股関節が痛いときに避けるべき日常生活での動作について解説

2025年10月14日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、股関節の痛みでお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

股関節の痛みは生活習慣で悪化する

股関節の痛みは、変形性股関節症や関節唇損傷、筋肉・腱の炎症などさまざまな原因で起こります。しかし、多くの場合「日常の動作や姿勢」が痛みを悪化させていることをご存知でしょうか。

せっかく施術を受けても、普段の生活習慣が変わらなければ改善は遅れ、再発のリスクも高まります。今回は、股関節が痛いときに避けるべき代表的な日常動作と、その理由を解説します。

1. 足を組んで座る

椅子に座るとつい足を組むクセがある人は要注意です。足を組むと骨盤が傾き、股関節の片側に大きな負担がかかります。さらに左右の筋肉バランスが崩れ、股関節の可動域が狭くなる原因にもなります。

特に痛みがある側を上にして足を組むと、炎症が悪化しやすいので避けましょう。代わりに両足を床にしっかりつけて、骨盤を立てた姿勢で座る習慣が大切です。

2. 長時間のあぐら・横座り

床生活であぐらや横座りを長時間続けると、股関節が内側・外側に強制的にねじられます。これは関節や靭帯に過剰なストレスを与え、痛みや炎症を助長する要因となります。

また横座りは骨盤の左右差を固定し、股関節だけでなく腰痛や膝痛の原因にもつながります。股関節が痛いときは、なるべく椅子に腰かけて生活する方が安全です。

3. 立ち上がるときに前かがみになる

ソファや低い椅子から立ち上がるときに、勢いよく前かがみになって体を起こすと、股関節前面に大きな圧力がかかります。

痛みを抱えているときは特に悪化しやすい動作です。立ち上がる際は「足を少し前に出し、股関節を開き気味にしてから体を持ち上げる」ことを意識すると負担を軽減できます。

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4. 重い荷物を持つ・片側で持つ

買い物袋やカバンを片側だけで持つと、骨盤が傾き股関節のバランスが崩れます。特に痛みのある側で重さを支えると炎症が悪化することもあります。

荷物はできるだけ分散して持つ、またはリュックを使用して両肩でバランスを取るようにしましょう。

5. 階段の上り下りを繰り返す

階段の上り下りは股関節の曲げ伸ばしを大きく伴うため、炎症があるときには強い負担になります。特に下りでは体重が倍以上かかるため、痛みが悪化しやすい動作です。

症状が強いときはエレベーターやエスカレーターを利用し、無理な階段利用は控えることが回復への近道です。

6. 高すぎる椅子や低すぎる椅子

椅子の高さが合っていないと、座るたびに股関節に不自然な角度がかかります。低すぎる椅子では立ち上がりが大変になり、前述の「前かがみ立ち上がり動作」が増えます。

逆に高すぎる椅子では足が床につかず、太ももの裏が圧迫されて血流が悪化します。座面の高さは「膝が90度に曲がり、足裏がしっかり床につく位置」が理想です。

7. 激しい運動やストレッチのしすぎ

「早く治したい」と思うあまり、痛みがある状態で無理にジョギングや強いストレッチを行う人もいます。しかしこれは逆効果で、炎症や組織損傷を悪化させる危険があります。股関節の痛みがあるときは無理」をしないことがとても大切です。

軽いウォーキングや無理のないストレッチにとどめ、少しずつ運動量を調整することが大切です。

8. 長時間同じ姿勢で過ごす

デスクワークや立ち仕事などで長時間同じ姿勢を続けることも股関節にはよくありません。動かさないことで血流が悪化し、関節周囲の筋肉が固まって痛みを助長します。

30〜60分に一度は立ち上がって歩く、軽くストレッチするなど「こまめな動き」を意識しましょう。

まとめ:毎日の生活での小さな工夫が股関節の回復を早める

股関節が痛いときに避けるべき日常動作は、足を組む、横座り、前かがみの立ち上がり、片側荷物、階段の多用など「何気ないクセ」が中心です。

こうしたクセを意識的に減らすだけで、股関節の負担は大きく軽減されます。治療やリハビリと並行して生活習慣を見直すことが、痛みの改善と再発予防につながります。

股関節の健康を守るために、今日から日常動作を振り返ってみましょう。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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参考文献
日本整形外科学会

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