仕事中に腰を痛めた!労災として整骨院で対応してもらえるの?

2025年05月30日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、仕事中の事故やケガでお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

「仕事中に重い荷物を持ち上げた瞬間、腰に激痛が走った」

「介護や配送の現場で中腰作業が続き、腰に限界がきた」

こんな経験はありませんか?

腰の痛みは、我慢しながら仕事を続けると悪化しやすく、再発のリスクも非常に高い部位です。だからこそ、仕事中のケガは“労災保険”を活用して、適切な治療を受けることがとても大切です。

この記事では、仕事中に腰を痛めたときに労災が使える条件や、整骨院での対応、申請の流れ、注意点までを詳しく解説します。

労災保険とは?整骨院でも使えるの?

労災保険(労働者災害補償保険)とは、業務中や通勤途中に発生したケガや病気に対して、治療費や休業補償を行う制度です。

意外と知られていませんが、整骨院でも労災保険を使って施術を受けることが可能です。

整骨院で労災が適用されるケースとは?

腰のケガは、整骨院で対応する労災案件の中でも特に多い部位のひとつです。重い物を持つ・中腰姿勢を繰り返す・長時間座る・滑って転倒するなど、日常の業務中に自然と発生しやすく、明確に「業務が原因」とされやすいため、労災として認められやすい傾向があります。

■ 労災が認められやすい事例

1. 倉庫内作業中に重量物を持ち上げて腰を負傷したケース

重い荷物の持ち運び中に腰をひねったり、急に力を入れたことでギクッときた場合などが該当します。このような「急性腰痛(ぎっくり腰)」は、その場の作業内容や状況を記録しておくと、業務起因性が証明されやすくなります

2. 介護施設で利用者を抱えた際に腰を痛めたケース

介護現場では、利用者の移乗や体位変換の際に無理な姿勢をとりやすく、腰に大きな負担がかかる場面が頻繁にあります。このような「突発的な動作」による腰の痛みも、業務上の負傷として労災に認定されやすい代表例です。

3. 工場勤務中に床で滑って転倒し、腰を強打したケース

作業場の床が濡れていたり、滑りやすい環境で足を取られて転倒し、尻もちをつくような形で腰を打った場合も明確な「災害性」があり、労災認定の可能性が高くなります。

4. 長時間の中腰作業や運転で、慢性的な腰痛が悪化したケース

業務で継続的に中腰姿勢を強いられたり、運送業で長時間同じ姿勢で座り続けるなどの積み重ねにより、もともとあった軽度の腰痛が悪化したケースも、「反復性の負荷による職業病」として労災が認定されることがあります。

■ ポイントは「業務起因性」の明確さ

上記のようなケースが労災として認められるかどうかは、**その痛みが業務とどれだけ明確に関係しているか(=業務起因性)**にあります。逆に、プライベートでの出来事や元々あった慢性的な腰痛と判別がつきにくい場合は、労災認定が難しくなることもあります。

労災を使って整骨院に通うまでの流れ

① 会社に報告する

腰を痛めたら、まずは速やかに直属の上司または人事担当者に報告しましょう。

② 労災申請書類を用意

職場から用紙をもらいます

③ 労災取扱いの整骨院を選ぶ

すべての整骨院が労災に対応しているわけではありません。「労災保険対応可能かどうか」事前に確認しましょう。

④ 書類を持参して通院開始

提出後は、基本的に自己負担なし(0円)で施術が受けられます。

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整骨院で受けられる施術内容とは?

✅急性腰痛(ぎっくり腰)への手技療法・アイシング・固定

✅慢性腰痛に対する骨格・骨盤調整、筋膜リリース

✅姿勢改善の指導や、再発防止の生活指導

などの施術を行います。

また、再発リスクの高い仕事環境での体の使い方まで指導も行います。

注意点:労災と健康保険の併用はできない

腰を痛めた際、よくある誤解が「とりあえず健康保険で通って、後から労災に切り替えよう」というもの。

これは原則NGです。

一度健康保険で通院を始めると、後から労災に変更できないケースがほとんどです。したがって、少しでも業務中の負傷の可能性があるなら、最初から労災申請を視野に入れるべきです。

よくある質問Q&A

Q. 仕事中にぎっくり腰。これって労災?

→ はい、業務内容や発生状況が明確であれば労災として認められます。

Q. 整形外科と整骨院の併用は可能?

→ 原則、労災では併用が可能ですが、事前に医師の同意や労基署の確認が必要な場合もあります。

Q. 会社が労災申請を拒否したら?

→ 最寄りの労働基準監督署に相談を。労災は労働者の権利です。

まとめ

仕事中の腰の負傷は、放っておくと慢性化・再発・悪化のリスクが高い症状です。

そして、整骨院でも労災を使って治療を受けられるということを、もっと多くの人に知っていただきたいと思います。

痛みを感じたら我慢せず、

✅会社に報告

✅申請書を用意

✅労災対応の整骨院へ

この3ステップを踏むだけで、自己負担なく、適切なケアを受けられます。

腰のケガは早期対応が大事になってきます。

 

 

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参考文献
日本整形外科学会

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