ストレートネックが股関節の痛みや膝の痛みを引き起こす!!
2025年04月25日
茨木市のまつお鍼灸整骨院では、ストレートネックや膝・股関節の痛みでお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
「首がストレートネックと言われたけど、最近股関節や膝が痛い…」
「もしかして首と下半身の痛みって関係ある?」
こんなお悩みをお持ちの方はいませんか?
実は、ストレートネック(スマホ首)と股関節や膝の痛みは、無関係ではありません。
この記事では、首の歪みがなぜ下半身の痛みに影響を与えるのか、その仕組みをわかりやすく解説します。
ストレートネックとは?|全身に影響する“姿勢の崩れ”
ストレートネックとは、本来、生理的カーブを描いているはずの頚椎が、まっすぐになっている状態のことをいいます。
最近はスマートフォンやパソコンの長時間使用、猫背などの姿勢不良が主な原因とされています。
▼正常な頚椎の状態とは
正常な首は、前方に30〜40度の緩やかなカーブを描いています。
このカーブは、約6kgある頭の重みをしっかりと分散し、首や肩にかかる負荷を軽減するクッションのような役割を果たしています。
この弯曲があることで、立っているときも座っているときも、良い姿勢を保ちやすくなっているのです。
▼ストレートネックになるとどうなる?
首のカーブが失われて首がまっすぐになると、重たい頭の重心が前方に移動し、首から肩、背中、骨盤、膝、足へと大きな負担がかかるようになります。
特に首の筋肉や靭帯、関節には慢性的な緊張や圧迫が生じるため、さまざまな不調を引き起こす原因となります。
▼全身に及ぶストレートネックの影響
首・肩のコリ、慢性的な頭痛
→ 首や肩の筋肉が常に緊張し、血流が悪化。緊張型頭痛や眼精疲労の原因にも。
自律神経の乱れ
→ 首には自律神経が集中しており、圧迫されると動悸・不眠・めまい・息苦しさといった不定愁訴が出やすくなります。
骨盤のゆがみやO脚、膝や股関節の痛み
→ 頭の重さを支えようとする代償として、骨盤の傾きや脚のねじれが起こり、膝・股関節への負担が増加します。
呼吸が浅くなる・疲れやすい体質に
→ 背中が丸くなり、肋骨が広がらなくなることで呼吸が浅くなり、酸素不足・慢性疲労へつながります。
ストレートネックは、単なる“首の問題”にとどまらず、身体全体に波及する深刻な問題です。
早期に気づき、適切なケアを行うことで、将来的な症状の悪化を防ぎ、健康を取り戻すことが可能です。
→電話予約はこちら
ストレートネックが引き起こす「股関節の痛み」とは?
一見すると関係がなさそうに思える「首」と「股関節」。
実は、背骨〜骨盤〜股関節はすべて連動した構造になっており、どこか1つの部位にゆがみが生じると、他の部位にも影響を及ぼすのです。
▼ストレートネックから始まる“負の連鎖”
ストレートネックになると、頭部が前方に突き出た姿勢(いわゆる頭部前方変位)になります。この状態が長時間続くと、重心が前方に移動し、身体全体のバランスを崩してしまいます。
その結果、次のような連鎖反応が起こります:
頭部が前に出る(ストレートネック)
↓
背中が丸まり、重心が前に偏る
↓
骨盤が後ろに傾く(後傾)ことでバランスを取ろうとする
↓
股関節が常に緊張・圧迫されやすくなる
↓
股関節痛、可動域制限、筋肉のこわばりが起きやすくなる
▼特に影響を受けやすい筋肉と関節
ストレートネックによる姿勢の崩れは、股関節まわりの以下の筋肉に負担をかけます:
腸腰筋:
骨盤と太ももをつなぐインナーマッスル。姿勢保持や脚の上げ下げに重要。ストレートネックの人は、腸腰筋が緊張しやすくなります。
