反り腰の人はふくらはぎが固くなりやすい?その理由について解説

2025年06月5日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、反り腰でお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

「ふくらはぎがいつも張っている…」

「ストレッチしてもなかなか柔らかくならない」

そんな悩みを抱えている方は、もしかすると反り腰が原因かもしれません。

この記事では、反り腰の姿勢がふくらはぎの筋肉にどのような影響を与えているのかを解説していきます。

反り腰とは?

反り腰とは?



反り腰とは、骨盤が前方に傾く「前傾姿勢」になり、それに伴って腰椎(腰の骨)の前弯カーブが過剰になった状態を指します。医学的には「腰椎過前弯」とも呼ばれ、姿勢の乱れの一種です。

主な特徴と見た目の変化:

お腹が前に突き出て見える

骨盤が前に傾くと、自然とお腹が前に押し出され、下腹部がぽっこり出ているように見えます。

 

お尻が後ろに突き出て見える

骨盤の傾きによって、お尻の位置も後方へ出ているように見える、いわゆる「出尻」状態になります。

 

腰に常に反る力がかかるため、腰痛が起きやすい

立っているだけ、座っているだけでも腰の筋肉に過度な緊張が続くため、慢性的な腰痛を引き起こしやすくなります。

 

原因として多いもの:

長時間のデスクワークや立ちっぱなしによる筋バランスの崩れ

腹筋やお尻の筋肉の弱化と、腰周りや太もも前側の筋肉の過緊張

妊娠やヒールの常用などによる重心の変化

 

放っておくとどうなる?

反り腰を放置すると、腰痛だけでなく以下のような不調にもつながる可能性があります:

✔坐骨神経痛の悪化(神経の圧迫)

✔膝や股関節への負担増加

✔姿勢の悪化に伴う肩こり・頭痛・疲労感

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骨盤が前傾すると、なぜふくらはぎが固くなるのか?

● 骨盤前傾により重心が前方へ移動

反り腰になると、骨盤が前に傾斜(前傾)し、それに伴って上半身の重心も前方に移動します。

人間の身体は重心を中心にバランスを保っているため、この前方へのズレを無意識に補正しようとします。その際、主に後方の筋肉群に過剰な張力がかかります。

中でも特に影響を受けるのがふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)で、全身のバランスを保つために常時収縮状態に近くなります。

このように、姿勢の崩れは全身の筋肉の使い方に影響を与えるため、ふくらはぎの緊張は反り腰から起こるケースがあります。

 

● 下腿三頭筋が常に緊張状態に

重心が前に偏ることで、立っているだけでふくらはぎの筋肉が「前へ倒れないように踏ん張る」役割を担わされます。以下のような状態が継続することで、ふくらはぎの過緊張が起こります。

✔立位姿勢:つま先側に重心がかかり、腓腹筋・ヒラメ筋が常に軽く収縮し続ける

✔歩行時:地面を蹴る際の足関節底屈の力が強くなり、筋肉の負荷が増す

✔**静止時(立ち止まっている時)**でも筋肉が休まらず、軽い持続的収縮を繰り返す

このような状態が日常的に続けば、筋疲労 → 筋緊張 → 血流低下 → 疼痛・こわばりという悪循環に陥り、マッサージやストレッチだけでは改善しにくくなります。

 

● 足関節の可動制限が起こる

ふくらはぎの筋肉が硬くなることで、特に影響を受けるのが足関節の背屈可動域です。背屈とは、足首を反らせてつま先を上に向ける動作ですが、下腿三頭筋が硬いとこの動きが制限されます。

この可動域制限によって、

✔つま先が上がらず、つまずきやすくなる

✔歩幅が小さくなり、膝や股関節に代償動作が起こる

✔足底が不安定になり、さらに姿勢を崩す要因になる

といった影響が出てきます。そして最も重要なのは、この制限によって「さらに反り腰を助長するような歩行パターン」になるということ。つまり、足首の硬さが反り腰を固定化・慢性化させてしまうという悪循環が生まれるのです。

反り腰とふくらはぎの固さの関係をまとめると:

1. 反り腰になる

まず、反り腰とは、骨盤が過度に前に傾き、腰椎(腰の骨)のカーブが強くなってしまっている姿勢です。お腹が前に突き出て、お尻が後ろに反って見えるのが特徴です。

2. 骨盤が前に傾く

この反り腰姿勢により、骨盤は**前方に傾斜(前傾)**します。骨盤は上半身の土台のようなもので、ここが傾くと、全体の姿勢バランスが崩れてしまいます。

3. 重心が前に移動する

骨盤が前に倒れると、体の重心がつま先側に移動します。この状態では、自然と「前に倒れそうになる」感覚を身体が察知し、それを防ぐために、筋肉が無意識に緊張します。

4. ふくらはぎでバランスを取ろうとする

このときに働くのが**ふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)**です。つま先側に傾いた重心を支えるため、ふくらはぎの筋肉が常に緊張し、体を後ろに引き戻そうとします。

5. 筋肉が常に使われ、張って固くなる

その結果、ふくらはぎは常に緊張状態になります。これが「張る・固くなる・だるくなる・むくむ」といった不調の原因になります。

まとめ|ふくらはぎが固いのは「反り腰」のせいかもしれません

いつもふくらはぎがパンパンに張っている。 ストレッチしてもなかなかほぐれない。

そんなときは、腰や骨盤の姿勢=反り腰の可能性もあります。

身体はすべてつながっています。 ふくらはぎだけを緩めても、根本原因である姿勢がそのままでは、すぐに元通りになってしまいます。

だからこそ、

✔骨盤の角度を整える

✔正しい重心で立つ

✔ふくらはぎに負担のかからない姿勢を身につける

これらを意識することで、ふくらはぎの緊張も自然と軽減されていきます。

あなたの“ふくらはぎの硬さ”、実は腰と骨盤が原因かもしれません。

もしかして自分は反り腰かも?気になる方は、一度ご相談ください。

 

 

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参考文献
日本整形外科学会

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