背骨が歪むと自律神経にも影響する?背骨と自律神経の関係について解説
2024年10月28日
まつお鍼灸整骨院では、肩の痛みや腰の痛みでお悩みの方々へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
背骨が歪んでいると自律神経にも影響する?
普段、多くの人がデスクワークやスマートフォンの使用など、長時間の座り作業や前屈みの姿勢をとりがちです。このような生活習慣が続くと、背骨に歪みが生じてきます。
背骨の歪みは、単に体の姿勢に影響を与えるだけでなく、自律神経にも深く関わっていることをご存知でしょうか?
この記事では、背骨の歪みと自律神経の関係について詳しく解説していきます。
1. 自律神経とは?
自律神経は、私たちの体のさまざまな機能を自動的に調整する働きを持っています。心拍、呼吸、消化、血圧、体温調節など、意識してコントロールできない生命維持に欠かせない機能を管理しています。
自律神経は主に「交感神経」と「副交感神経」の2つから成り立っています。
交感神経
活動時で活発になり、心拍数や血圧を上昇させ、体を緊張状態に保ちます。
副交感神経
休息時やリラックス状態で働き、心拍数を下げ、消化機能を促進します。体をリラックスさせ、回復させる役割を担っています。
この2つの神経は、シーソーのようにバランスを保ちながら働き、体の状態を適切に調整しています。しかし、背骨の歪みが生じると、このバランスが崩れ、体全体に様々な不調をもたらすことがあります。
2. 背骨と自律神経の関係
背骨は、私たちの体を支える重要な役割を果たしていますが、それだけでなく、脊髄を保護し、神経伝達をスムーズに行うための経路でもあります。
脊髄は、脳と全身を結ぶ神経の集まりであり、背骨がその保護として機能しているのです。
脊髄を通じて自律神経が脳から体の各部位に指令を送っているため、背骨の歪みが自律神経に影響を与える可能性が高いのです。
2-1. 背骨の歪みと神経圧迫
背骨が歪むと、脊髄を通る神経が圧迫されやすくなります。特に、椎骨の間にある椎間板が損傷を受けたり、背骨がずれてしまうと、神経が正常に機能できなくなることがあります。
この神経圧迫が自律神経に及ぶと、交感神経や副交感神経の働きが乱れ、体のバランスが崩れてしまいます。
例えば、腰椎が歪むと交感神経に影響を与えることがあり、体が常に緊張状態にあるような感覚が続くことがあります。
これにより、心拍数の増加や不眠、消化不良などが引き起こされることがあります。
2-2. 首と自律神経の関係
特に重要なのは、首の部分です。頚椎は、頭を支えるだけでなく、脳から体全体に信号を送る自律神経の重要な通り道でもあります。
頚椎が歪むと、自律神経が乱れるリスクが非常に高くなります。
例えば、首の歪みが交感神経に影響を与えると、ストレスに対する反応が過剰になり、心拍数や血圧が常に高い状態になることがあります。
一方、首の歪みが副交感神経に影響を与えると、リラックスする能力が低下し、疲れやすく、慢性的な疲労感に悩まされることもあります。
3. 背骨の歪みによる自律神経の乱れの症状
背骨の歪みによって自律神経が乱れると、具体的にどのような症状が現れるのでしょうか?以下は、背骨の歪みが自律神経に及ぼす代表的な症状です。
3-1. 頭痛やめまい
首の歪みが自律神経に影響を与えると、頭痛やめまいが頻繁に起こることがあります。特に、頚椎の歪みが交感神経を刺激すると、脳への血流が悪化し、頭痛やふらつき感を引き起こすことがあります。
3-2. 不眠や睡眠の質の低下
交感神経が過剰に働くと、体がリラックスできず、夜間に眠りにくくなります。また、睡眠中も体が緊張状態にあるため、深い眠りを得ることが難しく、結果として疲れが取れないまま朝を迎えることになります。
3-3. 消化不良や便秘
副交感神経が正常に働かないと、消化器系の機能が低下します。その結果、消化不良や便秘、下痢などの症状が現れることがあります。背骨の歪みが消化器官に影響を与えると、長期的に胃腸のトラブルに悩まされる可能性が高くなります。
3-4. 慢性的な疲労感
自律神経が乱れると、体全体が適切に機能しなくなり、結果的に慢性的な疲労感を感じることが増えます。背骨の歪みが原因で体が常にストレス状態にあると、エネルギーが消耗されやすくなり、少しの運動や活動でも疲れやすくなります。