大腿筋膜張筋:
骨盤と膝をつなぎ、股関節の外転に関与。骨盤が不安定になると、この筋肉が過剰に働きやすくなります。
中殿筋・小殿筋:
お尻の横側の筋肉。骨盤の傾きを支える役割があり、姿勢不良の補正で硬くなりやすい部位です。
これらの筋肉がこわばると、股関節の可動域が狭くなり、歩きづらさや股関節痛につながるのです。
▼長時間のデスクワーク・スマホ操作がリスクを高める
現代人に多い生活習慣も、首と股関節を悪化させる要因です。
✔パソコン作業中、画面をのぞき込む姿勢で頭が前に出る
✔猫背で背骨が丸くなり、骨盤が後ろに倒れる
✔長時間同じ姿勢で股関節周囲の血流が悪化
足を組んだり左右どちらかに体重をかける癖で骨盤のゆがみが助長される
このように、**首のゆがみが股関節にまで波及する背景には「全身の姿勢バランスの崩れ」**があるのです。
▼こんな症状がある方は要注意
✔デスクワークが長く、首と股関節両方に痛みがある
✔足が上がりにくい・つまづきやすい
✔骨盤が不安定で、左右のバランスが悪い
✔股関節の前側が突っ張る
✔ストレートネックと言われ、腰痛や股関節痛も感じている
これらに心当たりがある方は、「ストレートネックによる姿勢の崩れ」が原因になっている可能性が高いです。
ストレートネックは単なる「首の問題」ではありません。頭から骨盤、股関節、膝関節に至るまでの体全体に影響を与える姿勢障害です。
痛みのある部分だけを対処するのではなく、根本原因である“姿勢のゆがみ”や“首のアライメント”を整えることが、股関節の負担軽減・可動域の改善には非常に重要です。
ストレートネックが「膝の痛み」も引き起こす?
膝の痛みと聞くと、多くの方が「加齢」「運動のしすぎ」「体重の増加」といった要因を思い浮かべるかもしれません。
しかし実は、ストレートネックによる姿勢の崩れが、膝関節にまで悪影響を与えているケースが少なくありません。
▼姿勢の崩れが引き起こす「負の連鎖」はこうして始まる
ストレートネックで頭が前方に突き出る(頭部前方変位)
↓
重心が前方になり、上半身を支えるために骨盤が後傾
↓
股関節が伸びきらず、屈曲位で固まりやすくなる(=股関節の可動域が狭くなる)
↓
バランスを取るために、膝を無意識に使って補正しようとする
↓
膝関節に不自然な圧力がかかり続け、痛みや炎症が起きやすくなる
▼ どのような膝の痛みが起きやすい?
膝のお皿(膝蓋骨)まわりの痛み
→ 大腿四頭筋(もも前)の使い過ぎ・引っ張られによる炎症や緊張。
膝の内側の痛み(内側側副靱帯や鵞足部)
→ O脚や骨盤のズレからくる荷重の偏りによって内側に負担が集中。
歩行時の引っかかり感・階段の昇り降りでの不安定さ
→ 股関節と膝関節の連動性が低下し、可動域や安定性が損なわれる。
▼特に注意が必要なタイプ
以下のような方は、ストレートネック由来の膝の負担が顕著に現れる傾向があります:
✔デスクワーク中心で運動不足な方
✔体重が増加傾向にある方
✔O脚気味・足のアーチが崩れている方
✔スマホを長時間見る習慣がある方
✔骨盤のゆがみ・腰痛も抱えている方
このような方は、首の問題から始まった姿勢の乱れが、骨盤・股関節を介して膝への負担をかけている状態になっているのです。
膝が痛いからといって、膝ばかりを治療しても根本改善には至らないケースも多いです。
その背後に、ストレートネックという“首の問題”が原因で姿勢が崩れ、膝にまで負担がかかっているという事実を見落としてはいけません。
痛みが出ているのは「結果」であって、本当の「原因」はもっと上にあるかもしれない――
それを知ることが、慢性膝痛から抜け出すための第一歩となります。
「首を整えると股関節・膝もラクになる」その理由とは?
