五十肩と四十肩は同じ?肩が上がらなくなる原因や症状・寝るときの注意点について解説!?

2023年05月10日

 

四十肩・五十肩は肩の関節痛の一種で、年齢を重ねることによって発生することが多いです。主な原因は肩の関節部分や周辺の軟組織の変性や磨耗、または過度の使用による炎症などです。

 

症状としては、肩を動かした時に痛みが出たり、腕を後方に回せない、肩があがらない、上腕部の痛みなどが現れます。

 

また、洗濯物を干す、背中のファスナーを上げる、袖を通すなど、日常生活での動作が制限されることもあります。

 

肩こりと五十肩は違います。肩こりは筋肉の緊張や疲れから起こるもので、軽度の痛みや違和感、こりを伴います。

 

五十肩は肩関節周囲の組織に炎症が生じて肩関節周囲の筋肉や腱が変性して硬くなることで、肩の可動域が制限されて強い痛みがでてきます。

 

肩こりと五十肩の症状は一緒にされてしまうこともありますが、五十肩の場合は、肩の可動域が制限されることや、腕を後ろに回したり上げたりすることが難しくなることが多いです。

 

見出しタイトル

・五十肩の原因について

・五十肩はどんな時に痛みがでるのか?

・肩こりと五十肩・四十肩は違うもの

・五十肩の一般的な施術方法について

・寝るときの注意点について

 

五十肩の原因について

四十肩、五十肩は、肩の関節の炎症、そして「腱板」という組織が炎症を引き起こすことで起こります。具体的な原因ははっきりしていませんが、老化による筋肉や腱の柔軟性の低下が関与していると考えられています。

また、遺伝的な要因や過剰な肩の使用、怪我、ストレスなどがリスクとなる場合もあります。

五十肩は肩甲骨と上腕骨をつなぐ肩関節の周辺に痛みがでます。そのため、腕を持ち上げるような動きが難しく、特に腕を外側に回すような動作などは痛みを感じます。

 

これらの痛みは日常生活に大きな不便を感じることがあります。

 

五十肩はどんな時に痛みがでるのか?

 

四十肩、五十肩は急性期の痛みの強い時期と痛みは軽減しているけど思うように肩が動かせない慢性期、痛みが改善する回復期に分けられます。

 

急性期は肩のあたりが重だるい感じやズキッとした痛み、感覚異常などの症状が見られます。

 

慢性期に入ると夜間時痛や安静時痛は軽くなりますが、動かした時につっぱり感があることがあります。回復期になると徐々に痛みが改善し、動かせる範囲も広くなります。

 

動かしても痛みが出なくなるため、日常生活に徐々に戻っていくことができます。

 

肩こりと五十肩・四十肩は違うもの

 

肩こりと四十肩、五十肩は全く違うもので原因や痛みの場所・症状も異なります。

 

一般的な肩こりは、筋肉の緊張や疲労によって引き起こされ、悪い姿勢や運動不足、ストレスなどが原因となります。筋肉が疲労し、血液循環が悪くなることで、肩の張りや痛みが生じます。

 

一方、四十肩や五十肩は肩関節周辺の腱板や関節包などに炎症が起こることで痛みがでるといわれています。四十肩や五十肩は症状が長引くことがあるので注意が必要です。

 

肩こりと四十肩、五十肩では施術方法が異なります。状態に応じて適切な施術を行うことが重要です。

 

肩こりの場合は、ストレッチやマッサージ、姿勢改善などが効果的ですが五十肩の場合はリハビリや運動療法が必要になってきます。

 

五十肩の一般的な施術方法について

 

四十肩、五十肩は原因がわからない場合が多いですが適切な施術を行うことで症状の改善が早期に期待できます。以下に、主な施術法をいくつかご紹介いたします。

 

①運動療法

 

四十肩、五十肩の治療法の中でも重要なのが「運動療法」です。運動療法には、ストレッチや振り子運動などがあります。

 

これらの運動は、肩関節の緊張をほぐすことで痛みを和らげ、関節の可動域を広げることを目的としています。

 

五十肩は右か左かどちらか一方にでることが多いため、痛みのない側の予防策としても日々取り入れることが望ましいです。

 

運動療法は、適切な方法で行われることで効果的な施術方法となります。ただし、運動療法については、個人の状態に合わせたアプローチが必要です。

 

②温熱療法

四十肩、五十肩の痛みを軽減して治癒を促すために温熱療法も効果的です。医療機関では、ホットパックやマイクロ波を用いた治療が行われますが、自宅でも入浴などで温めることもできます。

 

温湿布は皮膚かぶれを起こすことがあるため、長時間同じ場所に貼り付けないよう注意が必要です。

 

入浴後は30分程空けてから貼り直すことでかぶれを防止できます。また、温湿布の薬効が残ったまま入浴するとヒリヒリすることがあるため、入浴の1時間前には取り外すようにしましょう。

 

外出時には肩を冷やさないように、ストールなどで保温することも大切です。

 

③寒冷療法

初期の段階で五十肩の痛みが強く熱感がある場合には炎症を抑えるためにアイシングなどで患部を冷やします。ただしアイスパックを使用する場合は凍傷を起こす可能性があるため気をつけましょう。

 

そのような場合は、冷湿布を使用することをおすすめします。ただし、長時間冷やし続けると筋肉が硬くなってしまうため、痛みが軽減して来たら温湿布に切り替え、血行を良くするようにしましょう。

 

寝るときの注意点について

 

五十肩になると初期の時には炎症が強くでて就寝時に痛みが出る夜間痛がでてくることがあります。夜間痛を軽減させるためには寝具にも気をつけることが大事です。

以下は具体的な対策方法です。

 

(1)高さを調整

バスタオルや枕を使用して、肩の高さを調整します。肩の後ろから支えを作り肩を安定させるようにしましょう。

 

(2)痛みのある方を上にして横向きに寝る

肩関節は体の内側に向いているので基本的に痛みのある方を上にして横向きに寝るのがおすすめです。

 

(3)枕の高さを調整する

枕の高さは、首や肩の筋肉を引き伸ばしたり緊張しないように適度な高さに調整しましょう。

 

 

このように、就寝時に肩関節の負担を減らす工夫をすることで夜間痛を緩和し、質の高い睡眠をとることができます。自分にあった寝具の調整を心がけましょう。