もしかして変形性膝関節症?膝の痛みと軟骨のすり減りを防ぐ予防法は?

2025年07月5日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、変形性膝関節症でお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

「最近、階段の上り下りがつらい…」

「膝がこわばって動かしづらい…」

そんな症状、もしかすると変形性膝関節症の初期サインかもしれません。

膝の痛みの多くは「年齢のせい」で片付けられがちですが、放っておくと軟骨のすり減りが進行し、日常生活にも支障をきたすようになります。

今回は、変形性膝関節症の原因と症状、そして「どうすれば悪化を防げるのか?」という対策まで、専門的な視点から解説していきます。

変形性膝関節症とは?

変形性膝関節症は、加齢や長年の負担、筋力低下などにより膝の関節軟骨が徐々にすり減り、関節内で炎症が起こることで痛みや腫れ、可動域の制限が生じる疾患です。

進行すると骨と骨がこすれ合い、骨の変形や関節の変性が進むこともあります。初期は立ち上がりや歩き始めに痛みを感じやすく、進行すると階段の昇降や歩行そのものが困難になることもあります。放置せず、早期からのケアが重要とされています。

特に女性に多く、50歳以上の3人に1人が悩まされていると言われています。

こんな症状が出ていたら要注意

朝起きたときに膝がこわばってスムーズに動かせない、歩き始めに痛むが徐々に楽になる、というのは変形性膝関節症の初期によく見られるサインです。

さらに、階段の昇り降りがつらくなったり、正座やしゃがむ動作が難しくなる、膝が腫れて熱を持っているなどの症状があれば、注意が必要です。

初期の段階では違和感程度で見逃されがちですが、進行することで軟骨がすり減り、痛みが慢性化・悪化していくのが特徴です。

軟骨がすり減る主な原因とは?

膝関節の軟骨は、関節の動きを滑らかにし、骨と骨の摩擦を防ぐ「クッション」のような存在です。この軟骨がすり減る原因には、以下のようなものがあります。

1. 加齢による変性

年齢とともに軟骨の再生力は低下し、摩耗しやすくなります。特に40代後半以降から軟骨の柔軟性が失われ、徐々に弾力を失っていきます。

2. 体重の増加による負担

膝関節には、歩くだけでも体重の約3〜4倍の負荷がかかるといわれています。体重が増えるとその分、膝への負担も大きくなり、軟骨が摩耗しやすくなります。

生活習慣や身体のクセも影響

日々の姿勢や身体の使い方も、膝関節に影響を与えます。

3. O脚や不良姿勢による偏った荷重

O脚や姿勢の悪さにより、膝関節の一部に荷重が集中すると、一部分の軟骨だけがすり減ってしまいます。特に内側の軟骨が先にダメージを受けるケースが多いです。

4. 太ももの筋力低下

膝を支える大腿四頭筋などの筋力が落ちると、関節の安定性が損なわれ、衝撃を吸収しきれなくなります。その結果、膝への負担が増えてしまいます。

このように、加齢だけでなく体重や姿勢、筋力低下といった日常的な要素が、軟骨の摩耗を進める大きな要因となっています。膝の痛みが気になる方は、これらの原因を意識しながら対策することが大切です。

放っておくとどうなる?

変形性膝関節症は、進行性の疾患であり、放置すると段階的に悪化していきます。以下のように、症状の進行には段階があります。

● 初期段階

・膝の違和感や軽いこわばりを感じる

・朝の歩き出しや立ち上がり時に痛みが出る

・休めば痛みが和らぐ

● 中期段階

・階段の昇り降りや正座などの動作時に強い痛みが出る

・膝の腫れや水が溜まることがある

・軟骨のすり減りが進行し、膝の変形が目立ち始める

● 末期段階

・安静時でも痛みが続き、夜間痛も出てくる

・関節の可動域が狭まり、歩行が困難に

・重度の場合は人工関節の手術が検討されることもある

軟骨のすり減りを防ぐ予防法と日常対策

では、どうすれば軟骨のすり減りや症状の進行を防げるのでしょうか?

① 体重管理をする

体重が1kg増えると、膝への負担は約3kg分増えます。日々の食生活の見直しと軽い運動を取り入れることで、関節の負担を軽減できます。

② 太ももの筋肉を鍛える

膝関節を守る「大腿四頭筋」を鍛えることで、関節への負荷を軽減できます。座ったまま行う足上げ運動など膝への負担のかからない運動が効果的です。

③ 姿勢・骨盤の歪みを整える

骨盤や背骨のバランスが崩れていると、片側に負担が集中しやすく、膝痛の原因になります。整骨院などで姿勢・骨盤の調整を受けることも非常に有効です。

④ サポーターの活用

歩行時の膝への衝撃をやわらげるため、膝サポーターやインソールを併用するのも効果的です。

まとめ

変形性膝関節症は、進行すると元に戻ることはありません。なので早い段階で施術・予防を行うことが大切です。

✔加齢のせいだからと諦めている

✔痛み止めでごまかしている

✔病院では「様子を見ましょう」と言われただけ

将来的な悪化を防ぐためにも、早めの対応が重要です。膝の痛みや不安を感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

ホームページはこちら

 

ブログの記事一覧はこちら

 

参考文献
日本整形外科学会

アクセスについて