【整形外科と整骨院の違い】労災治療を受けるならどっちがいい?
2025年05月30日
茨木市のまつお鍼灸整骨院では、仕事中の事故やケガでお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
「仕事中にケガをしたけど、整形外科と整骨院、どっちに行けばいいの?」
「労災保険を使いたいけど、病院と整骨院の違いがよくわからない…」
そんな悩みをお持ちの方へ。
実は、労災保険を使って治療を受ける場合、整形外科と整骨院のどちらを選ぶかで、受けられる治療内容や回復のスピードに差が出ることがあります。
この記事では、整形外科と整骨院の違いをわかりやすく解説し、労災治療を受ける上でのメリット・デメリット、上手な使い分け方を紹介します。
労災治療における「整形外科」と「整骨院」の役割の違い
● 整形外科とは
整形外科は、医師が診察・診断・投薬を行う医療機関です。レントゲンやMRIなどの画像検査や診断を行います。
整形外科の特徴:
・診断書の発行が可能
・レントゲン、MRIなど検査が受けられる
・投薬や注射に対応
・労災の「初期診断」に必要なケースが多い
● 整骨院とは
整骨院は、国家資格「柔道整復師」が手技療法を中心に、施術を行います。
整骨院の特徴:
・骨格・筋肉のバランスを整える施術が専門
・マッサージ・ストレッチ・テーピングなどに対応
・リハビリ的ケアや日常動作の改善アドバイスが受けられる
労災治療で選ぶならどっちがいい?|目的別の使い分け
【整形外科がよいケース】
・骨折・脱臼・靭帯損傷など重度の外傷
・レントゲンやMRIによる検査が必要な場合
・労災保険の初期診断・診断書の提出が必要な場合
・薬や注射による炎症・痛みの強い症状への対処
【整骨院がよいケース】
・慢性的な腰痛・肩こり・手首の痛みなど
・病院では「異常なし」と言われたが不調が続くケース
・リハビリ的なケアを受けたいとき
・手技療法で筋肉や骨格のバランスを整えたい場合
・長時間の通院が必要なケース(予約制で待ち時間が少ない)
実は「併用」もできる!整形外科と整骨院のベストな方法
労災保険では、整形外科と整骨院の併用も可能です。
例:
初期診断は整形外科 → 画像検査・診断書をもらう
継続治療・リハビリは整骨院で対応
こうすることで、早期回復が可能になります。
注意点:どちらに通う場合も「労災申請が先」
よくある間違い:「とりあえず健康保険で通って、後から労災に切り替えればいい」はNG
仕事中や通勤中のケガで整骨院に通院する際、「まずは健康保険で通って、あとから労災に切り替えればいい」と考えてしまう方も多いですが、これは原則として認められていません。
なぜなら、労災保険と健康保険は、“併用できない”制度だからです。
労災が適用されるべきケガで健康保険を使ってしまうと、後から労災に切り替えようとしても、
✔保険者(協会けんぽや組合)に返金を求められる
✔整骨院で支払った自己負担分が戻ってこない
✔労働基準監督署から追加書類を求められ、手続きが複雑になる
などのトラブルや煩雑な手続きが発生する可能性があります。
通院の際は「最初に労災申請」を!
そのため、仕事中・通勤中のケガで整骨院に通う場合は、必ず最初の時点で「労災を使いたい」と伝えることが重要です。
✔整骨院が労災対応しているか確認
✔会社に申請書を依頼
✔書類を持参して、正しく労災として施術を受ける
この流れを踏むことで、自己負担なしで安心して治療に専念することができます。
もし「すでに健康保険で通い始めてしまった」という場合でも、状況によっては早期であれば対応できるケースもあります。
その際は、なるべく早く労災対応の整骨院へご相談ください。
まとめ|労災治療で後悔しないために、整形外科と整骨院を正しく使い分けよう
労災でのケガ・不調は、「どこに通うか」で回復の早さや満足度が大きく変わります。
✔画像検査・診断・医療処置が必要なら【整形外科】
✔体のバランスを整える施術やリハビリを受けたいなら【整骨院】
そして最も大切なのは、どちらを選ぶにしても、早めに申請・相談することです。
整骨院でも、労災の対応や申請サポートをしてくれる院がありますので、まずは一度ご相談ください。
正しく治療を受けて、早期に復帰できる体を取り戻しましょう。