膝の痛みと更年期の関係は?原因と対策について解説!!
2025年07月11日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、膝の痛みでお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。
更年期に差しかかる40代後半から50代の女性の多くが、肩こりや腰痛に加えて「膝の痛み」にも悩まされるようになります。
実は、この膝の痛みは単なる加齢や運動不足だけでなく、更年期によるホルモンバランスの変化が深く関係しています。
今回は膝の痛みと更年期の関係について解説していきます。
なぜ更年期に膝が痛くなるのか?
1. 女性ホルモン(エストロゲン)の減少
更年期に入ると、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減少します。エストロゲンには、骨や関節、筋肉の健康を保つ働きがあり、減少することで以下のような影響が出ます:
✔軟骨がもろくなる
✔骨密度が低下する
✔炎症が起こりやすくなる
これにより、関節痛、特に膝関節の痛みが増えるのです。
2. 筋力の低下と体重の増加
更年期は、筋肉量が自然と減っていく時期でもあります。筋力が落ちることで膝関節への負担が増し、歩行や階段の昇降時に痛みを感じやすくなります。
また、基礎代謝が落ちて太りやすくなることも膝への負担増につながります。体重が1kg増えると、膝への負担は歩行時で約3倍、階段の昇降時では約7倍にもなると言われています。
3. 自律神経の乱れ
更年期にはホルモンバランスの変化により、自律神経が乱れやすくなります。これが血流の低下や筋肉の緊張につながり、痛みの感じやすさを増幅させる要因に。
例えば:
✔朝起きたときに関節がこわばる
✔何もしていないのに膝がズキズキする
といった症状は、自律神経の乱れからくることもあります。
更年期の膝の痛みを放っておくとどうなる?
更年期に起こる膝の痛みを「年齢のせいだから仕方ない」と放置していると、思わぬ悪循環に陥る可能性があります。
歩行が困難になる
膝の痛みが強くなると、ちょっとした買い物や家事の移動でも苦痛を伴うようになり、自然と歩く機会が減っていきます。
痛みをかばう歩き方を続けていると、膝だけでなく股関節や腰にも負担が広がってしまいます。
外出がおっくうになり運動量が減る
膝に痛みがあると、出かけるのが面倒になります。「歩くのがしんどいから今日はやめておこう」と外出を控える日が増えると、生活範囲がどんどん狭くなってきます。
運動不足 → 体重増加
動かなくなることで、筋肉量が落ち、基礎代謝も低下します。さらに、更年期にはホルモンの変化で脂肪がつきやすくなるため、体重が増加しやすくなります。体重が増えると、そのぶん膝への負担も増し、痛みがさらに悪化していきます。
痛みが悪化し、精神的にも不安定に
「動かない → 痛みが増す → さらに動かない」という悪循環により、膝の状態はますます悪化。日常の何気ない動作すらつらくなり、「もう治らないかも…」という不安やストレスが積もっていきます。
その結果、気分の落ち込みや不眠といった心の不調まで引き起こすケースも少なくありません。
整骨院でできる対策
姿勢と骨盤の調整
膝の痛みが出ている人は、体全体のバランスが崩れているケースが多いです。当院では、骨盤の傾きや背骨の歪みを整えることで、膝関節への不必要な負担を減らします。
筋肉の調整と柔軟性の向上
太もも前面の大腿四頭筋、後面のハムストリングス、ふくらはぎなど、膝周りの筋肉にバランスよくアプローチすることで、痛みの軽減や動きの改善が期待できます。
自律神経へのアプローチ
首や背中の緊張を緩め、自律神経のバランスを整える施術も、更年期の膝痛には効果的です。血液の流れがスムーズになることで、痛みの感じ方にも変化が現れます。
自宅でできる対策
更年期に起こる膝の痛みは、日常生活の中で少しずつ悪化していくことが多いため、早めにセルフケアを取り入れることが大切です。以下に、自宅で取り組める具体的な対策をご紹介します。
1. 軽い運動を習慣にする
ウォーキングやストレッチ、太もも周りの筋トレ(大腿四頭筋トレーニング)などは、筋力の低下を防ぎ、膝関節の負担を軽減します。
関節の動きを滑らかに保ち、血行を良くすることで、痛みの緩和にもつながります。
※痛みが強い時は無理をせず、負担の少ない運動から始めましょう。
2. 食生活を見直して“骨・筋肉”を内側から支える
栄養バランスの乱れは、筋力の低下や骨密度の低下につながります。
以下の栄養素を意識して摂取しましょう。
✔カルシウム(骨の材料):牛乳・小魚・小松菜など
✔ビタミンD(カルシウムの吸収を助ける):鮭・キノコ類・卵黄など
✔タンパク質(筋肉を保つ):大豆製品・肉・魚・卵など
また、インスタント食品や甘いお菓子の過剰摂取はミネラルバランスを崩すため、控えるようにしましょう。
3. 体を冷やさないようにする
冷えは血流を悪化させ、筋肉や関節の動きを悪くします。膝の痛みが慢性的になる前に、保温対策をしっかり行いましょう。
✔膝用の保温サポーターを使う
✔レッグウォーマーを取り入れる
✔湯船にゆっくり浸かり、全身の血行を促進する
特に冬場や冷房の効いた室内では、膝が冷えないように意識してください。
4. 膝用サポーターをうまく活用する
膝の痛みがあるときは、関節を適度に固定してくれる膝用サポーターの使用が効果的です。
✔動くときの不安を減らし、膝を安定させる
✔筋肉の余計な緊張を防ぎ、疲れにくくなる
日常の動作がスムーズに行いやすくなる
※サポーターは長時間の使用やサイズが合わないものは逆効果になるため、必ず自分に合ったものを選びましょう。
まとめ|更年期の膝の痛みは早めのケアが大切
「年齢のせいだから仕方ない」と放置せず、しっかりと原因を知って対策することで、更年期の膝の痛みは改善できます。
整骨院での姿勢や骨盤の調整、筋肉へのアプローチに加えて、日常生活でのセルフケアも並行して行うことが、膝の痛みを軽減させる第一歩です。
膝に不安がある方は、早めのケアを行いましょう。痛みのない生活を取り戻すことで、外出や趣味ももっと楽しめるようになり、心も体も元気になっていきます。
膝の痛みでお悩みの方はお気軽にご相談ください。
投稿者:松尾洋信
資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター
経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。
その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。
身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。







