【三角座りは体に悪い?】腰痛・骨盤のゆがみとの関係を専門家が解説
2026年02月24日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、身体の不調でお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
【三角座りは体に悪い?】腰痛・骨盤のゆがみとの関係を専門家が解説
学校の体育館や集会、家庭でのくつろぎ時間などでよく見る「三角座り」。一見すると楽な姿勢のように思えますが、「体に悪いのでは?」「腰痛の原因になる?」と不安に感じたことはありませんか。
結論から言うと、短時間であれば大きな問題はありません。しかし、長時間・習慣化している場合は、腰痛や骨盤のゆがみにつながる可能性があります。
三角座りとはどんな姿勢か

三角座りは、膝を立てて両腕で抱える姿勢です。このとき背中は丸まり、骨盤は後ろに倒れた「骨盤後傾」の状態になります。背骨の自然なS字カーブが崩れ、腰椎の前弯が失われやすい姿勢です。
つまり、ストレートネックや猫背と同じように、体のバランスが前後に崩れやすい姿勢でもあります。頭の位置が前に出やすくなり、その重さを支えるために首や肩にも余計な負担がかかります。
人の頭は約6kgあるといわれており、本来は首のカーブによって効率よく支えられています。しかし三角座りのように背中が丸まり、顎が前に出る姿勢になると、その重さを首や肩の筋肉で直接支えることになります。すると僧帽筋や肩甲挙筋が過緊張を起こし、肩こりや首こり、頭痛の原因になることもあります。
さらに骨盤が後傾すると、背骨全体のアライメントが崩れ、胸郭の動きも制限されやすくなります。その結果、呼吸が浅くなり、疲れやすさや集中力の低下につながることもあります。三角座りは一見安定した姿勢に見えますが、長時間続けることで全身に連鎖的な影響を及ぼす可能性があるのです。
三角座りが腰痛につながる理由
骨盤が後傾すると、腰まわりの筋肉は常に引き伸ばされた状態になります。特に脊柱起立筋や腰方形筋に持続的な負荷がかかり、血流が悪化しやすくなります。筋肉は長時間引き伸ばされると防御反応で硬くなり、柔軟性を失います。その状態が続くと、慢性的な腰のだるさや鈍い痛みにつながります。
さらに、骨盤が後ろに倒れると椎間板への圧力のかかり方も偏ります。本来は分散されるはずの負担が後方に集中しやすくなり、長時間続けば腰椎へのストレスが蓄積します。これが「座っているだけなのに腰が重い」「立ち上がるときに痛い」といった症状の原因になります。
また、背中が丸くなることで腹筋やインナーマッスルが十分に働かなくなり、体幹の安定性が低下します。体幹が弱ると、立ち上がりや歩行のたびに腰へ負担が集中し、腰痛を繰り返しやすくなります。結果として、三角座りは一時的に楽に感じても、長期的には腰に負担をかけ続ける姿勢と言えるのです。
骨盤のゆがみとの関係
三角座りを長時間続けると、骨盤が後ろに倒れた「後傾姿勢」が当たり前になります。骨盤は本来、わずかに前傾していることで背骨のS字カーブを保っています。しかし後傾がクセになると、腰椎の前弯が失われ、背中全体が丸まりやすくなります。
その結果、
- 立っているときにお尻が下がる
- 下腹がぽっこり出る
- 太ももの裏が張りやすい
- O脚傾向になる
といった体型や動きの変化が起こりやすくなります。
さらに、骨盤が後傾すると股関節が十分に伸びなくなり、歩行時に本来使うべきお尻の筋肉(大殿筋)が働きにくくなります。その代わりに太もも前や膝まわりの筋肉に負担が集中し、膝痛や股関節痛の原因になることもあります。
骨盤は体の土台です。土台が傾けば、その上に乗る背骨や首もバランスを崩します。三角座りの習慣は一見小さなことですが、日々の積み重ねによって全身のアライメントを乱す引き金になり得るのです。
子どもは特に注意が必要
成長期の子どもは骨や関節がまだ発達途中で柔らかく、姿勢のクセがそのまま体の形に影響しやすい時期です。三角座りを長時間続けることで、骨盤後傾や背中の丸まりが習慣化し、猫背やストレートネックが固定化する可能性があります。
特に学校での集会や家庭でのテレビ視聴など、毎日のように三角座りをしている場合、無意識のうちに「その姿勢が楽」と脳が覚えてしまいます。その結果、立っているときや座っているときも背中が丸まりやすくなり、首や肩への負担が増えます。集中力の低下や肩こり、頭痛、さらには運動パフォーマンスの低下につながるケースもあります。
三角座りのメリットはあるのか
実は、股関節を軽く曲げる姿勢なので、短時間であれば安心感やリラックス効果があります。ハムストリングスを軽く伸ばす作用もあり、一時的に腰が楽に感じることもあります。
しかし問題は「長時間」「毎日の習慣化」です。体は使った形に順応します。悪い姿勢を繰り返せば、それが標準のバランスとして定着してしまいます。だからこそ、子どものうちから正しい姿勢を意識させることが将来の不調予防につながるのです。
体への負担を減らすポイント

長時間続けない
三角座りをする場合でも、できるだけ短時間にとどめることが大切です。同じ姿勢を続けると血流が悪くなり、筋肉が固まりやすくなります。特に集会やテレビ視聴などで無意識に長時間続いてしまうことが多いため、時間を区切る意識を持ちましょう。
30分に一度は姿勢を変える
体は「動くことで回復する」仕組みになっています。30分に一度は立ち上がる、軽く伸びをする、足を組み替えるなど、小さな動きでも構いません。姿勢をリセットすることで、骨盤や背骨への負担を分散できます。
背中を丸めすぎない
三角座りをする場合でも、極端に背中を丸めないことがポイントです。胸を軽く開き、あごを引く意識を持つだけでも首や腰への負担は大きく変わります。
骨盤を立てる意識を持つ
お尻の下にタオルを丸めて敷くなどして、骨盤が後ろに倒れすぎない工夫も有効です。
そして何より、日常生活で骨盤を立てて座る習慣を身につけることが重要です。正しい座り方が身につけば、三角座りをしても過度な負担がかかりにくくなります。姿勢は一度崩れると戻すのに時間がかかりますが、日々の意識で確実に変えていくことができます。
まとめ
三角座りは絶対に悪い姿勢というわけではありません。短時間であれば大きな問題はなく、状況によっては楽に感じることもあります。しかし、腰痛や骨盤のゆがみを感じている方は、日常の中で無意識に続けている姿勢習慣を一度見直す必要があります。体は「よく使う姿勢」に適応していくため、偏った姿勢が続けば、それが当たり前のバランスとして定着してしまいます。
痛みが出ている場所だけをマッサージしたり湿布で対処したりしても、土台である骨盤や背骨のバランスが崩れたままでは根本的な改善にはつながりません。骨盤の傾きや背骨のカーブを整え、正しく体幹が使える状態に戻すことが、腰痛や姿勢不良の改善への近道です。
慢性的な腰のだるさや姿勢の崩れが気になる場合は、自己判断だけで済ませず、体全体のバランスを専門的にチェックすることをおすすめします。原因を正しく把握することが、再発を防ぐ第一歩になります。
投稿者:松尾洋信
資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
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