脊柱管狭窄症と歩行バランスの崩れの関係について解説!!

2025年10月8日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、脊柱管狭窄症でお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

脊柱管狭窄症は、背骨の神経の通り道(脊柱管)が狭くなることで、神経や血流が圧迫される疾患です。

腰や足のしびれ・痛みが特徴ですが、見逃せないのが「歩行バランスの崩れ」です。ふらつきや転倒のリスクを伴うため、症状を理解し適切に対策することが重要です。

脊柱管狭窄症はなぜ歩行バランスが崩れるのか?

1.神経圧迫による下肢感覚の低下

脊柱管が狭くなると、腰から足に伸びる神経が圧迫されます。その結果、足裏やふくらはぎの感覚が鈍り、地面を踏みしめる力が弱まります。

特に「足の裏の感覚が薄い」「踏ん張れない」という自覚がある場合は、神経障害性のバランス低下が進行しているサインです。これにより転倒やふらつきが起きやすくなります。

2.筋力低下による支えの不安定さ

痛みやしびれで歩く量が減ると、太ももやお尻などの下肢筋力が急激に低下します。特に大腿四頭筋・中殿筋が弱くなると、骨盤を支える力が減り、立位バランスが崩れます。

筋肉は“使わないほど衰える”ため、安静のしすぎは逆効果になることもあります。

3.姿勢の変化による影響

脊柱管狭窄症では、神経圧迫を避けようとして前かがみ姿勢が癖になります。この代償姿勢が長期化すると、体の重心が前方へずれ、股関節・膝関節に過剰な負担がかかります。

結果として、歩くたびに不安定さを感じるようになります。

4.間欠性跛行による歩行リズムの乱れ

一定距離を歩くと痛みやしびれで止まり、休むと再び歩けるこの“間欠性跛行”を繰り返すことで、歩行のリズムが乱れます。歩行パターンが崩れることで、下肢の協調性や反射が鈍り、ふらつきや転倒リスクがさらに高まります。

このように、神経・筋肉・姿勢のすべてが関係し、脊柱管狭窄症による「歩行バランスの崩れ」は全身的な問題として進行します。

電話でお問い合わせ

LINEでお問い合わせ

歩行バランスの崩れがもたらすリスク

歩行バランスの低下は、単なる「歩きにくさ」だけでなく、全身にさまざまな悪影響を及ぼします。特に高齢者では、転倒や骨折のリスクが高まります。

脊柱管狭窄症によって神経や筋肉の働きが弱まると、体を支える反射機能が鈍り、ちょっとした段差や方向転換でもバランスを崩しやすくなります。

さらに、転倒への不安から外出を控えるようになると、筋力や持久力が低下し、ますます動けなくなるという悪循環に陥ります。これにより血流や代謝も悪化し、全身の健康状態まで損なわれていきます。

特に脊柱管狭窄症では「少し歩くとしびれて休む」という状態を繰り返すため、知らず知らずのうちに脚の筋肉が衰えてしまうのです。

また、歩行バランスが崩れることで腰や股関節、膝など他の関節にも負担が集中します。片足に偏った体重のかけ方が続くと、関節変形や筋肉の左右差が進行し、痛みの慢性化や歩行障害につながる恐れもあります。

したがって、脊柱管狭窄症によるバランスの乱れを放置せず、早期に姿勢改善や筋力トレーニング、専門的な施術で体の軸を整えることが、転倒予防と生活の質を守る第一歩です。

脊柱管狭窄症による歩行バランスの崩れとその対策

脊柱管狭窄症による「歩行バランスの崩れ」は、神経の圧迫、筋力低下、姿勢の変化といった複数の要因が重なって起こります。特に、腰椎で神経が圧迫されることで、足の感覚が鈍くなり、地面をしっかり踏みしめることが難しくなります。その結果、ちょっとした段差でもバランスを崩しやすくなり、転倒リスクが高まります。

また、痛みやしびれの影響で歩行を避けるようになると、下肢や体幹の筋肉が弱まり、骨盤を支える力が低下します。筋力の低下は姿勢の安定性にも悪影響を及ぼし、ますますバランスを崩しやすい体へと変化していきます。

さらに、脊柱管狭窄症の特徴である前かがみ姿勢は、重心を前方にずらすため、ふらつきやすく、股関節や膝関節にも余計な負担をかけます。

このような悪循環を断ち切るためには、まず姿勢改善が欠かせません。正しい骨盤の立て方を意識し、猫背や反り腰を防ぐことで重心バランスが整います。

次に、ウォーキングやストレッチ、下肢の筋トレで筋力を回復させましょう。特に太ももやお尻の筋肉(大腿四頭筋・大殿筋)を鍛えると、骨盤が安定し、歩行がスムーズになります。

さらに、痛みや神経症状が強い場合は、専門的な施術やリハビリで身体の軸を整えることが重要です。正しいアプローチを続けることで、神経の圧迫による違和感が軽減され、再び安定した歩行を取り戻すことができます。

放置せず、早めに対策を行うことが、転倒予防と健康維持の最も確実な方法です。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

ホームページはこちら

 

ブログの記事一覧はこちら

 

参考文献
日本整形外科学会

アクセスについて