使用や外傷によって発生します。スポーツ選手が激しい動作を繰り返すことで発症することが多いのはこのためです。

また、年齢が上がるにつれて腱板が自然と摩耗し、損傷しやすくなることも原因となってきます。  

腱板損傷の原因

① スポーツや重労働による過度の使用

スポーツ選手や、重い物を頻繁に持ち上げる仕事をしている人は、腱板損傷を起こしやすいと言われています。特に野球、テニス、水泳などのスポーツは、肩に過度のストレスを与え、腱板を損傷する可能性が高まります。

繰り返しの動作によって、肩の筋肉や腱が繰り返し過度に使用されることで、摩耗や小さな断裂が生じ、最終的に腱板損傷に至ることがあります。

 

  ② 転倒や事故による直接的な衝撃

転倒や交通事故など、肩が直接的な衝撃を受けることも、腱板損傷の一因となります。特に、手を伸ばした状態での転倒や、肩を強打するような事故は、腱板に大きなダメージを与えることがあります。

このような衝撃によって、腱板が部分的に断裂するか、完全に断裂することもあります。

 

  ③ 加齢に伴うもの

年齢を重ねることで、腱板の組織が徐々に退化し、弱くなります。これは、腱板の血流が加齢によって減少することや、組織の自然な消耗によるものです。

その結果、比較的軽い負荷でも腱板が損傷しやすくなり、痛みや肩の動きの制限を引き起こすことがあります。

 

腱板損傷の症状

① 肩の強い痛み、特に夜間や安静時に顕著

腱板損傷の最も一般的な症状の一つが、肩の痛みです。特に、夜間や安静時に痛みが強くなることがあります。これは、日中の活動による炎症や腫れが、体を休めている夜間に痛みとして強く感じられるためです。

また、肩を特定の方向に動かすことで痛みが増すこともあります。

 

  ② 肩の可動範囲の制限、特に腕を挙げる動作が困難

腱板損傷を起こすと、肩の可動範囲が制限されることがあります。特に、腕を挙げる動作が困難になります。これは、腱板の損傷により肩関節の安定性が失われ、正常な動きができなくなるためです。

日常生活において、物を棚に置く、髪を洗う、着替えるといった動作が難しくなることがあります。

 

  ③ 持続的な痛みや運動時の不快感

腱板損傷は、持続的な痛みや運動時に痛みを引き起こします。痛みは肩だけでなく、腕に沿って放散することもあります。

腱板損傷の痛みや不快感は、日常生活やスポーツ活動に支障をきたすこともあります。特に、肩を頻繁に使用する動作や重い物を持ち上げる動作が困難になることがあります。

 

五十肩(肩関節周囲炎)について

五十肩は、特に中高年に多く見られる肩の疾患で、肩関節の動きが著しく制限され、痛みを伴います。 この疾患は、肩周囲の筋組織が硬くなり、炎症を起こすことで発生します。

 

五十肩の原因

年齢

40歳から60歳の間に多く見られるこの疾患は、「五十肩」という名前が示す通り、特に50代の人々に多いです。年齢とともに肩関節やその周囲の組織は、ダメージを受けやすくなり、筋力も低下します。これが、五十肩が年齢と強く関連している一因です。

 

不適切な姿勢

長時間のデスクワークは、肩や首への負担を増加させます。特に、前かがみの姿勢や肩の位置が高くなる姿勢を長時間続けることは、肩周辺の筋肉や腱に過剰なストレスを与え、炎症を引き起こす原因となります。この炎症が、五十肩の発症につながることがあります。

 

筋肉の拘縮

デスクワークによる静的な姿勢は、肩周りの筋肉が拘縮しやすくなります。筋肉が拘縮すると血流が悪化し、組織の修復能力が低下します。結果として、肩関節の柔軟性が失われ、五十肩のような症状が現れやすくなります。

 

運動不足

運動不足は、全身の筋肉の衰えや関節の柔軟性の低下を招き、これが五十肩のリスクを高めることに繋がります。

 

