股関節の痛みと歩き方のクセの関係について詳しく解説!!

2025年10月27日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、股関節の痛みでお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

股関節の痛みと歩き方のクセの関係について

股関節の痛みは、単に関節や筋肉の異常だけでなく、日常的な歩き方のクセが大きく影響しています。普段は意識していない体の使い方が、股関節に偏った負担をかけ続け、痛みや炎症の引き金になるのです。ここでは、代表的な歩き方のクセとその影響について詳しく解説します。

歩き方のクセが股関節に与える影響

片足重心で歩く

片足にばかり体重をかけて歩くと、骨盤が左右に傾いた状態で固定されます。このアンバランスが続くと、片側の股関節だけに大きな圧力が集中し、関節軟骨の摩耗や筋肉のこわばりを引き起こします。

特に、骨盤を支える中殿筋や大腿筋膜張筋が過緊張を起こし、反対側では筋力が低下してさらに歪みが強まるという悪循環に。最初は「片側が重い」「腰が引っ張られる」といった違和感ですが、放置すると股関節痛や坐骨神経痛へ進行することもあります。

内股・外股で歩く

内股歩きの人は、大腿骨が内側にねじれたまま動くため、股関節の内側に強いストレスがかかります。逆に外股歩きの人は、外側の筋肉や靭帯が常に引き伸ばされ、関節の外側に負担が集中します。

この偏りが続くと、関節唇の炎症や靭帯損傷、さらには変形性股関節症のリスクが高まります。

女性に多い内股姿勢は見た目には綺麗に見えても、実際には骨盤や膝への負担を大きくしているケースが非常に多いです。

歩幅が極端に狭い・広い

歩幅が狭い人は、股関節の動きが制限されて筋肉が硬くなりやすく、代謝が低下して血流も悪くなります。結果として関節の滑らかな動きが失われ、詰まり感やだるさを感じやすくなります。

一方で歩幅が広すぎる人は、過剰な伸展動作によって関節唇や靭帯を引き伸ばし、炎症を起こすリスクが高くなります。

適度な歩幅を意識し、踵から着地してつま先で蹴り出す“自然な歩行”を心がけることが、股関節の状態を維持することにつながります。

踵を引きずるように歩く

踵をすり足のように引きずる歩き方は、太ももやお尻の筋肉が十分に働かないため、股関節を安定させる筋力が低下します。その結果、関節にかかる衝撃を吸収できず、痛みや違和感が出やすくなります。

また、こうした歩き方は姿勢全体にも影響し、猫背や反り腰などの二次的な不良姿勢を引き起こすこともあります。

日常的に「足が重い」「すぐ疲れる」と感じる場合、まずは歩行姿勢を改善し、足裏からしっかり地面を押し出す意識を持つことが重要です。

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股関節の痛みを悪化させる歩行習慣

長時間の猫背姿勢で歩くと、骨盤が後傾し、股関節が常に屈曲位で固定されます。その結果、関節内の圧力が高まり、炎症や軟骨への負担が増します。

また、ハイヒールや底のすり減った靴での歩行は、体重が前方や片側に偏り、股関節の動きを不自然に制限します。特に硬い床での長時間歩行は、衝撃吸収が不十分なため、股関節や腰椎にダイレクトなストレスがかかり、痛みを慢性化させる原因になります。

靴底のチェックや姿勢の見直しが予防の第一歩です。

改善のためにできること

歩行姿勢のチェック

耳・肩・骨盤・膝・くるぶしが一直線になる姿勢を意識しましょう。鏡や動画で自分の歩行を確認することも有効です。

靴の選び方

クッション性があり、足にしっかりフィットする靴を選ぶことが大切です。底のすり減った靴はすぐに交換しましょう。

ストレッチと筋力トレーニング

股関節周囲の筋肉(お尻、太もも前後、内転筋)を柔軟に保ち、体幹や臀筋を鍛えることで、歩行の安定性が高まります。

日常の意識

左右均等に体重をかけ、重心が偏らないように歩くことが基本です。1日の歩数や歩行時間を無理のない範囲で増やすことも、股関節の健康維持に役立ちます。

まとめ

股関節の痛みは、日常生活の中に潜む「歩き方のクセ」から生じることが少なくありません。例えば、内股や外股、片足重心での歩行、左右の歩幅の違いなど、無意識のうちに股関節へ偏った負担をかけているケースが多く見られます。

これらのクセは長年の習慣として定着しているため、自覚しにくい点が厄介です。

正しい歩行姿勢を意識することは、股関節の負担を軽減する第一歩です。背筋を伸ばし、骨盤を立て、つま先と膝の向きを揃えるだけでも、関節の動きがスムーズになり痛みの予防につながります。

また、靴の選び方も重要で、クッション性とフィット感のある靴を選ぶことで、衝撃吸収と安定性が高まります。

さらに、普段の姿勢や筋力バランスを整えることで、歩行のクセそのものを改善することが可能です。

特に、お尻や太ももまわりの筋肉を柔軟に保つストレッチ、体幹を支える筋トレを取り入れることで、自然と正しい歩行フォームが維持できるようになります。

股関節の痛みが続く場合は、単なる疲労ではなく、骨盤や筋肉のアンバランスが隠れている可能性があるため、早めのケアをおすすめします。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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参考文献
日本整形外科学会

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