緊張型頭痛・片頭痛は温める?それとも冷やすのが良い?

2025年10月6日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、頭痛でお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

緊張型頭痛・片頭痛に悩む方の多くが「温めた方が良いのか、それとも冷やすべきか?」と迷うのではないでしょうか?

実際、頭痛のタイプによって適切なケア方法は正反対になります。誤った方法を選ぶと、症状が悪化してしまうこともあるため注意が必要です。この記事では、代表的な「緊張型頭痛」と「片頭痛」の違いを整理しながら、それぞれに適したセルフケア方法について詳しく解説します。

緊張型頭痛とは?

緊張型頭痛は、日本人の頭痛の中で最も多いタイプといわれています。原因は主に、首や肩、後頭部の筋肉が緊張して血流が悪くなることです。

長時間のデスクワークやスマホ操作、精神的ストレス、目の酷使が要因となります。特徴的な症状は「頭全体が締め付けられるような鈍い痛み」で、吐き気や光過敏は少ないのが片頭痛との違いです。

緊張型頭痛は基本的に温める方が良い

緊張型頭痛では、筋肉のこわばりを緩めることが大切です。温めることで血流が改善し、筋肉が柔らかくなります。具体的には以下の方法が有効です。

✔蒸しタオルを首や肩に当てる

✔お風呂でゆっくり温まる

✔ホットアイマスクで目の周りを温める

また、温めるだけでなく、深呼吸や軽いストレッチで副交感神経を優位にすることも症状改善に役立ちます。

片頭痛とは?

片頭痛は、脳の血管が拡張し神経を刺激することで発生します。発作的に現れるのが特徴で、ズキンズキンと脈打つような拍動性の頭痛が片側、または両側に出ます。

吐き気や嘔吐を伴うこともあり、光や音に敏感になるケースも少なくありません。女性に多く、ホルモンバランスや気圧変化も発作の引き金となります。

片頭痛は基本的に冷やす方が良い

片頭痛では、温めると血管がさらに拡張し痛みが悪化する恐れがあります。そのため、冷やして血管を収縮させることがポイントです。おすすめの方法は以下の通りです。

✔冷たいタオルや保冷剤をこめかみや額に当てる

✔暗く静かな部屋で横になる

✔カフェインを適量摂取して血管を収縮させる(コーヒーや緑茶)

ただし、カフェインの過剰摂取は逆効果になることもあるため注意が必要です。

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頭痛の見分け方

「自分の頭痛が緊張型なのか片頭痛なのか分からない」という方は少なくありません。見分けるポイントをまとめます。

✔ズキンズキンと脈打つように痛い → 片頭痛の可能性が高い

✔締め付けられるような重い痛み → 緊張型頭痛の可能性が高い

✔動くと痛みが悪化する → 片頭痛に多い特徴

✔入浴やストレッチで楽になる → 緊張型頭痛に多い

片頭痛では血管の拡張によって痛みが出るため、温めると悪化するケースがあります。一方、緊張型頭痛は筋肉のこわばりによる血流不足が原因のため、温めることで痛みが和らぐことが多いです。

また、片頭痛は光や音に敏感になったり、吐き気を伴う場合が多く、緊張型頭痛は肩こりや首の重だるさを伴いやすいのが特徴です。

さらに両者の特徴が混ざる「混合型頭痛」も存在するため、症状が長引く場合は自己判断せず、医療機関を受診することも大切です。

セルフケアの注意点

緊張型頭痛と片頭痛で対処法が逆になるため、まずは症状を見極めることが大切です。また、鎮痛薬の乱用は「薬物乱用頭痛」を招くリスクがあります。

薬に頼る前に、生活習慣やセルフケアでの改善を意識しましょう。

日常でできる予防習慣

頭痛を繰り返さないためには、発作が出ていない時期に体を整えておくことが大切です。特に「血流」と「自律神経」のバランスを保つ生活を意識しましょう。

✔ 睡眠のリズムを整える

就寝・起床の時間を一定に保つことで、自律神経のリズムが安定します。夜更かしや休日の寝だめは避け、6〜8時間の質の良い睡眠を意識しましょう。

寝る前のスマホやPCの使用を控えるだけでも、深い眠りが得られます。

✔ デスクワーク時の休憩とストレッチ

長時間同じ姿勢を続けると、首や肩の筋肉が固まり血流が悪化します。30分〜1時間ごとに立ち上がり、肩を回したり首をゆっくり横に倒すストレッチを取り入れましょう。

姿勢を正してモニターの高さを目線に合わせることも予防に効果的です。

✔ 水分をしっかり摂る

水分不足も頭痛の大きな要因です。特にコーヒーやお酒をよく飲む方は体内の水分が不足しやすいため、1日1.5〜2Lを目安にこまめな水分補給を心がけましょう。

常温の水やお茶がおすすめです。

✔ 適度な運動を取り入れる

ウォーキングや軽いストレッチ、深呼吸などの軽運動は、血流を促進しストレス解消にもつながります。

特に肩甲骨や背中の動きを意識すると、首や頭への血流がスムーズになります。

✔ ストレスをためない工夫

精神的ストレスは頭痛の最大のトリガーです。意識的に「リラックスする時間」を作りましょう。

音楽を聴く、温かいお風呂に入る、深呼吸するなど、自分に合った方法を見つけてください。

まとめ

緊張型頭痛には温める、片頭痛には冷やす、この違いを理解することが、セルフケアの第一歩です。

もし「病院で異常なし」と言われても症状が続く場合は、首や姿勢の歪み、生活習慣の乱れが背景にあるかもしれません。

自己判断に頼りすぎず、必要に応じて専門機関での診断を受け、日常生活の改善と正しいケアを組み合わせることで、頭痛に悩まされない快適な毎日を取り戻せるでしょう。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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参考文献
日本整形外科学会

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