五十肩の症状

肩の痛みと硬さ

五十肩の最も一般的な症状は、肩の痛みと硬さです。肩関節の周りの組織が炎症を起こし、それが痛みや肩の動きにくさの原因となります。この硬さは、肩の動きを大きく制限します。

 

2. 動作の制限

腕を上げる、背中に手を回すなどの動作が難しくなります。特に、身体の後ろで物を掴む動作や、着替え時に服を脱ぎ着する際に困難を感じることが多いです。

 

3. 夜間の痛みの増加

多くの患者さんが、初期に夜間痛を訴えます。これは、炎症が起きている状態で1か月ほど続くこともあります。

 

腱板損傷と五十肩の違い

1. 発症の仕方

腱板損傷

怪我や過度な使用が原因で急に症状が現れることが多いです。特に、肩に負荷がかかるスポーツや活動をしていた後に痛みが出始めるケースがあります。

五十肩

症状は徐々に発症し、特定の原因がないことが多いです。肩の動きが段々と制限されていくことが特徴です。  

2. 痛みの特徴

腱板損傷

腕を特定の方向に動かす(特に上に挙げる動作)時に痛みが増すことが特徴です。夜間の痛みも腱板損傷の典型的な症状です。

五十肩

肩の周囲全体の痛みと硬さがあり、特に肩を動かそうとすると痛みがあります。時間とともに動きがますます制限されます。

特に結髪結帯動作が制限されることが多いです。  

 

五十肩と腱板損傷はどちらも症状が似ているので自分ではなかなか判断が難しいケースがほとんどです。肩が痛くて挙がりにくい、といった症状が出はじめたら放置せずに早めに専門家に見てもらうようにしましょう。    

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校 茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

五十肩でお悩みの方はこちら

 

参考文献
日本整形外科学会

 

肩が痛くて挙がらないインピンジメント症候群の原因や症状は?水泳や野球をやる人はなりやすい?

2024年03月26日

まつお鍼灸整骨院では、肩こりでお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

インピンジメント症候群について

あまり聞きなれない言葉ですが・・・

肩の痛みにインピンジメント症候群というのがあります。   肩を動かすと痛いというのは五十肩と同じ症状ですが、インピンジメント症候群と五十肩は違います。

肩を動かすと痛みがでるのでもしかしたら五十肩かも?と思って来られる方もいてますが、   肩を挙げたり捻ったりしたときに引っかかり感や痛みがでたり、外転時の一定の角度で痛みが出るようでしたらもしかしたらインピンジメント症候群かも知れません。

 

インピンジメント症候群とは?

 

インピンジメントとは『衝突する』という意味です。 肩関節は非常に不安定な関節なので関節を安定させるために多くの筋肉や腱、靭帯があります。

特に回旋腱板と言われる筋肉が肩関節の周りを包み込むようにあります。さらに、肩関節には肩峰の下に肩峰下滑液包という袋があるのですが、この袋があることで腱板がスムーズに動くように衝撃を吸収してくれるのです。  

 

インピンジメント症候群は肩をあげるときに腱板や滑液包がインピンジメント『衝突』することである角度で痛みがでてそれ以上動かすことができなくなります。  

『ふと肩を動かしたときに痛みがでる』 『腕を動かす角度によって痛みがでる』   といった症状がでる場合は早めの対応が大事になってきます。  

 

インピンジメント症候群のメカニズムについて

インピンジメント症候群では肩関節の運動障害が起こりますが、特に肩関節の挙上時に出てくることが多いです。  

肩関節を挙上させたとき上腕骨頭では 上方回転と下方滑りの2つの運動がおこっているのですが、インピンジメント症候群では下方滑りの運動に対して上方回転の運動の割合の方が大きくなってしまいます。  

 

そのため、肩関節を外転させていくにつれて、上腕骨頭が上方に変位してしまいます。 上腕骨頭の上方への変位が大きくなると、肩の挙上に伴って肩峰下のスペースに狭窄が起こることで痛みを生じます。  

 

インピンジメント症候群の原因は?