当院に来られる患者様の中には、
「首の矯正を受けたら、なぜか膝の痛みまで軽くなった」
「股関節の可動域が広がって、動きがスムーズになった」
と驚かれる方が少なくありません。
一見すると「首と膝・股関節って関係あるの?」と思われるかもしれませんが、実は非常に密接につながっています。
その理由は、“全身はつながっている”という人間の構造的な仕組みにあります。
▼首の問題は全身に影響する
首は背骨の最上部に位置し、頭を支えながらも全身のバランスを司る重要な部位です。
この首が「ストレートネック」で本来のカーブを失った状態になると、そこから下の胸椎 → 腰椎 → 骨盤 → 股関節 → 膝関節と、すべての関節に歪みやねじれが連鎖していきます。
ストレートネックや首のゆがみは、首や肩の不調だけでなく、骨盤のズレや股関節・膝の痛みの引き金にもなり得ます。
局所的な治療だけでは改善しない不調も、「姿勢の起点=首」から整えることで驚くほどスムーズに改善することがあるのです。
「股関節が硬い」「膝が痛い」と感じている方で、実は“首が原因だった”というケースは決して少なくありません。
それだけ、首と姿勢の関係は深く、全身に影響する力を持っているということです。
ストレートネックを放置するとどうなる?
▼放置によって起こる“負の連鎖”
慢性的な股関節痛・膝痛が続く
→ 歩行時に左右のバランスが崩れ、脚の筋肉に常に負担がかかる
膝に水がたまる/変形性膝関節症の前兆に
→ 関節に繰り返し負担がかかることで炎症が起こりやすくなる
股関節の可動域が狭まり、歩幅が小さくなる
→ 骨盤の後傾・猫背が進行し、さらに姿勢が悪化
つまり、首のゆがみが全身の関節や筋肉のバランスを狂わせ、“慢性的な痛み”や“将来的な変形リスク”を生み出すのです。
対策と予防|今日からできる3つの習慣
ストレートネックによる股関節・膝への負担は、日々の姿勢や動作の積み重ねによって起こります。
悪化を防ぐために、今日から取り組めるシンプルな習慣を3つご紹介します。
①首の位置をチェック
スマホやPC作業中、「あごが前に突き出ていないか」「肩がすくんでいないか」を意識してみてください。
頭の位置を身体の真上に戻すイメージで、あごを軽く引く姿勢がポイントです。
✅スマホは顔の高さまで上げる
✅パソコンのモニター位置を目線の高さに調整する
✅首の後ろが詰まっている感じがしたら、すぐに正す
②骨盤を立てて座る
骨盤が後ろに倒れた状態(いわゆる“仙骨座り”)は、背骨全体のS字カーブを崩し、ストレートネックの原因になります。
✅椅子には深く座り、坐骨(お尻の骨)で支える意識を持つ
✅クッションや腰当てを使い、骨盤を立てる感覚をサポート
✅長時間座り続けない(30分に1回は立つ・姿勢を変える)
これだけでも、首や腰、股関節への負担が大きく減ります。
③ストレッチ&軽い運動を日常に
ストレートネックによって姿勢が悪くなると、肩甲骨や股関節周囲の筋肉も硬くなってしまいます。
その結果、下半身にかかる負荷が増し、膝関節に不自然な力が加わるようになるのです。
✅胸を開くストレッチ
✅股関節・膝まわりの体操
✅ウォーキング
これらを日常的に取り入れることで、首から下の連動性が高まり、痛みの予防や再発防止にもつながります。
まとめ|ストレートネックの影響は“首だけ”じゃない!
ストレートネックは、首や肩こり、頭痛だけでなく、股関節痛・膝の痛み・歩き方の崩れなど、全身に波及する影響があることを、ぜひ覚えておいてください。
もしあなたが今、
✔首の痛みやコリが慢性化している
✔股関節や膝の違和感を日常的に感じている
✔「整形外科では異常なし」と言われたが改善しない
という状態であれば、単に股関節や膝を見るだけでは不十分かもしれません。
“姿勢の起点”である首の状態や、全身のアライメントを見直すことが、本当の意味での根本改善につながる可能性があります。