肩の高さが左右で違うのはなぜ?悪化すると腰や首にも影響がでる理由について

2025年12月2日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、こむら返りでお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

肩の高さが左右で違うのは「見た目の問題」だけではない

鏡に映る自分を見て「右肩だけ下がっている」「左肩だけ上がっている」と感じたことはありませんか。肩の左右差は、単なる癖や筋力差に見えても、その背景には首・胸郭・骨盤・足部まで連鎖する全身のバランスの悪さが潜んでいるケースがあります。

悪化すれば、肩こりや首の痛みだけでなく、頭痛・めまい・しびれ、さらには腰痛まで広がることもあります。

この記事では、左右差が生まれる仕組みと今日からできる改善法をわかりやすく解説します。

なぜ肩の高さに左右差が出るのか

肩は「肩甲骨」と「胸郭」の上で浮いている

私たちが“肩”と呼ぶ部分は、実際には肩甲骨が肋骨の上を滑るように動く構造で成り立っています。肩甲骨は鎖骨と関節し、さらに頚椎・胸椎につく多数の筋肉(僧帽筋、菱形筋、前鋸筋、肩甲挙筋、広背筋など)により位置が決まります。

どこか一つでも張力が偏ると、肩甲骨の「上方回旋・下方回旋」「挙上・下制」「内転・外転」のバランスが崩れ、結果として肩の高さが左右で変わってきます。

全身の「重心線」がずれると肩がズレる

頭が前に出るストレートネック、胸椎後弯の強まり、骨盤の前後傾・左右傾き、足部アーチの崩れ(扁平足・開帳足)などは、体の重心線を歪めます。

重心が片側に寄れば、肩甲骨はそれを補うために挙上または下制して均衡を取ろうとし、左右差がでてきやすくなります。

よくある原因

長時間デスクワークとスマホ姿勢

片肘つき、マウス側に体重を寄せる、画面が低く顎が出る姿勢は、上部僧帽筋や肩甲挙筋を片側優位に緊張させ、小胸筋の短縮を招きます。結果、片側の肩甲骨が挙上・前方化し、肩の高さが変わってきます。

利き手偏重・カバンの持ち方

片側でバッグを持ち続ける、子どもを同じ側で抱っこする、スポーツで片側動作が多いなどは、肩甲骨の下制・挙上のアンバランスを固定化します。とくにショルダーバッグは片側の僧帽筋を常に緊張させ、肩の左右差を作りやすい要因です。

顎関節の噛みしめ・歯列の問題

食いしばりは側頭筋・咬筋から頚部筋群へ緊張を波及させ、頚椎の歪みと肩甲帯の高さにも影響します。就寝時の噛みしめや歯ぎしりも、肩の左右差を強める一因です。

足部アーチ崩れ・脚長差

扁平足や機能的脚長差があると骨盤が傾き、胸郭の水平が崩れて肩の高さが揃いません。足もとからの連鎖は見落とされがちですが、再発を防ぐ鍵になります。

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見逃してはいけない「構造性」の原因

側弯症・変性側弯

背骨そのもののカーブが左右非対称だと、肩の高さは構造的にズレやすくなります。思春期の特発性側弯や、中高年の変性側弯では、首・肩・腰まで症状が広がることがあります。

外傷・手術後の影響

鎖骨骨折、肩関節の手術歴、胸郭や頚椎の外傷歴は、筋・関節の拘縮を通じて肩甲帯アライメントを乱します。

悪化するとどんな症状が起きるのか

首の痛み・頭痛・めまい

肩甲帯の左右差は頚椎の配列を乱し、椎間関節や後頭下筋群のストレスを高めます。これが緊張型頭痛、後頭部痛、めまい・耳鳴り、寝つきの悪さなどへ広がることがあります。

胸郭出口症候群様のしびれ

鎖骨と第一肋骨間の狭小化や小胸筋の短縮により神経・血管が絞扼されると、腕〜手のしびれ、冷感、脱力感が出ることがあります。

腰痛・骨盤の不安定

肩の高さの差は胸椎・骨盤の傾きとセットで起きやすく、片側荷重・反り腰やフラットバックを助長します。仙腸関節痛、坐骨神経痛様症状、股関節の詰まり感などの誘因になります。

自分でできるセルフチェック

鏡チェック(正面・側面)

耳・肩・骨盤の高さを確認し、シャツの襟ぐりや肩線のズレを観察します。側面からは耳たぶと肩峰の位置関係(耳が前に出ていないか)を見ます。

壁当てチェック

後頭部・肩・お尻・かかとを壁につけたとき、片側の肩だけ壁に付きにくい、または肩の高さが明らかに違う場合は左右差が疑われます。

肩甲骨の可動感

両腕をゆっくり万歳したとき、片側だけ引っかかる、すくめるような動きになる、肩がすぐ上がる感覚があれば、肩甲骨の動きに偏りがあります。

今日からできる予防法

デスク環境を整える

モニター上端を目線の高さへ、椅子は骨盤が立つ高さへ、肘は90度目安で左右均等に支持。マウスは肩が開かない位置に置き、片肘つきをやめます。ノートPCはスタンド+外付けキーボードが有効です。

荷物は交互に持つ・両肩バックを選ぶ

同じ肩でのショルダーは厳禁。可能ならバックパックで左右荷重を均等化し、重量は体重の10%以内を目安にします。

寝具と日常の注意点

枕とマットレス

高すぎる枕は肩をすくめやすく、低すぎる枕は首が落ちて片側の筋緊張を強めます。横向き時は首と肩の隙間を埋められる高さ、仰向け時は頚椎の自然なカーブを保つ高さを選びます。マットレスは中程度の硬さで体圧分散できるものを。

スマホ・読書姿勢

画面は顔の正面へ。胸の前で支えると肩が前方化しやすいので、肘を軽く支持し首を前に出さない工夫をします。30分に一度は肩甲骨を大きく回してリセットします。

まとめ

肩の高さの左右差は、体のどこかにアンバランスがあるというサインです。首・胸郭・骨盤・足部がつながる姿勢連鎖を理解し、原因を順序立てて解いていけば、首や腰への二次被害を防ぎながら改善が見込めます。

まずはデスク環境と日常動作・姿勢の見直しをしましょう。違和感が長引く、しびれがある、といった場合は早めに専門家へ相談しましょう。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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参考文献
日本整形外科学会

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