股関節を動かすとゴリゴリ音がする原因は？詳しく解説！！
2025年10月14日
茨木市のまつお鍼灸整骨院では、股関節の痛みでお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
股関節の「ゴリゴリ音」が気になる方へ
股関節を動かしたときに「ゴリゴリ」「ポキポキ」といった音が鳴ることはありませんか？痛みが伴わない場合もありますが、放置すると股関節の不調やケガの前兆となることがあります。
本記事では、股関節を動かすと音がする原因について詳しく解説します。
股関節の構造と音が鳴る仕組み
股関節は、骨盤の「寛骨臼」というくぼみに、大腿骨の「骨頭」が球状にはまり込む構造をしています。この構造により、前後・左右・回旋など広範囲の動きをスムーズに行うことができます。さらに関節の表面は滑らかな軟骨で覆われ、摩擦を最小限に抑えながら体重を支えています。
この股関節を安定させているのが、関節包や靭帯、周囲の筋肉（大腿四頭筋・中殿筋・腸腰筋など）です。これらが均等に働くことで、股関節はなめらかに動作します。
しかし、片側の筋肉が硬くなったり、骨盤が傾いたりすると、関節内の圧力が偏り、動作の際に「コリッ」「ポキッ」といった音が鳴ることがあります。
音の正体は、関節内でガスがはじける音や、筋肉・腱が骨に擦れる摩擦音であることがほとんどです。
多くは一時的なもので心配いりませんが、痛みや引っかかりを伴う場合は、関節唇損傷や軟骨のすり減りが関係している可能性があるため、早めのチェックが必要です。
股関節を動かすとゴリゴリ音がする主な原因について
1. 関節唇損傷
股関節を囲む「関節唇」に小さな損傷があると、骨頭が動くたびに引っかかりを生じ、「ゴリゴリ」とした音がします。スポーツや股関節の酷使が原因になりやすく、進行すると強い痛みや可動域制限を招きます。
2. 腸腰筋の引っかかり
股関節の前面を通る腸腰筋が骨盤や大腿骨に引っかかり、「パキッ」「コリッ」と音を出すことがあります。ストレッチ不足や筋肉の硬さが原因で、ランナーやダンサーに多い症状です。
3. 軟骨のすり減り
加齢や過度の負荷で股関節の軟骨がすり減ると、骨と骨が直接こすれ、動かすたびにゴリゴリとした摩擦音が生じます。変形性股関節症の前兆であることもあり、注意が必要です。
4. 骨盤や股関節のアライメント不良
骨盤や股関節の位置関係が崩れると、筋肉や靭帯にアンバランスな負荷がかかり、動作のたびに摩擦音や引っかかりを感じることがあります。姿勢不良や骨盤の歪みが背景にあるケースが多いです。
5. 関節液の気泡
指を鳴らすときと同様に、股関節内の関節液に気泡ができて弾けると音が鳴ります。基本的に痛みがなければ大きな問題はありませんが、頻繁に繰り返す場合は筋肉や関節の硬さが影響していることがあります。
音がするだけなら大丈夫？受診の目安
股関節を動かしたときに「ゴリッ」「コキッ」と音がしても、痛みがなければ多くは心配のない生理的な現象です。筋肉や腱が骨に擦れる摩擦音や、関節内の気泡が弾ける音であることが多く、一時的なものであれば特に問題はありません。
しかし、次のようなサインがある場合は注意が必要です。
✔音と同時に痛みや違和感、引っかかりを感じる
✔関節の可動域が狭くなっている
✔歩行や階段の昇降で痛みが出る
✔股関節のズキズキ感やだるさが続く
✔症状が日を追うごとに強くなっている
これらの症状がある場合、股関節唇損傷や変形性股関節症、滑膜炎などの初期段階の可能性もあります。
放置すると軟骨の摩耗や関節変形が進行し、将来的に歩行に影響がでることも。痛みが断続的に出る、動かすたびに音が大きくなるなどの変化があるときは、早めに検査を受けることをおすすめします。
まとめ
股関節の動作時に鳴る「ゴリゴリ音」は、筋肉や腱の引っかかり、関節内の潤滑液の減少、あるいは軟骨の摩耗など、原因が多岐にわたります。痛みを伴わない場合は、軽いストレッチや姿勢改善、股関節周囲の筋肉をほぐすケアで改善が期待できます。
しかし、音に加えて痛みや可動域の制限がある場合は、関節内部の炎症や変形が進行している可能性もあります。
特に、長時間のデスクワークや運動不足、片足重心の立ち方などの生活習慣が原因となっているケースも多く見られます。
そのため、日常的に骨盤を立てた正しい姿勢を意識し、太ももやお尻の筋肉を柔らかく保つことが大切です。
股関節は体の軸を支える重要な関節であり、痛みを放置せず、早めに専門家に相談することで将来的な変形や痛みを予防できます。
投稿者：松尾洋信
資格：柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴：明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校
茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
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