【起立性調節障害とは?】学校に行けない…その症状と原因について解説!
2025年07月7日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、起立性調節障害でお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
「朝がつらい」
「立ち上がるとフラッとする」
は身体のサインかも?
朝、どうしても起きられない。立ち上がると頭がクラクラする。通学しようとすると気分が悪くなって学校に行けない――そんな症状で悩んでいるお子さんはいませんか?
「怠けてるだけでは?」と思われがちですが、それは体の問題かもしれません。
この記事では、自律神経のバランスが崩れることで起こる「起立性調節障害」について、症状・原因についてわかりやすく解説します。
起立性調節障害とは?|自律神経の乱れが引き起こす“身体の不調”
起立性調節障害とは、自律神経の働きが乱れることで、立ち上がった時に血圧の調整がうまくいかず、めまいやふらつきが起こる状態をいいます。主に思春期の子どもに多く見られ、「朝が弱い」「午前中は調子が出ない」といった症状が特徴です。
血圧をコントロールしている自律神経の不調により、脳への血流が不足し、次のような状態を引き起こします。
主な症状|朝が弱いだけじゃない!起立性調節障害のサイン
起立性調節障害の代表的な症状には以下のようなものがあります。
●朝起きられない、午前中はずっとだるい
自律神経のバランスが崩れているため、起床時に血圧や体温がうまく上がらず、体を起こすのが非常につらくなります。無理に起こしてもぼーっとしてしまい、活動できない状態が続くこともあります。
● 立ち上がるとめまいやふらつきが起きる
急に立ち上がると、血圧の調節が追いつかず、脳への血流が一時的に減少します。これにより、クラッとしたり、視界が暗くなるような症状が現れます。
●胃腸の不調(食欲不振、腹痛など )
自律神経は内臓の働きにも影響を与えるため、起立性調節障害のある子は、朝になるとお腹が痛くなったり、食欲がわかないということもよく見られます。
●倦怠感が続き、授業に集中できない
日中になってもエネルギーが湧かず、体のだるさが抜けないため、集中力が低下します。「サボっている」と誤解されがちですが、本人は本当に苦しんでいるケースが多いです。
●頭痛や吐き気を訴えることが多い
自律神経の乱れからくる血管の収縮・拡張異常によって、片頭痛や吐き気が頻繁に現れます。痛み止めでは改善しないケースもあります。
●急に不安になったり、情緒不安定になる
起立性調節障害はメンタルにも影響を及ぼしやすく、気持ちが不安定になったりすることもあります。自分でもコントロールできない状態になります。
これらの症状は一見、精神的な問題のように見えるかもしれませんが、実際は体の機能的な問題であることが多いのです。
なぜ起こるのか?|自律神経の乱れを招く原因とは
起立性調節障害の原因として、以下のような要素が重なり合って発症します。
① 思春期のホルモンバランスの変化
成長期の子どもは、自律神経の調整が未熟で不安定です。特に中学生〜高校生に多く見られるのは、体が急激に成長する過程で神経系が追いつかないためといわれています。
② 睡眠不足・生活リズムの乱れ
夜更かしや不規則な生活は、自律神経を大きく乱します。スマホ・ゲームなどによる夜間の脳の興奮状態も睡眠の質を悪くし、回復力を低下させます。
③ ストレス・過剰なプレッシャー
家庭や学校でのストレス、成績や人間関係の不安が、無意識のうちに自律神経に悪影響を与えるケースもあります。
④ 運動不足
運動不足によって血流が悪くなり、血圧の調整機能も弱まりやすくなります。体力の低下とともに自律神経の働きも鈍ります。
起立性調節障害のチェックリスト|当てはまる項目が多いと要注意!
・朝、目覚ましで起きられない
・立ち上がったときにフラつく
・午前中はぼーっとしてやる気が出ない
・お風呂や電車内で気分が悪くなることがある
・食後に急にだるくなる
・病院で検査しても「異常なし」と言われた
これらは起立性調節障害の典型的な症状です。
放っておくとどうなる?|“不登校”や“二次的なうつ症状”のリスク
「また今日も休んでしまった…」
「みんなに置いていかれる気がする」
といった心の負担が積み重なると、自己肯定感の低下や抑うつ状態を引き起こすこともあります。
また、本人だけでなく保護者の方も「怠けているのでは?」と悩み、親子関係のストレスにまで発展してしまうケースもあります。
ポイント|生活習慣の見直しからはじめましょう
● 朝の光を浴びる
体内時計をリセットし、自律神経のリズムを整える効果があります。
● 生活リズムの安定化
平日・休日問わず同じ時間に起きて寝る習慣をつけましょう。
● スマホ・ゲームとの距離をとる
寝る前1時間はスマホやゲームから離れて脳をリラックスさせるのが理想です。
● 軽い運動を習慣に
ストレッチやウォーキングなど、無理のない範囲で身体を動かす習慣をつけましょう。
起立性調節障害と整体でのアプローチ
「起立性調節障害」と聞くと、薬や生活指導での対応を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、近年では自律神経のバランスを整えるために整体などを取り入れることで良くなっていくケースも増えてきています。
なぜ整体が有効なのか?
起立性調節障害は、自律神経の乱れにより血圧調節や体温調節がうまくいかなくなる状態です。とくに交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズにいかないことが、朝のだるさや立ちくらみといった症状を引き起こします。
整体では、この自律神経の通り道である首や背骨のゆがみを整え、神経伝達の流れを正常化することを目的とします。
特に重要なのが「頚椎」の調整です。 首には脳からの神経が集中しており、ここが歪んだり硬くなると、自律神経の機能低下を招きやすくなります。首の歪み整えることで、脳と身体の連携がスムーズになり、自律神経が本来のリズムを取り戻しやすくなります。
体の緊張を緩め、呼吸を整える
また、起立性調節障害の方は無意識に呼吸が浅くなりがちで、胸や首・肩まわりの筋肉に強い緊張があるケースが多いです。整体によって胸郭まわりを開放し、深くゆったりとした呼吸ができるようになると、副交感神経が優位になりやすく、睡眠や食欲にも良い変化が現れてくることがあります。
自律神経と骨格の密接な関係
自律神経は「脳」から「脊髄」を通って全身に張り巡らされています。 そのため、骨格の歪み=神経の伝達の妨げになってしまうことがあるのです。 姿勢の改善や骨盤の安定、背骨のバランスを整えることで、全身の神経伝達や血流がスムーズになり、結果として自律神経の調整力が高まるのです。
起立性調節障害に悩むお子さんや保護者の方にとって、整体で体を整えることは有効であることを知っていただければと思います。
起立性調節障害まとめ
起立性調節障害は、決して「怠け」や「気のせい」ではなく、体のSOSのサインです。
本人も「行きたいのに行けない」というつらさを抱えており、周囲の理解と支えが必要不可欠です。
まずは、正しく知ること。そして、焦らず少しずつ生活を整えることが、改善への第一歩です。病院などでなかなか症状が良くならない方は、一度、整体なども取り入れてみるのも良いと思います。
投稿者:松尾洋信
資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。







