緊張型頭痛に吐き気やめまいが伴う理由について解説!!
2025年10月21日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、頭痛やめまい・吐き気でお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
「頭が締め付けられるように重い」
「長時間のデスクワークで頭痛がひどくなる」
「吐き気やめまいまで出てきてつらい」
こうした症状で悩んでいませんか?
緊張型頭痛は最も多い慢性頭痛の一つで、単なる肩こりや疲労と思われがちですが、実際には吐き気やめまいといった全身症状を伴うケースも少なくありません。
本記事では、なぜ緊張型頭痛で吐き気やめまいが起こるのか、その原因やメカニズム、予防・改善のためにできることを詳しく解説していきます。
緊張型頭痛とは?
緊張型頭痛は、首や肩の筋肉がこわばり、頭部を支える筋肉に過剰な負担がかかることで発生する頭痛です。
典型的な症状は「後頭部から頭全体にかけての締め付け感」「ヘルメットをかぶったような重だるさ」で、片頭痛のような強烈なズキズキではなく、鈍い痛みが長時間続くのが特徴です。
主な原因としては、長時間のデスクワークやスマホ使用、不良姿勢、精神的ストレス、目の酷使などが挙げられます。慢性化すると「痛み止めが効きにくい」「薬を飲んでも繰り返す」と悩む方も多く見られます。
緊張型頭痛に吐き気やめまいが伴う理由
1.血流障害による影響
緊張型頭痛では、首や肩の筋肉が硬直して血管を圧迫します。特に脳に血液を送る椎骨動脈や頚動脈の流れが滞ると、内耳への血流が低下し、めまいや吐き気が出やすくなります。「頭が重い」「ふらつく」と感じるのは、血流障害による酸素不足のサインです。
2.神経への圧迫と自律神経の乱れ
首の筋肉のこりが神経を圧迫すると、自律神経系に影響が及びます。特に後頭部の大後頭神経や交感神経が刺激されると、胃腸の働きが低下して吐き気が出たり、耳や平衡感覚を司る神経に異常が伝わりめまいが生じます。
3.姿勢の乱れによる負担増加
猫背やストレートネックなど不良姿勢が続くと、頭の位置が前にずれて頚椎への負担が増えます。この負担が筋肉や神経をさらに緊張させ、頭痛だけでなく全身症状へと広がるのです。
4.ストレスと交感神経優位
精神的ストレスや不安が続くと、交感神経が過剰に優位になります。交感神経が働きすぎると血管が収縮し、脳血流が不安定になり、頭痛と同時に「吐き気」「動悸」「めまい」などの自律神経症状が出やすくなります。
片頭痛との違い
緊張型頭痛と片頭痛は同じ「頭痛」という症状でも、発生メカニズムや特徴が大きく異なります。両者を正しく見分けることが、的確な治療やセルフケアにつながります。
緊張型頭痛
首や肩の筋肉が過度に緊張することで、血流が悪化し、筋肉内に乳酸などの疲労物質が蓄積して起こるタイプです。痛みは「締め付けられるような鈍痛」で、両側に広がるのが特徴。数時間から数日続くこともあり、デスクワークや精神的ストレスが引き金になります。
吐き気は軽度で、動いても痛みが大きく変化しないのが一般的です。
片頭痛
脳の血管の拡張や三叉神経の過剰反応が関係しており、「ズキズキと脈打つような痛み」が片側に出ることが多いです。発作的に起こり、光や音、匂いに敏感になるほか、強い吐き気や嘔吐を伴うケースも多く、動くと痛みが悪化するのが特徴です。
発作前に視界がチカチカする「閃輝暗点」などの前兆が出る人もいます。
緊張型頭痛と片頭痛が併発する「混合型頭痛」
肩こりやストレスで筋肉が緊張し、その結果、片頭痛の発作を誘発するという悪循環が起こることもあります。そのため、症状だけで自己判断するのは危険であり、医療機関での正確な診断が重要です。
頭痛のタイプに応じて、アプローチはまったく異なります。正しく見分けることが、再発予防と快適な日常への第一歩となるのです。
吐き気やめまいを伴う緊張型頭痛のセルフチェック
長時間のデスクワーク後に頭痛が出る
→ 首や肩の筋肉が硬直し、血流が悪化して頭痛を誘発します。特にパソコン作業中に前傾姿勢を続ける人に多く見られます。
首や肩のこりと頭痛が同時に起こる
→ 後頭部の筋肉(後頭下筋群)の過緊張が神経や血管を圧迫し、痛みだけでなく吐き気を伴うケースもあります。
首を動かすと痛みや吐き気が増す
→ 首の可動域が制限されているサイン。頚椎周囲の筋緊張が強く、自律神経にも影響している可能性があります。
後頭部からこめかみ、目の奥にかけて痛む
→ 緊張型頭痛特有の放散痛。目の奥の鈍痛は眼精疲労と関係しており、長時間の画面作業によって悪化します。
めまいやふらつきで立ちくらみがある
→ 首の血流障害や自律神経の乱れによる症状。酸素供給が不足し、脳への血流が一時的に低下することがあります。
これらのサインが複数当てはまる場合、姿勢の乱れや首・肩の筋肉の過緊張が原因の緊張型頭痛が強く疑われます。早めに姿勢改善や生活習慣の見直しを行うことで、慢性化を防ぐことができます。
まとめ
緊張型頭痛に吐き気やめまいが伴うのは、単なる首や肩のこりだけでなく、血流障害や自律神経の乱れが深く関わっています。放置すると症状が慢性化し、生活の質が大きく低下するリスクがあります。
まずは姿勢の改善や生活習慣の見直しで予防を心がけ、それでも改善しない場合は専門機関での検査・施術を受けましょう。正しい理解と早めの対策が、快適な日常を取り戻す第一歩となります。
投稿者:松尾洋信
資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。







