メニエール病と首の関係について!!首の歪みや筋緊張がめまいに与える影響と改善策

2024年09月7日

まつお鍼灸整骨院では、患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

今回はメニエール病について。メニエール病で悩んでいる方も多いと思います。なかなか良くならないメニエール病はもしかしたら首が関係していることもあります。メニエール病と首の関係について解説していきます。

メニエール病とは?

メニエール病は、内耳の異常によって引き起こされる疾患で、主にめまい耳鳴り、そして難聴といった症状を特徴とします。内耳は、バランス感覚や聴覚を司る重要な器官であり、ここに異常が生じることで、これらの症状が現れることがあります。

 

メニエール病のメカニズム

メニエール病の根本的な原因は完全には解明されていませんが、内耳のリンパ液(内リンパ液)の過剰な蓄積が主要な要因とされています。このリンパ液の量が増えると、内耳内の圧力が上昇し、耳の機能に影響を与えます。これにより、めまいや耳鳴り、難聴といった症状が発生するのです。

 

メニエール病の一般的な症状

メニエール病は、複数の症状が同時に現れることが特徴です。

めまい

メニエール病で最も代表的な症状の一つがめまいです。このめまいは、突然の激しい回転感を伴い、数分から数時間にわたって持続することがあります。発作的に現れるため、日常生活に大きな支障をきたすことが多いです。

耳鳴り

耳鳴りは、患者にとって非常に不快な症状です。耳の中で「キーン」「ブーン」といった音が常に鳴り響き、集中力を欠く原因となります。耳鳴りは、発作の間やその前後に強くなることが多いです。

難聴

メニエール病によって、一時的な難聴や耳が詰まったような感覚が現れることがあります。特に、片耳が影響を受けるケースが多く、進行すると持続的な難聴に繋がることもあります。

耳の圧迫感

耳に圧力がかかっているような閉塞感が生じることがあります。これは、リンパ液の増加により、内耳の圧力が上がるために発生します。

 

首の状態がメニエール病に与える影響について

メニエール病は、耳の中のバランスと聴覚を司る内耳の異常によって引き起こされる疾患ですが、実は「首」の状態も密接に関係しています。首の筋肉の緊張や頚椎の歪みがどのようにメニエール病の症状を悪化させるのか、そのメカニズムについて見ていきます。

 

首の筋肉の緊張と血流障害

日々の生活の中で、私たちは無意識のうちに首に大きな負担をかけています。長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、ストレスなどが原因で、首の筋肉は緊張しやすい状態になります。この筋肉の緊張は、首周辺の血流を妨げ、内耳への血液供給を阻害する要因となります。

血流が滞ると、内耳に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなり、リンパ液の流れも悪化します。このような状況は、内耳の機能を低下させ、めまいや耳鳴り、難聴といったメニエール病の症状を引き起こしやすくします。特に首の後ろの筋肉が硬直することで、頭部への血流がさらに制限され、症状が慢性化する恐れもあります。

 

頚椎の歪みが神経系に与える影響

頚椎は、頭を支える重要な役割をしています。ですが、頚椎が歪むと、その周囲を走る神経にも悪影響を及ぼします。頚椎の歪みが原因で神経が圧迫されると、内耳に関与する神経の働きが乱れ、平衡感覚や聴覚の調整がうまくいかなくなります。

頚椎の歪みは、姿勢の悪さや事故、スポーツによる外傷など、さまざまな要因で生じます。例えば、デスクワークなどで長時間同じ姿勢を保つことや、スマートフォンの使用によって頭が前に突き出る「スマホ首」の状態になることが、頚椎の歪みを引き起こす原因になります。

この歪みが続くと、神経系の働きが低下してき、メニエール病の症状を悪化させるリスクが高まります。

 

頚椎の歪みが耳への血流やリンパの流れに与える影響

頚椎の歪みが血流やリンパの流れにも影響を与えます。頚椎が歪むと、首周辺の血管が圧迫され、内耳への血流が阻害されることがあります。

内耳は非常に繊細な組織で構成されており、血流が不足すると酸素や栄養の供給が滞り、リンパ液の排出も不十分になります。このような状態が続くと、内耳の圧力が上昇し、メニエール病の症状を引き起こす原因となるのです。

さらに、リンパ液の流れが悪くなると、内耳に余分なリンパ液が溜まりやすくなります。リンパ液の滞りは、内耳の圧力をさらに高め、めまいや耳鳴り、難聴といったメニエール病の症状を誘発しやすくします。

頚椎の歪みを改善し、血流とリンパの流れを正常化することが、メニエール病の症状を軽減するために重要です。

 

まとめ

首の状態がメニエール病に与える影響は非常に大きいです。首の筋肉の緊張や頚椎の歪みが、内耳の血流や神経系の機能に悪影響を及ぼし、症状を悪化させるリスクを高めます。

適切な姿勢を保ち、首の筋肉を和らげることや、頚椎の歪みを整えることが、メニエール病の症状緩和にもとても有効です。

耳鼻科へ行ってもなかなかよくならないメニエール病でお悩みの方は一度ご相談くださいね。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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参考文献
日本整形外科学会