ガングリオンができやすい人の特徴は?原因と再発を防ぐ予防法を解説

2026年02月16日

茨木市のまつお鍼灸整骨院では、ガングリオンでお悩みの方へ向けて、役立つ情報を提供しています。患者さんからよくいただく質問や疑問に対する回答を、私自身が勉強してきたことや、実際の施術経験に基づいて、記事にまとめています。

手首や指の付け根に、いつの間にかできている小さなしこり。「押すとぷよぷよしている」「痛くはないけど気になる」「これって腫瘍?」と不安になる方も多いでしょう。それがガングリオンです。

ガングリオンは良性の腫瘤であることがほとんどですが、繰り返しできたり、大きくなったりするケースもあります。なぜできる人とできない人がいるのか。その背景を理解することで、再発予防のヒントが見えてきます。

ガングリオンとは何か?

ガングリオンは、関節や腱鞘の中にある滑液が袋状にたまり、ゼリー状の内容物を持つしこりとして現れます。特に多いのは手首の甲側や手のひら側、指の付け根、足首などで、関節をよく使う部位に発生しやすいのが特徴です。

大きさは数ミリから数センチまでさまざまで、触ると弾力があり、押すと少し動くこともあります。表面は皮膚と癒着していないことが多く、皮膚自体は正常に見える場合がほとんどです。

痛みがないことも多いですが、内部で神経や血管を圧迫すると、しびれや違和感、だるさを感じることがあります。また、関節を動かしたときに張るような感覚や軽い痛みを伴うケースもあります。

内容物は粘り気のある透明〜淡黄色のゼリー状で、関節内の滑液が濃縮されたものと考えられています。一時的に小さくなったり大きくなったりすることもあり、自然に消えることもあれば、繰り返し再発することもあります。

ガングリオンができやすい人の特徴

① 手や指を酷使する人

パソコン作業、スマートフォン操作、ピアノやギターなどの楽器演奏、手芸や料理など、手首や指を繰り返し使う人は発症しやすい傾向があります。関節や腱鞘に負担がかかり続けることで、滑液が過剰に分泌される可能性があります。

② 関節が柔らかい人

いわゆる「関節がゆるい」体質の方は、関節内部の圧力が変化しやすく、滑液が外へ押し出されやすい状態になります。女性に多いといわれるのも、関節の柔軟性と関係していると考えられています。

③ 姿勢が悪い人

一見関係なさそうですが、猫背や巻き肩などの姿勢不良は手首の使い方に影響します。肩や肘の位置が崩れると、手首に余計な負担が集中しやすくなります。

④ 過去に手首を痛めた経験がある人

捻挫や腱鞘炎を経験している人は、関節内部の構造に変化が残っている可能性があります。その結果、滑液の循環が乱れ、ガングリオンが形成されやすくなることがあります。

なぜガングリオンはできるのか?

明確な原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関与すると考えられています。

  • 関節や腱鞘への慢性的なストレス
  • 滑液の過剰分泌
  • 関節包の弱化
  • 関節内部圧の上昇

滑液は本来、関節を滑らかに動かす潤滑油の役割を果たします。関節を動かすたびに適量が分泌され、摩擦を減らす働きをしています。しかし、同じ動作の繰り返しや過度な負荷が続くと、滑液の分泌量が増えたり、関節内の圧力が高まったりします。

その結果、関節包の一部が風船のように外へ押し出され、袋状に膨らむことがあります。これがガングリオンの形成メカニズムと考えられています。

特に手首のように可動性が高く細かい動きを繰り返す部位では、関節内部の圧力変化が起こりやすく、ガングリオンができやすい環境が整ってしまいます。つまり、日常の小さな負担の積み重ねが発症の背景にあるのです。

放置しても大丈夫?

多くの場合、ガングリオンは良性であり、痛みや機能障害がなければ経過観察となることも少なくありません。実際に自然に小さくなったり、消失したりするケースもあります。しかし、以下のような症状がみられる場合は注意が必要です。

  • 急激に大きくなった
  • 強い痛みがある
  • しびれや力が入りにくい
  • 赤く腫れている

急速にサイズが変化する場合は、内部で炎症が起きている可能性があります。また、しこりが神経を圧迫すると、指先のしびれや感覚低下、握力の低下が現れることがあります。

特に手首の掌側にできた場合は、正中神経や尺骨神経への影響が出ることもあります。

赤みや熱感を伴う場合は、感染や炎症性疾患の可能性も否定できません。単なるしこりと自己判断せず、違和感が続く場合は整形外科などで画像検査を受けることが安心につながります。

再発を防ぐための予防法

① 手首の負担を減らす

長時間のパソコン作業では、キーボードの高さを調整し、手首が反らないようにします。手首が常に上に反った状態は関節内部の圧力を高め、滑液が溜まりやすい環境を作ります。

リストレストを使い、前腕から手首が一直線になる姿勢を意識するだけでも負担は大きく減ります。また、マウスを強く握り込まないことも重要です。

② こまめに休憩する

同じ動作を繰り返す場合は、30〜60分に一度は手を休めましょう。軽く指を開閉する、手首を回すといった簡単な動きでも血流改善につながります。

長時間の連続使用が関節内圧を高める原因になるため、「少し止める」習慣が再発予防に効果的です。

③ 前腕のストレッチ

手首だけでなく、前腕の筋肉をゆるめることが重要です。腕を伸ばして手のひらを反らす・丸めるストレッチをゆっくり行い、呼吸を止めず20秒程度キープします。

前腕の筋肉が硬いままだと腱鞘への引っ張りが続き、再発しやすくなります。

④ 姿勢を整える

肩甲骨の位置を整えることで、手首への負担が軽減されます。猫背や巻き肩は手の使い方を乱し、無意識に手首へ力をかけやすくします。

背筋を伸ばし、肩を軽く引く姿勢を習慣化することが間接的な予防になります。

⑤ 痛みを我慢しない

違和感がある段階で対処することが、再発防止の鍵です。腱鞘炎を放置すると滑液分泌が増え、ガングリオンが再形成されるリスクが高まります。

早期に負担を減らすことが、結果的に再発率を下げる最も現実的な対策です。

まとめ

ガングリオンができやすい人には、手の酷使、関節のゆるさ、姿勢の崩れなど共通点があります。根本的な原因は「関節や腱鞘への慢性的なストレス」です。

単にしこりを取るだけでなく、負担のかかり方を見直すことが再発予防につながります。日常の使い方を少し変えるだけでも、関節の状態は大きく変わります。

「何度も繰り返す」「なかなか引かない」場合は、構造的な問題が隠れていることもあります。早めに原因を見直すことが、手の健康を守る第一歩です。

 

投稿者:松尾洋信

資格:柔道整復師 鍼灸師 カイロプラクター

経歴:明治東洋医学院専門学校 行岡整復専門学校

茨木市出身。施術家歴25年。学生時代はずっと野球をやっていました。大学卒業後に治療家を目指し専門学校へ入学、柔道整復師・鍼灸師の国家資格を取得。

その後、整骨院や鍼灸院・整形外科・社会人野球のトレーナー活動などを経て2010年に開業。その後、多くのセミナーに参加してレントゲンに基づいた独自の骨格矯正で首の痛みや頭痛・ストレートネック・頚椎ヘルニアなどの施術を専門としています。

身体のことでお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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参考文献
日本整形外科学会

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