ストレートネックになると首や肩こりがひどくなる!!どこの筋肉が硬くなりやすいのか?
2024年11月3日
まつお鍼灸整骨院では、肩こりやストレートネックでお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
ストレートネックになるとどこの筋肉が硬くなりやすいのか?
ストレートネックとは?
ストレートネックは、本来は前弯カーブを描くはずの首の骨がまっすぐになってしまった状態のことを言います。
ストレートネックになると、首が前方に突き出る姿勢となり、首や肩にかかる負担が増え、慢性的な肩こりや首の痛みが生じやすくなります。
特に硬くなりやすい筋肉には「後頭下筋群」「斜角筋」「胸鎖乳突筋」「肩甲挙筋」「僧帽筋」などがあり、これらが悪化するとストレートネックの症状も悪循環を招きやすくなります。
本記事では、それぞれの筋肉が硬くなる原因やその影響について解説し、対策も詳しく紹介します。
1. 後頭下筋群
後頭下筋群は、後頭部と首の付け根にある小さな筋肉群で、「大後頭直筋」「小後頭直筋」「上頭斜筋」「下頭斜筋」という4つの筋肉で構成されています。
これらの筋肉は、頭の動きを微細に調整する役割を持ち、ストレートネックでは頭の位置が前にずれるため、姿勢を維持しようと過緊張が起こりやすくなります。
硬くなる原因
ストレートネックによって頭が前方に突き出た姿勢になると、後頭下筋群は頭の重みを支えるため、常に緊張状態になります。
また、デスクワークやスマートフォンの使用などで長時間前傾姿勢を続けると、さらに負荷がかかりやすくなります。
影響
後頭下筋群が硬くなると、頭痛や首の可動域の制限が生じやすくなります。特に、緊張型頭痛や後頭部の痛みを引き起こすことが多く、慢性的な痛みが悪化すると仕事や日常生活にも支障が出ることがあります。
2. 斜角筋
斜角筋は首の側面に位置し、「前斜角筋」「中斜角筋」「後斜角筋」の3つから構成されています。この筋肉は、首を左右に曲げたり、頭を回す動作に関与しているため、ストレートネックの影響を受けやすい部位です。
硬くなる原因
斜角筋は、肩が内側に巻き込みやすくなるストレートネックの姿勢で、特に緊張しやすくなります。
長時間の前傾姿勢や肩が上がった状態が続くと、斜角筋が硬直し、筋肉の柔軟性が失われることが多いです。
影響
斜角筋が硬くなると、首や肩の可動域が制限され、腕や手にしびれが出ることもあります。
また、胸郭出口症候群という症状が発症するリスクも高まります。これは、神経や血管が圧迫されることで、腕のしびれや血行不良を引き起こす症状です。
3. 胸鎖乳突筋
胸鎖乳突筋は、耳の後ろから胸骨と鎖骨までつながる筋肉で、首の回旋や側屈に関与しています。
見た目にもわかりやすく、前方に突き出た首を支えるために負担がかかりやすい筋肉の一つです。
硬くなる原因
ストレートネックにより、頭の位置が前に移動すると胸鎖乳突筋に過剰な負荷がかかります。
スマートフォンの使用やデスクワークが長時間続くと、首が自然に前方へ突き出し、胸鎖乳突筋が緊張して硬くなります。
影響
胸鎖乳突筋が硬くなると、首の痛みだけでなく、耳鳴りやめまいが生じることもあります。特に、胸鎖乳突筋が圧迫されると血流が悪化し、頭痛が増す原因となります。
4. 肩甲挙筋
肩甲挙筋は、首と肩甲骨をつなぐ筋肉で、肩を持ち上げる動作に関与しています。肩こりがひどくなるときに、この筋肉が硬くなることがよくあります。
硬くなる原因
ストレートネックによって肩甲挙筋に負担がかかると、首を前に突き出す姿勢がさらに悪化し、慢性的な肩こりや首の痛みが強くなります。
パソコン作業などで肩が内側に巻き込む姿勢が続くと、肩甲挙筋が収縮し、硬くなります。
影響
肩甲挙筋の硬直は、肩や首のこりを悪化させるだけでなく、頭痛の原因にもなります。肩甲挙筋が引っ張られると、肩甲骨が引き上げられ、首の緊張が増加し、痛みが慢性化する傾向にあります。
5. 僧帽筋
僧帽筋は、首から背中、肩甲骨にかけて広がる大きな筋肉で、肩や首の動きにおいて重要な役割を果たしています。
ストレートネックによって特に上部僧帽筋が硬くなりやすく、肩こりの原因の一つとしても知られています。
硬くなる原因
ストレートネックによって首が前に突き出ると、僧帽筋の上部に負担がかかり、常に緊張状態に陥ります。
特に、長時間のデスクワークやスマートフォン使用で、僧帽筋が硬くなりやすくなります。
影響
僧帽筋の硬直は、肩や首の可動域を制限し、重苦しい肩こりを引き起こします。また、上部僧帽筋の緊張が続くと、頭痛や首の痛みが増すだけでなく、肩甲骨周辺の動きも制限されることが多いです。
ストレートネックに対する自分でできる簡単なエクササイズ
ストレートネックによる筋肉の緊張を緩和するためのエクササイズをいくつかご紹介します。これらは、自宅や職場で簡単に行えるので、日々の習慣として取り入れてみてください。
首の側屈ストレッチ
首を右に倒し、左手で軽く頭を押さえます。このとき、左肩を下に引き下げると、斜角筋や肩甲挙筋がしっかりと伸びます。反対側も同様に行い、深呼吸しながらゆっくりと筋肉をほぐしましょう。
僧帽筋のストレッチ肩をすくめ、力を入れたまま数秒キープし、その後一気に脱力させます。この動作を繰り返すことで、僧帽筋の緊張を緩和し、血流を促進できます。
まとめ
ストレートネックによって硬くなりやすい筋肉には、「後頭下筋群」「後頭下筋群」「斜角筋」「胸鎖乳突筋」「肩甲挙筋」「僧帽筋」などが挙げられます。
これらの筋肉が硬直すると、首や肩のこり、頭痛、腕や手のしびれといった症状が現れ、日常生活にも悪影響が及ぶことが少なくありません。
ストレートネックが引き起こすこれらの症状を予防・緩和するためには、日常的な姿勢の改善も必要になってきます。
日頃からデスクワーク中にこまめにストレッチを行ったり、適度に肩や首を動かしたりするだけでも、筋肉の緊張を和らげ、血行を促進することが可能です。
さらに、長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用を避け、姿勢をこまめに見直すことも大切です。
頭を前に突き出さず、耳の位置が肩の真上にくるような姿勢を意識することで、ストレートネックの予防につながります。
寝るときも、枕の高さや寝姿勢に気を付け、首が無理なくリラックスできるようにすることも大切です。
早期に施術を受けることでストレートネックを改善することもできますのストレートネックでお悩みの方はお気軽にご相談ください。
投稿者:松尾洋信
資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校
茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
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