自律神経失調症と更年期障害の違いについて詳しく解説!!

2025年06月25日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、身体の不調でお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

「最近、体がだるくて頭が重い…」

「動悸やめまいがあるけど、病院では“異常なし”と言われた」

そんな体調不良を抱えている方の中には、「自律神経失調症」か「更年期障害」なのか分からないという悩みを持っている方が少なくありません。

特に40代以降の女性では、両者の症状が重なることも多く、適切な対処が遅れてしまうケースもあります。

この記事では、自律神経失調症と更年期障害の違いをわかりやすく解説します。

そもそも「自律神経失調症」とは?

● 自律神経とは?

自律神経とは、交感神経副交感神経の2つがあり、呼吸・体温・内臓の動き・血圧・ホルモン分泌などを自動的に調整してくれます。

● 自律神経失調症とは?

生活習慣の乱れ、ストレス、睡眠不足などが続くことで自律神経のバランスが崩れ、心身にさまざまな不調が現れる状態を指します。

● 主な症状

✔頭痛、めまい、ふらつき

✔動悸、息切れ

✔胃の不快感、下痢・便秘

✔肩こり、首のこり、背中の痛み

✔眠れない、途中で目が覚める

✔倦怠感、意欲低下

✔手足のしびれや冷え

✔不安感、イライラ、うつ状態

※身体的な検査で「異常なし」とされるのが特徴的です。

更年期障害とは?

● 更年期とは?

更年期とは、閉経前後の約10年間(45歳〜55歳ごろ)を指します。特に女性は、この時期に女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少が起こり、それに伴って心身にさまざまな不調を感じるようになります。

● 更年期障害とは?

更年期に現れる体調不良のうち、日常生活に支障をきたすほど重い症状を「更年期障害」と呼びます。

● 主な症状

✔ホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)

✔異常な発汗

✔動悸、息切れ

✔眠れない、寝つきが悪い

✔イライラ、不安、抑うつ

✔肩こり、腰痛、関節痛

✔集中力の低下、物忘れ

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自律神経失調症と更年期障害の【共通点】

自律神経失調症と更年期障害は、一見するとまったく異なる原因を持つ症状のように思われがちですが、実際には共通する症状が非常に多いため、区別が難しい場合があります。

両者に共通して見られる代表的な症状としては、

✔めまい・ふらつき

✔動悸・息苦しさ

✔倦怠感・疲労感

✔睡眠障害(寝つきが悪い、途中で目が覚める)

✔頭痛や肩こり

✔不安感、イライラ、うつ状態

などが挙げられます。

これらの不調は、自律神経のバランスが崩れていることに起因するものであり、原因がホルモン変化であれストレスであれ、症状としてはよく似た現れ方をします。

そのため、患者さん自身の自己判断だけではどちらかを特定するのが難しく、医療機関でもはっきりわからないケースもあるほどです。 

自律神経失調症と更年期障害の【違い】

自律神経失調症と更年期障害は、似たような症状が多いため混同されやすいのですが、それぞれに発症年齢や原因、治療法などの明確な違いがあります。

まず発症年齢の違いから見てみましょう。

自律神経失調症は、年齢に関係なく思春期の10代から高齢者まで幅広く発症する可能性があります。一方、更年期障害は**閉経前後(45〜55歳ごろ)**の女性に特有のもの(最近は男性の更年期障害も見られますが)で、年齢的な発症のピークが決まっています。

次に原因の違いですが、自律神経失調症は、精神的・身体的ストレス、生活リズムの乱れ、環境変化などが大きな引き金になります。現代人に多く見られる“心と体のアンバランス”が関係しています。

一方で、更年期障害は、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少が主な原因です。加齢に伴うホルモンバランスの変化により、自律神経の働きにも影響が出て、心身の不調を引き起こします。

検査では、自律神経失調症は通常、一般的な血液検査や画像検査では異常が見つからないことが多く、症状からの総合判断になります。 一方で更年期障害は、ホルモンの血中濃度を調べる血液検査により、エストロゲンの低下が確認されれば診断の確証につながります。

性差の面では、自律神経失調症は男女問わず誰でもかかる可能性があるのに対し、更年期障害は主に女性に見られる症状です。ただし、近年は男性にもホルモンバランスの変化による“男性更年期”があることが注目されています。

最後に治療法についてですが、自律神経失調症では、生活習慣の見直しやストレスコントロールなどが中心になります。自律神経を整えるための整体施術や鍼灸なども有効とされます。

一方で更年期障害では、ホルモン補充療法や漢方薬など、ホルモンの不足を補う治療や体質改善がメインになります。

下記のような視点でセルフチェックが可能です。

✅ 年齢・性別

40代後半~50代の女性 → 更年期障害の可能性大

性別・年齢に関係なく不調 → 自律神経失調症かも

✅ ストレス・環境変化

引っ越し・転職・介護・育児など、環境の変化が引き金になった → 自律神経失調症の可能性が高い

✅ ホルモン検査

婦人科でホルモン値を調べることで、更年期障害かどうかが明確になります

整骨院・整体でできるアプローチ

● 姿勢と背骨・骨盤のバランスを整える

自律神経は、脳から背骨を通って全身に分布しているため、背骨や骨盤のゆがみは神経の伝達に大きな影響を及ぼします。とくに、首から腰までの背骨には交感神経・副交感神経の通り道となる神経が集まっていて、わずかなゆがみでも神経の圧迫や刺激を引き起こすことがあります。

当院では、体全体のバランスを見ながら、

・猫背や反り腰の改善

・骨盤の傾きの矯正

・背骨の歪みを整える施術

などを行い、自律神経の流れがスムーズに働ける状態に整えていきます。こうした調整により、呼吸が深くなったり、血流がよくなるといった変化を実感される方も多くいらっしゃいます。

● 自律神経にアプローチする手技療法

当院では、特に自律神経と関わりが深い頚椎に注目しています。スマートフォンやデスクワークによる前傾姿勢、長時間の緊張状態などが続くと、首まわりの筋肉がこわばり、頚椎に歪みや捻じれ・傾きが生じやすくなります

その結果、

✔交感神経が過剰に働いてリラックスできない

✔脳への血流が低下して集中力が落ちる

✔肩こりや頭痛が慢性化する

といった不調に繋がるのです。

当院では、レントゲン画像に基づく分析や触診によって頚椎の歪みを分析し矯正を行っていきます。神経の伝達をよくすることで、交感神経・副交感神経の働きが良くなり、眠りの質が上がったり、動悸・めまいなどの軽減が見られる方もいらっしゃいます。

● 施術を通じて期待できる変化

✔朝スッキリ起きられるようになる

✔緊張しすぎていた体がリラックスできる

✔頭痛・肩こり・冷え性の緩和

✔不安感やイライラの軽減

など、「なんとなく不調」というあいまいな症状が、改善するケースも少なくありません。

まとめ|迷ったら、まずは専門家に相談を

「更年期障害なのか、自律神経失調症なのか分からない」と感じたら、まずは医療機関等を受診することも大事です。

特に、下記のような方は、整骨院や整体での施術が有効な場合が多いです。

✔複数の病院を回っても原因不明

✔年齢的に更年期かも?と感じている

✔薬を使わずに根本的に身体を良くしたい

自律神経の乱れも、更年期障害も、「身体のバランス」がカギを握っています。まずはお身体の状態をしっかり評価し、不調の根本から整えていきましょう。

自律神経の不調や更年期の不調でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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参考文献
日本整形外科学会

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