頭痛の本当の原因を見つける。頭痛の原因が頭にあるのか、それとも頭以外にあるのか?
2024年09月16日
まつお鍼灸整骨院では、頭痛でお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
今回は、頭痛の原因が頭にあるのか、それとも頭以外にあるのか?
頭痛といっても頭自体に問題があるケース、頭には問題がないけど頭痛がでるケースがあります。
頭痛の多くは頭には異常がない
頭が痛い時、一般的には頭に原因があると考えがちですが、実際には頭痛が起こる原因は頭には異常がないケースがほとんどです。長年、頭痛持ちの人は多くの場合は、首がゆがむことで首の筋肉が緊張して、いわゆる首こりが原因である可能性があります。
慢性頭痛は、肩こりや偏頭痛などの種類に分類されますが、どのタイプでもほとんどの人に首の問題が見られます。これまでの経験から、ほとんどの人が首のこりを感じていると考えています。
日常的に首のこりや痛みを自覚している人もいますが、自覚していなくても触診で痛みを感じなくても、ほとんどの場合、筋肉の緊張があります。そして、首の状態が良くなることで頭痛が軽減される患者さんを多く見てきました。
多くの慢性頭痛の人は、ほとんどの場合は原因を特定できず、頭痛がしたら薬を服用して痛みを抑えるというケースがほとんどだと思います。ですが、首が頭痛の原因である場合、首のこりを解消することで多くの慢性頭痛が消失していきます。
頭痛の痛みは、発生のルートによって大きく2つに分けられます。頭痛を感じる際、その痛みは頭に問題があるのか?頭以外の部分に問題があるのか?2つの領域から発生していると言えます。
具体的には
頭蓋内(脳が存在する頭蓋骨の中):脳の神経や血管に関連する痛みがここから発生します。
頭蓋外(後頭部や顎、頚部の皮膚、筋肉、筋膜、関節など):この領域では、外部からの刺激や筋肉の緊張による痛みが起こります。
つまり、頭痛は頭蓋骨の内外で異なる要因によって引き起こされることがあります。
危ない頭痛とそうでない頭痛
一般的に頭痛は一次性頭痛と二次性頭痛に分けられます。症状は必ず同じ性質、強さで現れるとは限りませんが、様々な要素で大きく変動することがあります。
ある程度は症状の出方や性質によって危険な頭痛なのかそうでない頭痛なのかを判断することができます。
一次性頭痛は頭に異常を認めないタイプのもので
緊張型頭痛ー頭が締め付けられ重たく感じる
偏頭痛ー痛みが片側でありズキンズキンと脈を打つように響く
群発頭痛ー涙や鼻水などの症状を伴い目の奥が強烈に痛くなる
などがあります。
これらの頭痛は原因が特定できないため医療機関へ行くと一般的には鎮痛剤などの薬を使った療法治療になります。
一方の二次性頭痛は何らかの脳の問題が原因で起こるものです。脳の重篤な病気のサインである場合が多く注意が必要な頭痛です。症状がいつもと違う、今まで経験したことない痛み突然の激しい痛みや強い痛みが頭全体にあり薬を飲んでも改善しない手足のしびれや脱力など他の症状を伴っていると言った場合は
くも膜下出血・脳出血・脳腫瘍・脳梗塞・髄膜炎などが原因でおこっている可能性があります。これらの頭痛はすぐに治療が必要になってきます。普段から頭痛がある人でもいつもと違う、など感じたらに診察や検査を受けることが大事になってきます。
ですが検査をして頭の中に異常がなく心配いらないと言われても痛みが繰り返すようであれば日常生活にも支障をきたしますし、いつ頭痛が起こるのか?どれくらい続くのか?という不安を常に変えながら過ごすのは気持ちも重たいものです。
また一次性頭痛の治療は投薬が中心ですが薬の長期服用が気になる人もいるでしょう。当院にもずっと薬を飲み続けたくないという理由で来院される方がほとんどです。
首のコリのチェックリスト
一般的に医療機関では頭痛をいくつかのタイプに分類しそれに対して治療が行われています。ですが実際には頭痛のタイプは関係なく慢性頭痛の根本的な原因には首の歪みや首のコリがあると考えています。
首のコリが強くなることで重いような違和感や痛みが出る人、もともと首こりがあり頭痛を引き起こす人もいます。自分では自覚していなくても実は首が歪んでいたり首のこりが沈んでいることも多くあります。
まずは自分の首の緊張があるのかどうか確認してみましょう。
首こりのチェックテスト:頭痛の根本には首の筋肉の緊張があります。以下の項目で当てはまるものがないかチェックしてみましょう。
✅首を動かした時に痛みがある
✅首のコリを感じる
✅スマホをよく使う
✅デスクワークが多い
✅手足がよく冷える
✅ストレートネックと言われたことがある
✅よく目が疲れる
✅姿勢が悪い
✅歯ぎしり やくい縛りがある
頭痛がある人は当てはまるものが多かったのではないでしょうか?
慢性頭痛に悩んでいる方の多くは、症状が出たときにとりあえず鎮痛剤を飲んでその場しのぎをするケースが多いです。しかし、首こりや肩こりが原因で頭痛が発生している場合、鎮痛剤だけでは根本的な改善が見込めず、思ったほど効果がないと感じることがよくあります。
特に、長時間のデスクワークやスマホの使用、悪い姿勢の持続などで首に負担がかかっている場合、筋肉の緊張やこりが慢性的に首周りに生じ、それが頭痛を引き起こす一因となっています。
首こりが強い場合、鎮痛剤は一時的に痛みを和らげるだけで、首の状態そのものが改善されない限り、頭痛は再発しやすくなります。
加えて、首の筋肉が硬直して血流が悪化するため、薬の吸収が十分に行われず、鎮痛効果が弱くなることも考えられます。これが、鎮痛剤を飲んでも「思ったほど効かない」と感じる原因の一つです。
しかし、逆に言えば、首の状態が良くなり、筋肉の緊張がほぐれて血流が改善されると、薬の効果が出やすくなります。実際、首のこりや姿勢を改善することで、軽い鎮痛薬でも以前より効果を感じやすくなるケースもあります。これは、神経の圧迫が減り、筋肉の緊張がなくなることで、痛みそのものが軽減されるからです。
さらに、首のこりや姿勢の改善は、頭痛だけでなく、肩こりや目の疲れ、さらには自律神経のバランス改善にも繋がります。こうした多角的なアプローチを行うことで、慢性頭痛の頻度や強度を根本的に減らすことができ、薬に依存しない生活を送ることが可能になります。
そのため、鎮痛剤だけに頼るのではなく、首のケアや姿勢の改善に目を向けることが重要です。