インピンジメント症候群の原因のひとつは回旋腱板の機能低下です。  

回旋腱板は棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つの筋肉がありこれらの筋肉が肩関節を安定させています。この回旋腱板の機能が低下することによって肩関節の安定性が悪くなりインピンジメントの症状を起こしてしまいます。  

 

また野球の投球動作や水泳のクロールなど、肩を良く動かす動作をする人も肩関節や回旋腱板に負荷がかかりインピンジメント症候群になりやすくなります。

 

インピンジメント症候群の症状について

①肩の痛み

一番は肩の痛みです。特に肩の前側に出てくることが多いです。

肩の前方部分には棘上筋腱や上腕二頭筋長頭腱・関節包・肩峰下包などがありますがインピンジメント症候群では特に棘上筋腱と上腕二頭筋長頭腱が好発部位と言われています。  

 

②肩の可動域制限

肩の可動域制限は動作時痛によって起こります。特に肩関節の外転60度から120度の間に痛みが強く出るペインフルアークサイン(有痛弧)がでます。  

 

インピンジメント症候群の施術方法について

一般的なインピンジメント症候群の治療は、以下のようなものがあります。

・患部を安静に保つ指導

・湿布薬の処方

・痛み止めの薬の処方

整形外科などでの治療では、通常、安静と薬物療法が主な治療法となります。競技への復帰に向けた適切な治療やリハビリを提供する施設は限られており、再発や筋力低下といった問題に直面することがあります。

また、多くの場合、患部の治療だけを行うのではなく、全体的な身体の状態を見ていくことが大事なってきます。

 

当院のインピンジメント症候群の施術方法としては  

①脊椎・上腕骨頭へのアジャスト

インピンジメント症候群になる人は、回旋腱板の酷使の他にも姿勢が悪くて巻き肩の人や猫背の人が多く、それによって上腕骨頭も前方へ変位し肩関節の可動域の制限が起こります。

また、姿勢が悪くなると胸椎の後弯も強くなってきてしまうので胸椎のアジャストメント・宍絵の改善も行っていきます。  

②回旋腱板や軟部組織のアプローチ

回旋腱板や上腕二頭筋腱・烏口肩峰靭帯などの軟部組織に対してのアプローチを行います。痛みが出ると筋肉の緊張や炎症が起こります。

 

肩関節周りの筋肉の柔軟性を取り戻していくことで肩関節の可動域を広げていきます。

インピンジメント症候群はそのままにしておくと、痛みが慢性化したり腱板損傷にもつながる場合がありますので早めの対応が大切になってきます。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

五十肩でお悩みの方はこちら

 

参考文献
日本整形外科学会

 

姿勢が悪い人は要注意!!五十肩・肩関節周囲炎はストレートネックや猫背の人はなりやすい?

2024年02月19日

 

まつお鍼灸整骨院では、五十肩に悩む方々へ向けて、役立つ情報を提供していきます。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の治療経験に基づいて、記事にまとめています。

 

五十肩はストレートネックや猫背の人はなりやすいのか?このことについて説明していきます。

ストレートネックについて

頚椎は7個の骨が連なって構成されて前方に緩やかにカーブして頭を支えています。この前弯のカーブがあることによって体重の約10%ある頭の重みを支えてくれるクッションの役割が働き頭の位置を背骨の背骨の上でしっかりと保つことができています。

 

ですがうつむきや前かがみの姿勢ばかりをとっていると首にかかる負担が大きくなり少しずつ頚椎の緩やかなカーブがなくなってきてしまいます。

特にスマートフォンやパソコン・ゲーム機などを使う時。 読書や勉強をする時、料理や洗い物をする時、電車やバスで居眠りをする時、車の運転をする時。

 

どの体制もうつむきや前かがみの姿勢になりやすく、この姿勢を続けることで頚椎のカーブが 崩れやすくなっていきます。 実際に当院に来られる方の多くは ストレートネックの状態や姿勢の悪い方が多く見られます。

 

姿勢が悪い状態が続くと頭を支えている首の筋肉はだんだんと悲鳴を上げていきます。 結果的に頚椎の5番から7番にかけてまっすぐ な状態になっていき頚椎のカーブ自体がなくなってきます。

ストレートネックになると頭がや 前方に傾きそれを補正するかのように肩も前へ入ってきます。 これが巻き型 です。

巻き肩について

 

巻き肩とは肩の位置が前方に移動してしまっている状態のことを言います。普段の生活では、仕事をする時も家事をする時も手を使う作業のほとんどは腕を前に出して行います。

そうすると必然的に肩の位置も前に出ることになります。

その影響で肩の中心部分が耳の下にあるのが本来あるべき状態なのに肩の位置が前方に入って 肩が内側に入るという巻き肩になってしまいます。巻き肩は利き手など特に関係なく左右どちらの肩でもなり、両肩に起こることもあります。

 

このような巻き肩の状態になると、肩の関節や筋肉・腱・靭帯などにも負荷がかかりバランスが崩れてきます。 負荷がかかることで肩関節周辺に問題が発生し肩が動かしづらくなったり痛みが出たりするようになります。

 

ですのでストレートネックや巻き肩は五十肩とも関係します。 ストレートネックと巻き肩が気になる方は 一度ご自身でチェックをしてみてください

自分でできるセルフチェック

ストレートネック 壁を背にして 自然体で立ちます。 お尻と肩甲骨・後頭部の3カ所が壁についているかどうかを確認してください。 後頭部が壁につかなければストレートネックの可能性があります。

巻き肩 平らな床の上に 仰向けで 寝てみましょう。 その時に方が床についているかどうかを確認してみてください。 肩が床につかずに浮いていると 巻き肩の可能性があります。

 

五十肩チェック

ストレートネックや巻き型の確認が終わったら今度は 五十肩の進行度をチェックしてみましょう。

① 帯を結ぶ時のような動きを行う結帯動作

② 両腕を上下から背中側に回して握手をするようなクロス動作

③ 後頭部で髪を結ぶ時のような動きを行う結髪動作

この動作ができるかどうかを確認してみましょう。 ①と③については痛みのある方の腕で行いましょう。 左右両方とも 痛みがある場合は両方ともで行いましょう。②の動作は痛みのある方の腕を下から背中に回しましょう。

痛みのある方の方を下にして寝られない

夜中に痛みで目が覚める

という症状がすでに現れている場合は五十肩が進んでいる状態だと考えてください。

 

五十肩はレントゲンでは異常が見られない

五十肩の原因は、主に肩関節周囲の軟部組織に問題があるため、レントゲンを撮っても骨や関節の異常はみれられません。

具体的には、肩関節周囲の靱帯、腱、筋肉、滑液包などの軟部組織に炎症や損傷が起こることが考えられています。

①炎症

肩関節周囲の軟部組織に炎症が生じることが五十肩の主な原因の一つです。この炎症は、さまざまな要因によって引き起こされる可能性があります。例えば、肩の過度の使用、急激な運動、慢性的なストレスや疲労などが関与することがあります。

②血行障害

肩周囲の軟部組織に血行障害が生じることも五十肩の原因の一つとされています。血液の循環が悪化することで、十分な栄養や酸素が軟部組織に供給されず、組織の修復能力が低下することがあります。

③筋肉の拘縮

肩の周りの筋肉が硬くなることで、可動域が制限され、五十肩の症状が現れることがあります。筋肉の拘縮は、運動不足や姿勢の悪化、筋力の低下などが原因となることがあります。

 

これらの要因によって、肩関節周囲の軟部組織が炎症を起こし、腫れや痛みが生じます。また、炎症や拘縮によって肩の可動域が制限され、日常生活に支障をきたすことがありますので早めの対応が大事になってきます。

 

五十肩でお困りの方はお気軽にご相談ください。  

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

五十肩でお悩みの方はこちら

 

参考文献
日本整形外科学会